歴代のセコムオリジナル長嶋茂雄さんの看板(ビッグボード)と、それにまつわる豆知識のご紹介や、1957年に通算8本塁打で東京六大学リーグ本塁打の新記録を達成してから現在にいたるまでの、長嶋茂雄さんの伝説「NAGASHIMA Living Legend」と、数々の名言を世の中に送りだしてきた長嶋茂雄さんの名言「伝説の長嶋茂雄“語録”」をご紹介します。
第86回
デジタル世代にも不変なものドラフト指名選手への期待
巨人はドラフトで清宮(幸太郎君とすべきでしょうが、習慣上、苗字だけで話を進めます)を抽選で外しました。それから2回目の入札も外して・・・まあ、いいでしょう。
抽選ばかりは、人知の限りを尽くしても、どうしようもありません。
私の第1期監督の頃から、スカウトたちとの雑談で、「巨人のドラフト1位指名は考える必要がないはず」と繰り返していた担当記者がいました。その"暴論"の理由は、「巨人は人気トップのチーム。ファンはアマ野球で最も人気のある話題の選手に注目し、巨人入りを望んでいるはず。それに沿うのが人気チームの責務というものです」というのです。
スカウトたちは「それでは毎年抽選だ」と苦笑しますが、「外れてもファンは納得です。指名しないのは怠慢では・・・」と突っ込みです。
長い年月が過ぎ、OB記者となった今、「今年の巨人はファンへの責任を果たした。結構でした」と言いますが、悔しい思いを共にして、というところです。
大谷(翔平)がポスティングで大リーグに移籍といわれる日本ハムが清宮を引き当てたのは、運というか流れと言ったらいいか、不思議な気がします。
スターが去る可能性の中で、スター候補を獲得へ、となったのですから。
スカウトたちは「それでは毎年抽選だ」と苦笑しますが、「外れてもファンは納得です。指名しないのは怠慢では・・・」と突っ込みです。
長い年月が過ぎ、OB記者となった今、「今年の巨人はファンへの責任を果たした。結構でした」と言いますが、悔しい思いを共にして、というところです。
大谷(翔平)がポスティングで大リーグに移籍といわれる日本ハムが清宮を引き当てたのは、運というか流れと言ったらいいか、不思議な気がします。
スターが去る可能性の中で、スター候補を獲得へ、となったのですから。
時代を越えても不変なものとは
「清宮はプロでどうでしょうか?」とよく聞かれます。
高校生では突出した選手であるのは言うまでもありません。打球をあれだけ飛ばせるのは天性のものです。ただ、プロは2軍でも年間100試合以上プレーするはず。練習量も高校時代とは比較になりません。ここに"プロの最初の壁"があるのですが、日本ハムは若手育成や1、2軍の間の選手異動の活発さで定評ある球団ですから、清宮をどう育ててくれるか楽しみです。
「長嶋さんが松井(秀喜)さんに1,000日計画でやったように清宮もマン・ツー・マンで鍛えるべきではないでしょうか?」という声もありました。
さて、どうでしょうか。まず時代が違います。"松井の1,000日"から20年以上たっています。選手の育った環境が私と松井のあのころから別世界になっていると感じます。
当時は、長幼の序とか、心の持ちようとか、理屈で考えるより体で覚える、といったアナログ世代の様々な共通項を互いに持っていた"最後の時代"だったのではないか、といま振り返ると思います。それで私と松井の間では、多少の無理は可能だったのです。
デジタル世代の時代になって、人と人との関係、人と会社・組織の関係も大きく変わりつつあります。いまの若い選手が私たち世代の熱い人間関係にある種の憧れを持つのは分かりますが、これからの熱い関係は私たちの世代とは別な形として形成されていくのではないでしょうか。
ただし、時代を越えて不変なのは、選手の自覚、やる気です。いかに指導者が夢中になって教えても、教えられる方にそれを受け止める熱意がなければ空回りです。
高校生では突出した選手であるのは言うまでもありません。打球をあれだけ飛ばせるのは天性のものです。ただ、プロは2軍でも年間100試合以上プレーするはず。練習量も高校時代とは比較になりません。ここに"プロの最初の壁"があるのですが、日本ハムは若手育成や1、2軍の間の選手異動の活発さで定評ある球団ですから、清宮をどう育ててくれるか楽しみです。
「長嶋さんが松井(秀喜)さんに1,000日計画でやったように清宮もマン・ツー・マンで鍛えるべきではないでしょうか?」という声もありました。
さて、どうでしょうか。まず時代が違います。"松井の1,000日"から20年以上たっています。選手の育った環境が私と松井のあのころから別世界になっていると感じます。
当時は、長幼の序とか、心の持ちようとか、理屈で考えるより体で覚える、といったアナログ世代の様々な共通項を互いに持っていた"最後の時代"だったのではないか、といま振り返ると思います。それで私と松井の間では、多少の無理は可能だったのです。
デジタル世代の時代になって、人と人との関係、人と会社・組織の関係も大きく変わりつつあります。いまの若い選手が私たち世代の熱い人間関係にある種の憧れを持つのは分かりますが、これからの熱い関係は私たちの世代とは別な形として形成されていくのではないでしょうか。
ただし、時代を越えて不変なのは、選手の自覚、やる気です。いかに指導者が夢中になって教えても、教えられる方にそれを受け止める熱意がなければ空回りです。
ファンの注目を集める選手の出現に期待
私は夏の高校野球のテレビ中継で観た松井に強く印象付けられました。その二か月後に第2期監督を要請され、初仕事がドラフトでした。
松井を指導してみたいと思いました。「神仏は尊ぶべし、頼りにするべからず」の宮本武蔵スタイルの私でしたが、ドラフト当日は神棚に手を合わせました。尊ぶだけでなく「頼りにする」心が確かにありましたね。
運命的な出会いというしかありません。
今年のドラフト指名選手は82人でした。アマ時代の成績、ドラフト指名順位でおのずと格付けが出来ているのは仕方ありませんが、ユニホームを着ればその格付はリセットされ横一線になります。
選手それぞれが自分で自分を磨き上げるセルフ・メイドの競争をする、それがプロの世界です。これはプロ選手だけではなく、新人社会人にも共通することではないでしょうか。
極端な言い方になりますが、育成システムやコーチたちを徹底的に利用、活用する中で、運命的な出会いも生まれてくることでしょう。コーチたちはもちろん、球団も野球の技量にプラスして、そんな自発的、積極的な選手を指名したはずです。
ファンの注目を集める選手の出現を待っています。
松井を指導してみたいと思いました。「神仏は尊ぶべし、頼りにするべからず」の宮本武蔵スタイルの私でしたが、ドラフト当日は神棚に手を合わせました。尊ぶだけでなく「頼りにする」心が確かにありましたね。
運命的な出会いというしかありません。
今年のドラフト指名選手は82人でした。アマ時代の成績、ドラフト指名順位でおのずと格付けが出来ているのは仕方ありませんが、ユニホームを着ればその格付はリセットされ横一線になります。
選手それぞれが自分で自分を磨き上げるセルフ・メイドの競争をする、それがプロの世界です。これはプロ選手だけではなく、新人社会人にも共通することではないでしょうか。
極端な言い方になりますが、育成システムやコーチたちを徹底的に利用、活用する中で、運命的な出会いも生まれてくることでしょう。コーチたちはもちろん、球団も野球の技量にプラスして、そんな自発的、積極的な選手を指名したはずです。
ファンの注目を集める選手の出現を待っています。
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