歴代のセコムオリジナル長嶋茂雄さんの看板(ビッグボード)と、それにまつわる豆知識のご紹介や、1957年に通算8本塁打で東京六大学リーグ本塁打の新記録を達成してから現在にいたるまでの、長嶋茂雄さんの伝説「NAGASHIMA Living Legend」と、数々の名言を世の中に送りだしてきた長嶋茂雄さんの名言「伝説の長嶋茂雄“語録”」をご紹介します。
第1回
リハビリは嘘をつかない
「お久しぶりです」と言ったらいいのか、「ご無沙汰していました」と言ったらいいのか。ご心配をお掛けしましたが、何とか活動できるまでになりました。そこで第一声はリハビリテーションの成果をお話したい。「リハビリは嘘をつかない」と声を大にして言いたいですね。それが実感だなあ。
振り返ってみれば、倒れてからの6年はリハビリの6年間でした。1日、1日がリハビリの連続、それが週となり月になり、積み重なって6年になり、こうして今の私がある。身体機能回復のリハビリは、薄紙を積み重ねていくようなもので、急に目に見えるような成果が現れるわけではありません。あきらめないこと、続けること、これがすべてではないでしょうか。
ハードなリハビリに耐えられるのは選手時代の練習のたまもの
そのことをちょっとお話しましょう。
朝は5時半に起床です。ここからリハビリがびっしり詰まっている。午前中のスタートは散歩、ウォーキングです。これを40分から45分。家に戻ってからはマッサージとリハビリですが、午後が本格的になる。リハビリテーション病院でトレーナーと一緒に、器具を使って上半身、下半身をたっぷり動かします。ときどき「合宿」と称して日常メニューから外れて、きついリハビリを集中的に数日間続けることもある。正しいウォーキングからエアロバイクを使ったヒザの強化。腕、脚の内側、外側の筋肉の強化。背筋、腹筋も鍛える。不自由になった右腕の筋肉を取り戻すトレーニングはもちろんですが、身体全体のバランスを取るメニューを終日やる。5、6時間くらい続けますかねえ。日中は、仕事や用事で出掛けることもありますが、夜10時には決まって就寝します。
朝は5時半に起床です。ここからリハビリがびっしり詰まっている。午前中のスタートは散歩、ウォーキングです。これを40分から45分。家に戻ってからはマッサージとリハビリですが、午後が本格的になる。リハビリテーション病院でトレーナーと一緒に、器具を使って上半身、下半身をたっぷり動かします。ときどき「合宿」と称して日常メニューから外れて、きついリハビリを集中的に数日間続けることもある。正しいウォーキングからエアロバイクを使ったヒザの強化。腕、脚の内側、外側の筋肉の強化。背筋、腹筋も鍛える。不自由になった右腕の筋肉を取り戻すトレーニングはもちろんですが、身体全体のバランスを取るメニューを終日やる。5、6時間くらい続けますかねえ。日中は、仕事や用事で出掛けることもありますが、夜10時には決まって就寝します。
そういえば、NHKテレビでちょっと紹介されたことがありましたが、観た人から「リハビリというよりトレーニングですね」と感想を言われました。たしかに他の人ではやれないと思いますよ。ハードですから。
選手出身の球団職員で秘書役をしてくれているT君は「これは僕にもできない。監督(と、今でも呼んでいるんです)は身体の一部は故障したが、もともと丈夫だし、体力もあるからできるんです」とリハビリの様子をたずねる人に説明するそうですが、そうかもしれません。それと、野球界では練習を1日休むと取り戻すには3日かかる、と言われています。そういう身体を動かすことの大切さが染み付いていますから、耐えられるんですね。日曜日は休みますけれど。
自分との戦いは投手との戦いよりつらい逃げてはダメだ
リハビリは苦しく、つらいものです。「なぜ、続けられるのか」と自問自答することもある。そんな時に思い出すのは選手時代の練習です。イチローが「自分以上に練習する者がいたら、自分と同じか自分以上の者が出てくる」と言ったとか。ゴシップかもしれませんがうなずきます。私も誰よりも練習したという自負があったから、どんな投手にも、誰にでも勝てると信じていた。
けれども、こういう相手のいる戦いは、ある意味では簡単なんですね。リハビリには目標になる外部の"敵"がいないんです。敵は内部にいる。弱気になる自分ですね。効果が上がらない、苦しい、それで止めてしまう。そんな意志の弱い自分が敵になります。私は、負けるのは相手が自分でも嫌でした。そんな弱い自分に「勝とう」と決めました。気持ちをアグレッシブにもって「やるからには勝ってやる」。それで、ここまで来ました。この先にはゴルフをやったり、始球式で投げたりが待っていると思っていますよ。
私と同じように脳梗塞の後遺症と闘う人は200万人とか。いいですか、弱気になり、逃げてはダメです。「リハビリは嘘をつかない」。これを信じて、と言うよりそれが事実ですから、自分との戦いを続けていくだけです。
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