歴代のセコムオリジナル長嶋茂雄さんの看板(ビッグボード)と、それにまつわる豆知識のご紹介や、1957年に通算8本塁打で東京六大学リーグ本塁打の新記録を達成してから現在にいたるまでの、長嶋茂雄さんの伝説「NAGASHIMA Living Legend」と、数々の名言を世の中に送りだしてきた長嶋茂雄さんの名言「伝説の長嶋茂雄“語録”」をご紹介します。
第56回
もがきのプロ野球に望まれるスーパースターの出現
開幕1カ月、4月のプロ野球はどの球団も、もがいていた感じです。特にセ・リーグは昨季順位の逆順にチームが並んだりしました。圧倒的な戦力を持つチームがない、スーパースターが見当たらない。これは何もセ・リーグに限ったことではなく、パ・リーグも含めた今の日本球界の課題でしょう。
全球団がもみ合う激しい順位争いは、それはそれで結構ですが、スーパースターの不在は野球が持つドラマやロマンの要素を希薄にしたと感じるのです。
「スターが欲しいなあ、それも球界の看板になるスーパースターが...」と切に思います。
「スーパースター」とはどんな選手をいうのでしょうか。
「ファンの期待と熱い思いに反応できる選手、プレーでファンを自分と一体にして巻き込める選手」ということになるでしょう。
アメリカで老野球記者がコラムで嘆いたそうです。「近頃は、野球記者とスポーツ・キャスターがスーパースターという言葉を安っぽいものにしてしまった。年俸さえ高ければ軒並みスーパースターだ」と。大リーグには年俸10億円超の選手が100人近くいるようですが、スーパー・リッチではあっても全員スーパースターのはずがありません。
「スターが欲しいなあ、それも球界の看板になるスーパースターが...」と切に思います。
「スーパースター」とはどんな選手をいうのでしょうか。
「ファンの期待と熱い思いに反応できる選手、プレーでファンを自分と一体にして巻き込める選手」ということになるでしょう。
アメリカで老野球記者がコラムで嘆いたそうです。「近頃は、野球記者とスポーツ・キャスターがスーパースターという言葉を安っぽいものにしてしまった。年俸さえ高ければ軒並みスーパースターだ」と。大リーグには年俸10億円超の選手が100人近くいるようですが、スーパー・リッチではあっても全員スーパースターのはずがありません。
大きく抜け出してこそのスーパースター
老記者の苦い顔が浮かんできて、苦笑していると、OB野球記者が「先輩記者の受け売りですが、今はスーパースターが生まれにくいのです」と言いだしました。もう故人ですが"記録の神様"と呼ばれた記録記者の説に考えさせられました。近年はグラウンド上のすべてのプレーの進歩が速く、また、練習方法、体調管理、戦術、情報処理なども含めて、新方法はすぐ他チームが取り入れ、たちまち当たり前の標準的なものになってしまう。こうして全体がレベルアップを続ける中から大きく抜け出してスーパースターになるのは容易ではない、誕生しにくい、というのです。
雑談の席にはセコムの広報部長さんもいました。「最近の新入社員は皆成績がいい。今は知っておかねばならない情報量が多いのですが、それを身につけている」といいます。テレビのニュースで観る入社式の社長さん達は「新しいアイデアを発想して欲しい」と要求しています。「若き創業者いでよ」というのが、今の日本社会の要請のようです。新技術、新製品もすぐに他国が作りだして標準的なものになってしまう。それで画期的な新アイデアを持つ若手の出現を熱望する機運が生れている感じです。
雑談の席にはセコムの広報部長さんもいました。「最近の新入社員は皆成績がいい。今は知っておかねばならない情報量が多いのですが、それを身につけている」といいます。テレビのニュースで観る入社式の社長さん達は「新しいアイデアを発想して欲しい」と要求しています。「若き創業者いでよ」というのが、今の日本社会の要請のようです。新技術、新製品もすぐに他国が作りだして標準的なものになってしまう。それで画期的な新アイデアを持つ若手の出現を熱望する機運が生れている感じです。
抜け出す期待を抱かせる日本ハム投打の2人
野球は人生そのものだし、社会を映し出す鏡というのは、かねてからの私の持論ですけれど、スーパースターを待望する野球界とそっくりではありませんか。
では、やってくれそうと期待の持てる若手社員、ではなかった選手ですけれど、日本ハムの投打の2人でしょうか。
投は大谷翔平、打は中田翔です。「投げて打つ」の二刀流に非凡な才能を見せる大谷ですが、それも3年目、そろそろ投手一本に軸足を移していってくれたらスーパー投手への第一歩となるはずです。時速160キロ(100マイル)の速球を持つというのは天が授けた才能というもので、そろそろこれをフル稼働させてほしいなあ、というのが個人的な願望なんですが...。そして、打者では中田、数字(成績)がちょっと物足りないところがあるけれど、年ごとに数字の階段を上げているし、バッターボックスで漂わす観るものに実に魅力的なワクワク感を生む"不穏な雰囲気"は、優等生タイプの多い今の球界では得難い魅力です。今季はさらに一皮むけるのではないですか。
それにしても、スケールの大きさを感じさせる選手がパ・リーグに多いのはどうしたことか。アマ選手をスカウトする段階で、パ・リーグの球団は未完の部分の多い荒削りの選手を選ぶのか、セ・リーグ球団は全体にまとまった選手が好みなのか。興味あるリーグの傾向です。
4月のもがきのプロ野球は、もがく日本の今と重なるという大きな話になってしまいましたが、まあ、これも野球の楽しみというものでしょう。
では、やってくれそうと期待の持てる若手社員、ではなかった選手ですけれど、日本ハムの投打の2人でしょうか。
投は大谷翔平、打は中田翔です。「投げて打つ」の二刀流に非凡な才能を見せる大谷ですが、それも3年目、そろそろ投手一本に軸足を移していってくれたらスーパー投手への第一歩となるはずです。時速160キロ(100マイル)の速球を持つというのは天が授けた才能というもので、そろそろこれをフル稼働させてほしいなあ、というのが個人的な願望なんですが...。そして、打者では中田、数字(成績)がちょっと物足りないところがあるけれど、年ごとに数字の階段を上げているし、バッターボックスで漂わす観るものに実に魅力的なワクワク感を生む"不穏な雰囲気"は、優等生タイプの多い今の球界では得難い魅力です。今季はさらに一皮むけるのではないですか。
それにしても、スケールの大きさを感じさせる選手がパ・リーグに多いのはどうしたことか。アマ選手をスカウトする段階で、パ・リーグの球団は未完の部分の多い荒削りの選手を選ぶのか、セ・リーグ球団は全体にまとまった選手が好みなのか。興味あるリーグの傾向です。
4月のもがきのプロ野球は、もがく日本の今と重なるという大きな話になってしまいましたが、まあ、これも野球の楽しみというものでしょう。
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