歴代のセコムオリジナル長嶋茂雄さんの看板(ビッグボード)と、それにまつわる豆知識のご紹介や、1957年に通算8本塁打で東京六大学リーグ本塁打の新記録を達成してから現在にいたるまでの、長嶋茂雄さんの伝説「NAGASHIMA Living Legend」と、数々の名言を世の中に送りだしてきた長嶋茂雄さんの名言「伝説の長嶋茂雄“語録”」をご紹介します。
第81回
無事是名馬への厳しさと実現するために期待すること
賭けはしませんが、競馬のクラシックレースの中継を観ることがあります。緑の芝生、10万人を超す大観衆、騎手たちの色鮮やかな勝負服と疾走する馬群...迫力ある美しいスペクタクルです。
ダービーで思い出したのが「無事是名馬=ぶじ、これ、めいば」という格言です。これはすべてのアスリート(競技者)に共通して当てはまります。人間と馬とを並べるのはいかがなものか、といわれそうですが、かく言う私自身が「無事是...」の一人でしたので、大目に見てください。
動物好きのOB記者が教えてくれました。春のクラシックレースで上位に入った馬たちは、6月から8月の3カ月はほとんどレースに出ないといいます。トレーニングだけで休養して細心の体調管理をへて、秋の大レースに備えるらしい。故障をしない名馬は人間の管理技術が支えているのですね。
動物好きのOB記者が教えてくれました。春のクラシックレースで上位に入った馬たちは、6月から8月の3カ月はほとんどレースに出ないといいます。トレーニングだけで休養して細心の体調管理をへて、秋の大レースに備えるらしい。故障をしない名馬は人間の管理技術が支えているのですね。
相撲の制度の大変さと繰り返しへの心配
テレビのダービーの画面はそのまま大相撲の千秋楽に移りました。
3連覇を目指した稀勢の里の姿はありません。左腕のケガのため10日目で力尽きました。稀勢の里への感想は、おそらく皆さんと同じになるはずですから、くどくど言うまでもありません。
ただ、こんなことを思いました。
相撲は力士の地位によって果たすべき責任の大きさと重さが、非常に厳格でありプレッシャーが大きくなっている...ということです。
最高位の横綱に昇進した瞬間に、残されている道は引退だけ、という伝統は考えてみればすごいことです。降格して再スタートが許されないのですから。
それぞれの競技のトップに立つアスリートとはそういうものだ、といえるでしょうが、それはその競技者の心の中、個人の姿勢、覚悟にとどまっています。ところが相撲は制度としてそうなっている。これは大変です。
稀勢の里の左腕は全治一か月と報じられました。次の名古屋場所には間に合うような気がしますが、「全治」ではあっても全力で相撲を取れる「完治」ではないような不安も同居している感じです。スケジュール的にはこの5月夏場所とまったく同じだからです。名古屋場所が夏場所の繰り返しにならないことを祈るばかりです。
3連覇を目指した稀勢の里の姿はありません。左腕のケガのため10日目で力尽きました。稀勢の里への感想は、おそらく皆さんと同じになるはずですから、くどくど言うまでもありません。
ただ、こんなことを思いました。
相撲は力士の地位によって果たすべき責任の大きさと重さが、非常に厳格でありプレッシャーが大きくなっている...ということです。
最高位の横綱に昇進した瞬間に、残されている道は引退だけ、という伝統は考えてみればすごいことです。降格して再スタートが許されないのですから。
それぞれの競技のトップに立つアスリートとはそういうものだ、といえるでしょうが、それはその競技者の心の中、個人の姿勢、覚悟にとどまっています。ところが相撲は制度としてそうなっている。これは大変です。
稀勢の里の左腕は全治一か月と報じられました。次の名古屋場所には間に合うような気がしますが、「全治」ではあっても全力で相撲を取れる「完治」ではないような不安も同居している感じです。スケジュール的にはこの5月夏場所とまったく同じだからです。名古屋場所が夏場所の繰り返しにならないことを祈るばかりです。
日本のスポーツ文化の精神に求められるアスリートのための視点
私たち日本人は、私利私欲を捨て、損得を顧みず、身を粉にして全力を尽くす生き方が大好きです。特に日本のスポーツ文化のなかでは、それが求められ、称賛されてきました。精神としてそうした考えを持っているということは素晴らしいと思います。
けれども、競技の運営団体、組織は冷静な経営的視点を磨いてほしいものです。そろばん勘定抜きのアスリートをそろばん勘定のプロが守っていく体制です。そうでなければ、アスリートを次々と消耗していくだけになりかねません。
大リーグではご承知のように投手は完全に"3ポジション"分割です。先発は100球以内で交代、中継ぎ2インニング投げ、クローザーにつなぐ。9人野球が指名打者で10人になり、投手が3ポジションでさらに増えました。投手の故障を防ぐための合理的な考えが野球を変えたのです。「1試合に専門性を持った投手が次々に登板することで投手の技術が上がり、それに対抗する打者も技量が向上した。すなわち野球全体のレベルアップが果たされた」と大リーグ機構(MLB)は言うのです。
高校野球の連投の美学を持つ日本的心情論では反論しにくいところですが、プロ野球ではずいぶん改革が進み、ファンの理解も深まっているのではないでしょうか。
相撲は個人でやる格闘技であり怪我の防止策には限度があるでしょう。相撲を見る楽しみの一つに様式美を味わう面があると思います。手、足、腰がテープ、膏薬で満艦飾の力士が何と多いことか。様式美どころではありません。角界一丸になった怪我防止策に取り組んでほしいですね。
競馬の話から散漫な話になってしまいましたが、きれいな体の力士のカムバックを楽しみにしています。
けれども、競技の運営団体、組織は冷静な経営的視点を磨いてほしいものです。そろばん勘定抜きのアスリートをそろばん勘定のプロが守っていく体制です。そうでなければ、アスリートを次々と消耗していくだけになりかねません。
大リーグではご承知のように投手は完全に"3ポジション"分割です。先発は100球以内で交代、中継ぎ2インニング投げ、クローザーにつなぐ。9人野球が指名打者で10人になり、投手が3ポジションでさらに増えました。投手の故障を防ぐための合理的な考えが野球を変えたのです。「1試合に専門性を持った投手が次々に登板することで投手の技術が上がり、それに対抗する打者も技量が向上した。すなわち野球全体のレベルアップが果たされた」と大リーグ機構(MLB)は言うのです。
高校野球の連投の美学を持つ日本的心情論では反論しにくいところですが、プロ野球ではずいぶん改革が進み、ファンの理解も深まっているのではないでしょうか。
相撲は個人でやる格闘技であり怪我の防止策には限度があるでしょう。相撲を見る楽しみの一つに様式美を味わう面があると思います。手、足、腰がテープ、膏薬で満艦飾の力士が何と多いことか。様式美どころではありません。角界一丸になった怪我防止策に取り組んでほしいですね。
競馬の話から散漫な話になってしまいましたが、きれいな体の力士のカムバックを楽しみにしています。
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