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月刊長嶋茂雄

  • 2011年04月01日 更新
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第7回 子どもは外で元気に遊ぶのが一番

第7回
子どもは外で元気に遊ぶのが一番

写真:長嶋茂雄氏

 子どもはいいものです。活発で、好奇心が旺盛で、いつも目が輝いている。そんな姿を見ているだけで、元気がもらえます。4月になって幼稚園や小学校に向かう新入生の姿をよく見かけます。目にする誰もがいい気持ちになるのではないでしょうか。

 けれども、街で走っている子ども、ワイワイ騒ぎ遊んでいる子どもたちがめっきり減ってしまった。元気に跳ねまわる子どもの姿が少なくなったのには寂しさを覚えます。自分の記憶を探ってみても、終日飛び回っていた子どもの頃の思い出は、かけがえのないものとして残っています。
 また、思い切り身体を動かしていたのがよかったのだと感じます。私たち世代に、ある程度共通していた丈夫な身体の土台は、このわんぱく時代に作られたような気がするからです。

わんぱくだった小学校時代が、この丈夫な身体を作ってくれた

わんぱくだった小学校時代が、この丈夫な身体を作ってくれた

写真:長嶋茂雄氏
 小学校時代の私は、身体が小さくて「チビ」と呼ばれていましたが、脚の速さはトップでした。イヌのポチより速いというので愛称が「ポチ」に変わり、ついには「大将」、ガキ大将へと"昇進"したんですね。
 私が生まれたのは、プロ野球が『日本職業野球連盟』として誕生した昭和11年(1936年)、現在の佐倉市に編入された千葉県印旛郡臼井町です。印旛沼近くの自然豊かな町ですから、遊びといえば同年代の仲間たちとの山歩き、これが大好きでした。川での水泳、海水パンツではなく越中フンドシでの水遊びです。六尺フンドシは大人用です。そうそう、竹馬は抜群にうまかった。竹馬に乗っての競争では、まず負けませんでした。
 何よりも恵まれていたのは、広く高い空のもとに広がる野山のプレーイング・フィールド(遊び場)です。遊具は少なかった。あっても竹馬のような手製のもので、全身運動で使うものがほとんどです。「遊び」は子どもが自分で工夫し身体を動かして作り出し、それで夢中になれたのです。大人から「汚れるから止めなさい」とか「危ないからダメ」などと過保護にされた記憶はありません。
「遊び」とは大汗をかき、お腹を減らし、時には擦り傷や青あざをこしらえるものでした。身体が鍛えられるばかりか、たまの喧嘩も熱いコミュニケーションのようなもので、それで自然に人との付き合い方を学んだ。振り返るとそんなことに気が付きます。

便利さに甘えてはいけない さあ、思い切り身体を動かそう!

便利さに甘えてはいけない さあ、思い切り身体を動かそう!

写真:長嶋茂雄氏
 そこで今の子どもたち。何をするにも身体を動かさないですむようになってしまいました。遊びもゲーム機が主役になり、液晶画面を眺めてキーを操作する眼と指の運動だけになったようです。そして、食べ物はハイ・カロリー。これでは、子どもたちが太って体力測定の数値が年々落ちるのは当然ですが、国民全体の健康問題にまでなったのは世界の先進国共通の問題になっているとか。
 子どもの生活は、私たち大人の生活を映し出します。交通手段の発達で身体を動かす機会が減り、飽食が原因の生活習慣病が心配になり、電子機器による簡便なコミュニケーションで人間関係が薄くなったこと。テレビや新聞で報じられるそんな大人の課題、すべてが子どもたちに重なります。
 食べ物はロー・カロリー、遊びはアクションの連続、物がなくとも心身ともに健全に育ててくれた自然がいっぱいの昔は、今から思うと実に贅沢な環境でした。私たちは便利さと引き換えに大切な何かを失ってしまったようです。
 東京ドームに試合を観に行った時のことです。試合が始まるまで、球場外のコンコースを見はらすサロンで雑談をしていたのですが、背中に視線を強く感じました。「おやっ」と思って振り返ると、ガラス越しに小さな男の子がサロンの中をのぞいている。目が合ったので、手を振ると目をキラキラさせている。好奇心に満ちた目。そうです、子どもの遊び好きの本能は、いまも昔も変わらないのです。子どもたちは、いつでも身体を動かすチャンスをうかがっているようです。
「チビ」の時代から身体を動かし続けて四分の三世紀、私はあらためて自然体で運動にのめり込んでこられた幸運を思いました。
 運動は健康を保ち、気分を爽快にし、遊んだ場所が自然の中ならば忘れられない思い出を作り、それを観ている人まで元気づける効能がありそうです。ゲームに熱中している子どもの姿からは、あまり元気はもらえそうもないなあ・・とランドセルの後姿を眺めながらこんなことを思ったのです。

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セコム シニアの安全を考える委員会 著 あなたの親は大丈夫?高齢な親を守る安全生活ガイド

第7回 子どもは外で元気に遊ぶのが一番

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長嶋茂雄さん 看板豆知識・伝説・語録

 歴代のセコムオリジナル長嶋茂雄さんの看板(ビッグボード)と、それにまつわる豆知識のご紹介や、1957年に通算8本塁打で東京六大学リーグ本塁打の新記録を達成してから現在にいたるまでの、長嶋茂雄さんの伝説「NAGASHIMA Living Legend」と、数々の名言を世の中に送りだしてきた長嶋茂雄さんの名言「伝説の長嶋茂雄“語録”」をご紹介します。

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