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月刊長嶋茂雄

  • 2011年11月01日 更新
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第14回 球史に残る「変革のシーズン」を振り返る

第14回
球史に残る「変革のシーズン」を振り返る

写真:長嶋茂雄氏

 秋の夜長、虫の音に耳を傾けながら、静かに過ぎ去った夏までの事どもに思いをはせる時です。物思いにふける柄ではありませんが、野球に関してならわたしにも思うところがありますので、ここで振り返ってみます。
 今季は日本の野球史に「変化の年」として記録されるシーズンになるでしょう。東日本大震災で開幕が遅れ、電力事情でナイターが影響を受けたことなどもありますが、プレーに密着したところで画期的なシーズンでした。

 もうお分かりですね。飛ばない統一球の採用により、長く続いていた「打高投低」から「投高打低」への移行したことです。
 春先から6月にかけて、すぐにその変化を知らされました。広島の50イニング連続無得点、日本ハムの52イニング連続無失点など、投手上位を示す試合が両リーグで続出しました。ボールの芯になるコルクを覆うゴムを低反発の素材に変えた小さな変更が大きく野球を変えたのです。
 ボール・メーカーの「以前のボールと比較して1メートルほど飛距離が短くなる」という説明を新聞で読みましたが、たったそれだけの変化でも、それに対応するため選手たちにかなりの技術革新を要求するのです。野球の精妙さ、微妙さを再確認させられました。

新統一球への対応競争は投手が先んじた

新統一球への対応競争は投手が先んじた

写真:長嶋茂雄氏
 華やかな打撃戦が減り、息詰まる投手戦が多くなりました。点が入らず、もがく巨人の試合ばかり観てきたのでよけいその印象が強かったのかもしれません。実に歯がゆい日々でした。
 しかし、野球はチーム間の戦いであると同時に投手と打者の戦いでもあります。新しい統一球を先に手のうちに入れたのは投手でした。
「飛ばない」と分かっていることが投手を勇気づけ、高速の鋭いスライダーで大胆に打者のインサイドを突く攻撃的投球が目立ちました。
 そんな投手たちに打者がタジタジとなったシーズンでしたが、打撃戦がファンに喜ばれることで近年のプロ野球は打撃偏重になっていたのは事実です。打者と投手のシーソー・ゲームで、ずっと打者側に傾いていたシーソーが飛ばない統一球で投手の方に揺れ戻した格好ですね。
 とはいうものの、打者出身のわたしには、残念に思うことがあります。新統一球への対応競争で打者が投手に負けたことです。練習では打者の方が投手よりも恵まれているはずです。打者は機械(ピッチング・マシーン)を使った練習が好きなだけできる。いくらでも打ち込むことができるので、新統一球に対応したバッティングが身につけられたはずです。一方の投手は肩、ヒジの保護がありますからむやみに投げ込みを続けられない。それでいながら投手たちは新統一球に対応し、その特徴を生かした投球で打者を圧倒したのです。

来期は打撃の真髄を極めハイレベルな戦いを期待

来期は打撃の真髄を極めハイレベルな戦いを期待

写真:長嶋茂雄氏
 打撃の真髄は、単にバットでボールを捉えるだけではありません。ボールの芯のコルクを叩きつぶすような正確でスピーディなスイングをすることにあります。当たり損ねでフラフラ上がった打球がギリギリでフェンス越える本塁打が消えたのは結構ですが、芯を叩けばボールの反発力に関係なく強い打球が生まれます。本塁打だけでなく安打の数まで激減したのは、打者に芯を打つ打撃が出来ていなかったためでしょう。これまでは飛ぶボールのアシストがあったということですね。
 もっともシーズン後半は攻撃的投球に十分対応する打者が増えました。このハイレベルの戦いをシーズン初めから観たかった。今季は、打者に統一球への準備不足があったのではなかろうか・・・それが残念だったのです。
 さて、そこで、巨人苦戦の原因ですけれど、これまでお話したことで当てはまるはず。球界を語ることは、そのまま巨人を語ること。巨人は球界を代表するチームだから・・・という理屈ですが、いかがでしょうか。

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第14回 球史に残る「変革のシーズン」を振り返る

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 歴代のセコムオリジナル長嶋茂雄さんの看板(ビッグボード)と、それにまつわる豆知識のご紹介や、1957年に通算8本塁打で東京六大学リーグ本塁打の新記録を達成してから現在にいたるまでの、長嶋茂雄さんの伝説「NAGASHIMA Living Legend」と、数々の名言を世の中に送りだしてきた長嶋茂雄さんの名言「伝説の長嶋茂雄“語録”」をご紹介します。

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