歴代のセコムオリジナル長嶋茂雄さんの看板(ビッグボード)と、それにまつわる豆知識のご紹介や、1957年に通算8本塁打で東京六大学リーグ本塁打の新記録を達成してから現在にいたるまでの、長嶋茂雄さんの伝説「NAGASHIMA Living Legend」と、数々の名言を世の中に送りだしてきた長嶋茂雄さんの名言「伝説の長嶋茂雄“語録”」をご紹介します。
第82回
13連敗中の成績が語りかける巨人の課題とは
巨人が13連敗の球団ワースト記録を作ってしまいました。これまでの記録は私が監督1年生の時、1975年の11連敗です。
野球記者たちは、「75年は最下位になった」と指摘し、「二桁連敗をして優勝したチームはない」などと書いていましたが、これだけ負け続けると、そんな昔話を持ち出すか、「どうしたら勝てますか?」などと、回答不能な質問するしかないのも分かります。私の連敗中もそんな定番質問が出て、「うーん、"公認野球規則=ルールブック"の始めに"各チームは、相手チームより多くの得点を記録して勝つ・・・"と書いてあるなあ」などと、生返事をしていたのを思い出します。
それは、ともかく、レギュラーシーズンはまだ半分をすぎたところ。先は長いし、3位までのプレーオフ進出もあります。粘り強く戦って"借金返済"を続け、勝率5割に届けばポストシーズン試合へのドアは開くはずです。
ただし、調べてもらった13連敗中のデータには考えさせられました。
この連敗の間、巨人の打率は2割2分1厘、相手チームは3割2分4厘。巨人の本塁打はたった4本、相手チームは21本(連敗が始まる前の阪神戦を加え14試合連続して本塁打をされたのは日本ワースト記録だそうです)。得点29点に対し失点は85点ですから、巨人の1試合平均得点2.2点に対し相手は倍以上の6.5点です。
貧打に加えて極端な本塁打不足、そこに投手陣の崩壊が重なりました。勝てるわけがありません。伝統的に打線を看板にしてきたチームにこの数字は深刻です。
巨人の本塁打王は7年前のアレックス・ラミレス(現横浜DeNA監督)が最後、打線に火をつけるべきホームランバッター不在は大きいですね。
辛い数字は、長期的視野に立ったチーム造りが待ったなしなのを語りかけているように思います。
ただし、調べてもらった13連敗中のデータには考えさせられました。
この連敗の間、巨人の打率は2割2分1厘、相手チームは3割2分4厘。巨人の本塁打はたった4本、相手チームは21本(連敗が始まる前の阪神戦を加え14試合連続して本塁打をされたのは日本ワースト記録だそうです)。得点29点に対し失点は85点ですから、巨人の1試合平均得点2.2点に対し相手は倍以上の6.5点です。
貧打に加えて極端な本塁打不足、そこに投手陣の崩壊が重なりました。勝てるわけがありません。伝統的に打線を看板にしてきたチームにこの数字は深刻です。
巨人の本塁打王は7年前のアレックス・ラミレス(現横浜DeNA監督)が最後、打線に火をつけるべきホームランバッター不在は大きいですね。
辛い数字は、長期的視野に立ったチーム造りが待ったなしなのを語りかけているように思います。
嬉しかった母校のこと楽しかった故郷のこと
さて、私事になりますが、嬉しかったのは母校・立教大学の全日本大学選手権の59年ぶりの日本一でした。春の東京6大学のリーグ戦で立教大は18年ぶりに優勝していたのですが、ダブル優勝とは。私は60年前の大会に出場し優勝して卒業、その翌年のV2以来の栄冠でした。それにしても長かった・・・。
楽しかったのは"始球式"、故郷・佐倉市が私の名前を冠してくれた野球場、長嶋茂雄記念岩名球場の改修が終わり、イースタン・リーグの巨人対ロッテ戦の始球式に招かれたのです。ここはひとつファンを喜ばせよう、とヒット狙いで張り切って打席に立ちました。ところが、少年野球の投手が緊張しすぎてしまった。高く、遠く外れた投球は、ヒット狙いですから見逃し、"儀式用の空振り"は封印です。「もう1球」。これも大きく外れました。多少のボールは打たないと、とこちらも気負って外角の2球を空振りして勝負なしで終了。ボールがよく見えなかったのは年齢でしょうが、バットを振って気分爽快だったのは昔と同じでした。
楽しかったのは"始球式"、故郷・佐倉市が私の名前を冠してくれた野球場、長嶋茂雄記念岩名球場の改修が終わり、イースタン・リーグの巨人対ロッテ戦の始球式に招かれたのです。ここはひとつファンを喜ばせよう、とヒット狙いで張り切って打席に立ちました。ところが、少年野球の投手が緊張しすぎてしまった。高く、遠く外れた投球は、ヒット狙いですから見逃し、"儀式用の空振り"は封印です。「もう1球」。これも大きく外れました。多少のボールは打たないと、とこちらも気負って外角の2球を空振りして勝負なしで終了。ボールがよく見えなかったのは年齢でしょうが、バットを振って気分爽快だったのは昔と同じでした。
29連勝と2冠若き才能が与えてくれた夢
話は変わります。驚かされたスポーツの話題です。
欧米ではチェスの報道はスポーツ・ページに載せられると言います。オリンピック競技候補にチェスや囲碁が挙げられるのは頭脳のスポーツという見方からなのでしょう。
14歳の中学生のプロ棋士・藤井聡太4段のプロ入りしてから無敗の29連勝にはただ驚くばかりです。天才とはいうものの、矢継ぎ早にテレビに流れた特番を観て思ったのは、1日24時間頭の中は将棋漬け、ということでした。才能プラス努力、成功に近道なんてありません。
そして、藤井4段の連勝中に、陸上短距離、100m、200mで18歳のサニブラウン選手の日本陸上選手権での優勝がありました。リオ五輪の400メートルリレー銀メダル・メンバーたちを破って8月ロンドンでの世界陸上選手権大会に舞台に立ちます。人間の持つ可能性のすばらしさ、2人は日本中を感動させ、夢を与えてくれました。
巨人の連敗で重苦しく始まった6月は明るい希望で終わりました。スポーツのだいご味、効用の輝き、というものです。
欧米ではチェスの報道はスポーツ・ページに載せられると言います。オリンピック競技候補にチェスや囲碁が挙げられるのは頭脳のスポーツという見方からなのでしょう。
14歳の中学生のプロ棋士・藤井聡太4段のプロ入りしてから無敗の29連勝にはただ驚くばかりです。天才とはいうものの、矢継ぎ早にテレビに流れた特番を観て思ったのは、1日24時間頭の中は将棋漬け、ということでした。才能プラス努力、成功に近道なんてありません。
そして、藤井4段の連勝中に、陸上短距離、100m、200mで18歳のサニブラウン選手の日本陸上選手権での優勝がありました。リオ五輪の400メートルリレー銀メダル・メンバーたちを破って8月ロンドンでの世界陸上選手権大会に舞台に立ちます。人間の持つ可能性のすばらしさ、2人は日本中を感動させ、夢を与えてくれました。
巨人の連敗で重苦しく始まった6月は明るい希望で終わりました。スポーツのだいご味、効用の輝き、というものです。
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