[クローズアップNEWS年末特別号]インターネットと子どもたちの今

セコムの舟生です。

インターネット利用には危険がともないます。ペアレンタルコントロールでお子さんを守りましょう。子どもの安全ニュース」で取り上げた記事から、今年1年の子どもの事件や事故を振り返ってきた[クローズアップNEWS年末特別号]

これまでに「連れ去り・誘拐が増加傾向!子どもを守るには?」と、「家庭内に潜む思いがけない事故のリスク」と題してまとめてきました。

今回は、「インターネット」をテーマに子どもの犯罪被害を取り上げます。

スマートフォンを所有し、無料通話アプリやSNSを利用する小学生も珍しくなくなりつつあります。あらたなコミュニケーション手段の普及が、強制わいせつや児童ポルノなどの犯罪被害を増加させる一因であることは否定できません。

警察庁によれば、2015年上半期(1月~6月)に交流サイトがきっかけで性犯罪などの被害にあった子どもの数は、過去最多の796人でした。
また、児童ポルノの被害児童数も過去最多となる383人。小学生以下の被害者数は、60名にのぼります。子ども自身に撮影させる「自画撮り」による被害が多く見られました。

子どもを狙う者は、どうやって子どもに近づくのか。
なぜ子どもは被害にあってしまうのか。

今、インターネットの世界で子どもを取り巻く危険がどのようなものか、今年のニュースを通じて理解を深めていただきたいと思います。


* * * * * * * * *


▼ 2015年に起きたインターネット関連のわいせつ犯罪被害
まずは、今年インターネットを通じてわいせつ被害にあった事犯を振り返ってみましょう。

・京都府で、SNSを通じて知り合った女児に対する強姦と、児童買春・ポルノ禁止法違反の疑いで男を逮捕。三重県の商業施設内トイレで女児にわいせつな行為をし、その様子を動画や画像に保存した(2月)
・愛知県警は、小学校高学年女児に対する強姦未遂容疑で40代男を逮捕。出会い系アプリで知り合った女児と無料通話アプリで連絡を取り合い、「お小遣いをあげる」と誘いだして車でホテルに連れ込み、わいせつな行為をしようとした(4月)
・兵庫県警伊丹署は、小6女児への強制わいせつ容疑で10代男を逮捕。無料通話アプリで知り合った女児に商業施設の通路で体を触るなどした疑い。女児は「無料通話アプリで連絡を取り、会う約束をした」と話している(6月)
・鳥取県警鳥取署は、小6女児にわいせつ行為をした容疑で20代男を逮捕。スマートフォンの出会い系アプリの書き込みを通じて知り合った女児に対し、ホテルでわいせつな行為をした疑い(10月)

「見知らぬ人」に会ったり、ついていったりするのは、とても危険なこと。
子どももそのことは知っているはずですが、SNSなどで交流していて気を許した相手だと、「知っている人」という認識になってしまうことがあるようです。


▼ 2015年に起きた自画撮りなどによる児童ポルノ被害
続いて、裸の写真などの送付を迫られ、児童ポルノ被害にあったケースをまとめます。

・埼玉県警は、児童買春・ポルノ禁止法違反の容疑で40代男を逮捕。SNSで知り合った小学生女児に裸の画像を自画撮りさせ、男のスマホに送信させた疑い(1月)
・愛知県警は、児童買春・ポルノ禁止法違反の容疑で20代男を逮捕。小6と中1の女児にスマホで自分の裸を撮影させ、写真や動画を送らせた疑い。女児らは「しつこく言われて従った」「スタンプをもらったので言うとおりにした」と説明(6月)
・富山県警小矢部署は、11歳女児に裸の写真を送らせた30代男を逮捕。女児に携帯電話で自身の裸の写真を撮らせ、無料通話アプリを通じて送信させた疑い。女児の母親が気付き、犯行が発覚(7月)
・神奈川県で、無料通話アプリのチャットを通じて知り合った小6女児に「顔写真をネット上にばらまく」と脅し、裸の画像を送らせた男を逮捕。女性を装って女児に近づき、顔写真を交換していた(8月)

裸の画像を送らされてしまう手口はいくつかあります。
同性を装って近づくなど、子どもをだますパターン。
弱みを握って、子どもを脅すパターン。
物やお金で釣り、子どもに言うことを聞かせるパターンもあります。

楽しい話し相手や頼りになる相談相手として子どもに接触し、巧みに自画撮りに応じるよう仕向けていくのが手口です。

ひとたび画像を送れば、送った相手が所有するだけではなく、インターネット上に出回る可能性があります。


▼ 保護者も子どもも「ルール」を徹底しましょう
無料通話アプリやSNSは、インターネットの経験が浅く、ルールやリテラシーが身についていない小学生の子どもが利用するには不向きだともいえます。
どうしても利用するのであれば、知らない人と交流できないよう保護者がきちんと設定し、正しく使っているかどうかをチェックしましょう。

また、昨今は無料通話アプリのIDを交換する掲示板が、あらたな"出会い"の場となって子どもが被害にあうケースが増えています。個人情報の取り扱いなど「やってはいけないこと」を、子どもに理解させなくてはなりません。

■ 保護者がすべきこと
○ 子どもが利用するサイトやアプリは必ず保護者が確認する
○ 誰とどのようなやりとりをしているか利用履歴をオープンにさせる
○ わが家のルール(利用時間や場所など)を決め、守らせる
○ 悪用される可能性のある個人情報について、子どもと話し合う
○ 日ごろから子どもの話を聞き、様子をよく観察する

■ 子どもとの約束
○ 裸や下着姿の画像を要求されても、絶対に撮らない・送らない
○ インターネット上にアップされたら困る写真は友だちにも送らない
○ インターネットで知り合った人には絶対にひとりで会わない
○ 名前や年齢、住んでいる場所や学校名、携帯電話番号・ID、マイナンバーなど、個人情報にあたるものは、他人には絶対に教えない
○ 困ったときや、おかしいと思ったときは、すぐに親に相談する


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子どもをインターネットの被害から守るうえで大切なのは、保護者が関心を持つことです。
警察庁が今年4月に発表した「コミュニティサイトに起因する事犯」についての資料によると、被害にあった児童の半数以上が、コミュニティサイトの利用について保護者に注意や指導を受けたことがありませんでした

インターネットのことに限らず、子どもといろいろな話をしましょう。
学校で何が流行しているのか、どんな悩みがあるのか、誰と仲良しなのか...

親が一番の理解者でいてくれることは、子どもにとっては自信につながりますし、「心配させてはいけない」という思いが危険な行動をくい止めるはずです。





2015年12月14日(月)

カテゴリー: 携帯電話・インターネット

プロフィール

舟生 岳夫

セコム株式会社
IS研究所 所属

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