[クローズアップNEWS年末特別号]連れ去り・誘拐から子どもをどう守るか?

セコムの舟生です。
連れ去りや誘拐から身を守るには、ひとりにならないことが重要です。
すっかり冬らしくなり、早いもので年末が近づいてきました。
12月は大人も子どもも何かと忙しいと思いますが、街頭犯罪や交通事故が増える時期でもありますので、お子さんの安全には十分、気を配ってあげてくださいね。

子どもの安全は、社会や環境の変化、季節にあわせて対策を考えることがとても大切です。

思えば、2015年も子どもが被害者となる事件や事故がいくつも起きました。
この1年間に起きたことを振り返ることも、子どもの安全対策を見直すうえで役に立つはずです。

そこで今回から3回にわたって[クローズアップNEWS年末特別号]と題して、「子どもの安全ニュース」で取り上げた記事から、昨今の傾向や対策を考えてみたいと思います。

1回目は、子どもを狙った「連れ去り」や「誘拐」
奈良県のリサイクルショップから女の子が連れ去られ、数日にわたって行方がわからなくなった事件は記憶に新しいですね。

もしも、わが子に同じような危険が迫ったら...?
そのような視点で過去の事件を振り返り、子どもを守るためにできることを考えましょう。


* * * * * * * * *


▼ 2015年に起きた子どもの誘拐・連れ去り事件
まずは今年発生した、誘拐や連れ去りの事犯を振り返りましょう。

<路上や公園で起きた事件>
・茨城県警は、わいせつ目的誘拐と強制わいせつ容疑で30代男を逮捕。公園のベンチにいた小学校高学年の女児に「いろいろ話をしたい。家に来て」と声をかけ自宅アパートに連れ込み、体を触るなどのわいせつ行為をした疑い(1月)
・大阪府警枚方署は小4女児への強制わいせつ容疑で40代男を逮捕。帰宅中の女児にトイレの場所を尋ねて公衆トイレに連れ込み、鍵を閉めて自分の下半身に触らせるなどした疑い(4月)
・福岡県警久留米署は、小1女児への強制わいせつ・未成年者略取の容疑で20代男を逮捕。1
人で帰宅していた女児に「ちょっと来て」と声をかけ、住宅敷地内に連れ込み体を触るなどした疑い(6月)
・秋田県警は小学校高学年女児に対する未成年者誘拐の疑いで60代男を逮捕。公園で1人で走っていた女児に「こっちへおいで」と声をかけ、多目的トイレに連れ込んだ疑い(7月)
・福井警察署は、強制わいせつ・未成年者略取の容疑で30代男を逮捕。今年4月、住宅街を歩いていた女児に連れ去り目的で「ちょっと来て」と声をかけ、女児の頬をなめるなどした疑い(8月)
・福岡県警東署は、強制わいせつ行為等の容疑で20代男を逮捕。公園で遊んでいた女児をトイレに連れ込んで無理やり体に触るなどしたほか、翌日も同じ場所で別の女児に同様の行為をした疑い(10月)
・栃木県で、小2女児にわいせつ行為をした容疑で80代男が逮捕される。近所を通行中の女児に声をかけて自宅に呼び込み、抱きしめて口や頬をなめるなどした疑い(11月)

◆ 対策1:【ひとりにならない】
事件の多くは子どもがひとりでいるときに起きています。
子どもを狙う者は、人に見られない場所やタイミングをよく知っていて、わずかな隙に犯行におよびます。通い慣れた道や自宅付近だと気がゆるんでしまうこともありそうですが、犯罪はどこでも発生する可能性があることを忘れてはなりません。
なるべく2人以上で行動する、人通りの多い道を通るなど、できる限りの防犯対策について親子で話し、お子さんに徹底してください。

◆ 対策2:【誘われてもついていかない】
公衆トイレや自宅など、別の場所に連れ込んで犯行におよぶケースが多く見られます。
子どもが知らない人から道を聞かれたり誘われたりしたときは、「わかりません」「大人に聞いてください」などと答え、すぐにその場を離れるよう教えましょう。
⇒「声かけ」については関連記事をご覧ください。

◆ 対策3:【防犯メールで地域の状況を把握する】
警察署や自治体が配信している防犯メールは、ニュースにならない声かけ事案やリアルタイムの犯罪情報などを知らせてくれます。子どもを狙った犯罪は、連続して起きることも少なくありませんので、地域の情報を把握してお子さんに共有しましょう。危険を意識することは、狙われないための大事なポイントです。


<車での連れ去り事件>
・東京都で9歳女児へのわいせつ目的誘拐等の疑いで40代の男を逮捕。道案内を装い女児を車に乗せ、「マッサージをしてあげる」と胸などを触った疑い。車にチャイルドロックをかけ、逃げられないようにしていた(3月)
・奈良県で、リサイクルショップのトイレで連れ去られ、行方不明になっていた小6女児を無事保護。車で連れ回していた20代男を監禁容疑で逮捕。「女の子に興味があり、さらえるタイミングをうかがっていた」と供述(7月)

◆ 対策1:【車から話しかけられたら距離を置く】
連れ去りが容易になることから、子どもを狙った犯行に車が使われることがよくあります。
知らない人に車から声をかけられたときは、決して近づいてはいけないと教えてください。
また、車は急に向きを変えられないので、危険を感じたら車の進行方向と逆に逃げるようにしましょう。

◆ 対策2:【止まっている車に警戒する】
路上に駐車している車や、駐車場の車の脇を通るときには、十分警戒しましょう。なるべく車には近づかないことが鉄則です。
車が止まっていたら、「もしかしたら悪いことを考えている人が乗っているかもしれない...」と考えて距離を置く、わきを通る時は運転席の様子に注意するなどのクセをつけさせてください。中からじっと見られている、急に窓を開けたり降りてこようとしたりしているなど、異変を感じたときは道を変えた方が安心です。


▼ 未遂事件に学ぶ!誘拐や連れ去りからどう逃れるか?
今年起きた未遂事件を振り返ってみましょう。

・青森県警は未成年者略取未遂の容疑で30代男を逮捕。路上をひとりで歩いていた小学生の女児の手を引っ張り、自宅に連れ込もうとした疑い。女児は抵抗し逃げて無事(2月)
・広島県警呉署は、11歳女児へのわいせつ目的誘拐未遂の容疑で40代男を逮捕。ひとりで遊んでいた女児に「除霊してあげるから駐車場へ行こう」と声をかけ、誘拐しようとした疑い。女児は近くの交番に駆け込み無事(6月)
・群馬県警は未成年者誘拐未遂容疑で20代男を逮捕。小4女児に「パパが事故にあった。病院に来て」と父親の知人を装って話しかけ、車で連れ去ろうとした疑い。女児が拒んだため未遂に終わった(2月)

いずれの事件も未遂に終わったうえ、容疑者逮捕にまで至っています。
子どもがいち早く危険を察し、「逃げる」「助けを求める」という正しい防犯行動をとったことがこのような結果につながっているといえるかもしれませんね。

知らない人に誘われたときは、断固として拒絶すること。強引に連れ去られそうになったときは、大声を出す、防犯ブザーを鳴らすなどの行動を起こすこと。怖いかもしれませんが、いざというとき身を守れるのは自分自身です。

はっきりと意思表示したり、行動を起こしたりすることを恐れないよう、子どもに教えてあげてください。また、助けを求められる場所や人についても、おさらいしておきましょう。

* * * * * * * * *



子どもの安全や防犯対策は、一度教えておしまいではなく、子どもがとっさのときに行動できるよう繰り返し教える必要があります。

今回取り上げた事件をお子さんと話し合って、自ら考え防犯力を高める訓練に役立ててくださいね!





2015年12月 7日(月)

カテゴリー: 子どもの防犯

プロフィール

舟生 岳夫

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