春の風が運ぶ「PM2.5」「黄砂」「花粉」と、子どもの健康

セコムの舟生です。

春風が心地よい季節ですね。
入学、進級と新しい生活がスタートします。

さて、春の風が運んでくる「あるもの」に、健康上の悪影響を心配する親御さんが多いのではないでしょうか。

中国ではこの冬、北京などの大都市で、微小粒子状物質「PM2.5」の濃度がWHO世界保健機構の指針の10数倍になる日が続くなど、大気汚染が深刻さを増しています。

また今の時期は黄砂現象も気がかりですし、近年では、子どもの花粉症増加も指摘されています。

春は、PM2.5や、黄砂、花粉をはじめとした大気汚染が子どもの健康にどのように影響するか、とても気になりますね。

今回は、PM2.5の現状や、黄砂現象、今年の花粉情報のご紹介と対策についてまとめます。

 

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▼ 気になる黄砂とPM2.5の関係性
今年も3月に入ってから、全国各地でPM2.5が高い値で観測される日が増えています。地域によっては黄砂の飛来とあいまって、空が黄色く煙って視界が悪くなることもありますね。

そんな日は、「子どもを外出させて大丈夫だろうか?」と心配する親御さんが多いと思います。

大気汚染物質「PM2.5」は、工場などから排出される煙やすす、自動車の排気ガスなどに含まれるもので、環境基準に達するほどではないものの、日本でも日常的に発生しているものです。風が強くなる冬から春にかけて、PM2.5の濃度が上昇する傾向があります。

ただ昨年から続くPM2.5濃度の上昇は見過ごせないものがあります。

成分や観測地点の分析により、「北東アジアにおける広域的な大気汚染の一部が、日本にも及んでいる」というのが環境省の見解です。日本で最初にPM2.5の濃度が急激に上昇して問題になったのは、昨年の1月。それ以後も、中国の大気汚染は悪化の一途をたどっています。この時期、日本に上陸する黄砂には、PM2.5をはじめとする大気汚染物質が多く含まれていると考えられます。


▼ PM2.5の濃度が高い時、子どもはどうすればよいか?
環境省ではPM2.5の環境基準として、1年平均値が15μg/m3以下、1日平均値が35μg/m3以下であることが望ましいとしており、1日平均値70μg/m3を超えると、健康に影響が現れる可能性が高くなるとしています。

PM2.5の濃度が注意喚起の暫定指針となる値を大きく超えているとき以外は、短時間で急激に換気量が増加するわけではなく、健康に影響する可能性は高くないというのが環境省の見解です。

ただし、呼吸器・循環器系疾患のある方や、子どもや高齢者の場合、低い濃度でも影響が出る可能性を指摘しています。気管支の弱いお子さんや、ぜんそく、アレルギー性鼻炎などの症状があるお子さんの場合、PM2.5の数値に特に注意を払ったほうがいいと言えるでしょう。

お子さんの健康上の悪影響が考えられる場合の対応としては、PM2.5の吸入を極力減らすことです。気象庁の「大気汚染物質広域監視システム」で速報を確認し、数値が高いときは、屋外での長時間に及ぶ激しい運動、不要不急の外出などはやめたほうが安心です。

子どもは繊細なので、健康状態が良好でも、その日の体調によって異変が感じられるかもしれません。目や喉が痛い、気分が悪いなどの症状がみられる時は、様子を見て慎重に行動させてください。


▼ 黄砂に乗って花粉も...今年の飛散量は?
この時期の日本の大気に含まれているのは、黄砂やPM2.5だけではありません。花粉もまた、お子さんの健康への影響が心配されるもののひとつですね。

気象庁の発表によれば、今年のスギ花粉の飛散は、全国的にやや少なめの予測。それでも、「マスクやメガネがないとつらい」という方が多く見られますので、一概に飛散量の予測だけでは安心できませんね。4月現在、一部の地域をのぞいては、スギ花粉はピークを超えたところです。

「まだ花粉症の辛さが続いている」という方は、スギ花粉ではなくヒノキ花粉のアレルギーかもしれません。ヒノキ花粉は、スギ花粉のピークを過ぎたころにピークを迎えるので、4月中は用心が必要です。

医療機関で検査をすると、何に対するアレルギーなのかがわかりますので、対策もしやすくなります。


▼ 花粉症、PM2.5の対策は?
お子さんに花粉症の症状がある場合やPM2.5の影響が心配される場合、以下のような対策が有効とされています。

<子どものための「花粉」「PM2.5」対策>
○ ナイロン製の上着を着る
○ マスクを着用する
○ 空気清浄機を使用する
○ 換気や窓の開閉を必要最小限にする
○ うがい、手洗いを徹底する

PM2.5は粒子が非常に細かいため、マスクや空気清浄機の効果は種類によるところも大きいようです。最近は、微小粒子の侵入を防ぐ高機能で有効性の高いマスクやフィルターが発売されているので、症状があるお子さんがいる方は、そうしたものを選ぶといいでしょう。


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最近は、2~3歳の小さなお子さんが花粉症にかかることもあり、花粉症発症の低年齢化が指摘されています。PM2.5の影響で、花粉症による鼻水や目のかゆみだけではなく、息苦しさや喉の痛みなどを同時に感じることもあるかもしれません。

PM2.5は、肺になんらかの疾患をもたらすことも考えられますので、この時期、お子さんが呼吸器系に異変を訴えたら、なるべく早めに医療機関を受診するようにしてくださいね。





2014年4月 3日(木)

カテゴリー: 災害対策

プロフィール

舟生 岳夫

セコム株式会社
IS研究所 所属

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