子どもの転落事故はなぜ起きる?事故の傾向と予防のポイント

セコムの舟生です。

朝晩はずいぶん冷えるようになってきましたが、日中はやわらかな秋の空気が心地いいですね。
もう運動会や遠足が終わった学校もあるでしょう。

いま時分は子どもたちにとって、秋の行事が一段落してのびのび過ごせる時期のようです。
このようなときは、気が緩んでしまうことがありますから、事故や犯罪にあわないよう、十分に注意してくださいね!

さて、不思議なもので、ひとつ事故や事件が起きると、同様の事故や事件が連続することがあります。同様のニュースが続いたときには、わが子への「警告」として受け止め、未然に予防することが重要だと思います。

このところ私が気になっているのは、小学生や幼児の転落事故が頻繁に起きていることです。
そこで今回は、最近起きた「子どもの転落事故」を分析しつつ、予防するためのポイントをお話したいと思います。

 

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▼ 小学生の転落事故と幼児の転落事故、その違いは?
ここ数カ月で起きた子どもの転落事故を見ると、いくつかのパターンがあるのがわかります。

(1) 遊んでいて誤って転落
・マンションの9階ベランダから鬼ごっこ中の7歳男児が転落(大阪府)
・マンション屋上の天窓に乗って遊んでいた小5女児が転落(東京都)
・マンション最上階で鬼ごっこ中の小4男児が雨よけの板を渡ろうとして転落(兵庫県)

(2) 保護者が目を離した隙に転落
・マンションの14階ベランダから2歳男児が転落(京都府)
・マンションの4階ベランダから4歳男児が転落(長崎県)

(3) 小学校で窓枠などから転落
・校舎2階の窓枠に立っていた小2男児がバランスを崩し転落(愛知県)
・校舎2階の窓際の掲示物を動かそうとしてバランスを崩し転落(鹿児島)

小学生のお子さんの場合、際立って多いのは(1)の「遊んでいて誤って転落」するパターン。
(2)は幼児に多い事故です。こちらは、保護者の「これくらい大丈夫」という過信と、子どもの思ってもみなかった行動が結びついて、不幸な事故につながっているようです。


▼ 幼児のベランダ転落事故の共通項は?
幼児の過去に起きたベランダからの転落事故を見返してみると、事故が起きた状況にはいくつか共通項といえるものがあるのがわかります。あらためて列挙してみましょう。

【ベランダ転落事故の共通点】
○ ひとりになったときに起きている
事故発生時に保護者が子どもを残して外出していたケースが目立ちます。
すぐに戻るつもりでゴミ出しに行ったり、ちょっとした買い物を済ませたりしているわずかな時間です。また、在宅時でも別の部屋にいて、子どもの気配に気付けなかったケースもあります。

○ 足がかりになるものがあった
エアコンの室外機、荷物、イスやテーブル、三輪車などのおもちゃ、家庭ゴミなど、足場になるものによじ登って転落することが多いようです。
植木鉢やラティス(木製の柵)といったガーデニング用品が子どもの足場になることもあります。

子どもに常に目を配り、声をかけること、そして足場になるものを置かないことが最大の予防策。高層階にお住まいの場合、お子さんが小さなうちは、保護者が一緒でもベランダには出さないというのもひとつの選択肢です。「ここは絶対に入ってはいけない場所」と思わせることで、転落の危険を減らすことができます。


▼ 小学生の転落事故、起きるのはこんなとき
小学生になると、体が軽く活発に動くせいか、高いところによじ登って転落する事故が非常に多くなります。集合住宅や小学校での転落事故も、発生状況はさまざまですので、一概には言えませんが、以下のような共通項があるようです。

【小学生の転落事故の共通点】
○ 好奇心や思いつきによる行動
「どうなるのかな」「ちょっとやってみよう」「このくらい平気だろう」という思いから、突発的に危険な行動を取ってしまう。

○ 保護者や教師が不在のときに起きる
子ども同士で遊んでいるときや、学校の休み時間など大人が目を離した一瞬の隙に起きる。


▼ 小学生の転落事故を防ぐために保護者ができること
普通に行動していれば事故など起きそうもない場所でも、身を乗り出したり、下をのぞきこんだりすれば、落ちてしまうことがある...ある程度大きくなれば、このことはわかっているはず。

しかし、それでも転落事故は起きています。
やってはいけないことを繰り返し伝えるのも大事ですが、「子どもは、常識や自制心より好奇心や虚栄心が勝ってしまうことが多々ある」ということも、大人は忘れてはいけません。

口で言い聞かせるだけではなく、子どもの気持ちになって、子どもの行動に目を配っておくことが必要でしょう。ずっと監視していることはできなくても、事故が起きそうな場所で遊んでいたら、一声かけて移動させるようにするなど、子どもの行動を予見することで予防することは可能です。

わが子の性格や行動パターンを見極め、少しでも「危ないかもしれない」と感じたときは、絶対に見過ごさないようにしてください。


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転落事故に限らず、子どもの事故は保護者が想像力を働かせて、起こりうる危険をイメージすることが重要です。

「これくらいなら大丈夫」ではなく、「最悪の場合、こんなことが起きる」と悪い事態に思いを巡らせ、事前に排除すべき危険の芽を見つけることが重要なのです。

 





2013年10月15日(火)

カテゴリー: 事故防止

プロフィール

舟生 岳夫

セコム株式会社
IS研究所 所属

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