緊急特集!コミュニティサイトに潜む子どもの犯罪被害~実態編~

セコムの舟生です。

このところ、SNSやゲームの交流サイトといった「コミュニティサイト」で、未成年の犯罪被害が頻発していることが、社会的に問題視されています。小学生の女の子が児童ポルノなどわいせつ犯罪被害にあったなどのニュースを見かけることもあり、低年齢化が進んでいるようにも感じられます。

お子さんがインターネットに接点を持っている以上、決して他人事ではありません。
しかし、具体的にどんなことが起きているのか、どうやって防げばいいのか...ということになると、漠然としていてつかめないのではないでしょうか。

そこで今回から2回にわたり、コミュニティサイトで起きている子どもの犯罪被害の実態に迫ります。

1回目の今日は、警察庁の最新データをひもとき、なぜ子どもたちが被害にあうのかを考えてみましょう。

 

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▼ 「コミュニティサイト」は健全か?
警察庁が今年の11月に発表した「コミュニティサイトに起因する児童被害の事犯に係る調査結果(平成25年上半期)」によれば、コミュニティサイトに起因して犯罪被害にあった児童数は、平成25年上半期は598人。前年同期と比べて89人、前期(平成24年下半期)と比べても31人増加しているそうです。

数年前までは、「出会い系サイト」が起因となって犯罪被害にあうケースが問題視されていました。しかし、さまざまな規制や取り締まりによって「出会い系サイト」に起因する被害は減少傾向にあります。それに代わって「コミュニティサイト」に起因する被害者数が増加しているのです。

子どもの性犯罪被害防止のために、運営企業側でもさまざまな取り組みを行っていますが、被害者数が増加傾向にあることからも、決して「健全」「安心」と言えない現状が見て取れます。


▼ コミュニティサイトが「猟場」にされている実態
同調査によれば、被疑者の犯行動機として、以下のようなことがわかっています。
○ 犯行目的は「児童との性交目的」とした者が約8割
○ そのサイトを選んだ理由は「児童が目的」とした者が約7割

つまり、被疑者は最初から子どもを狙ってコミュニティサイトに登録しているということ。

コミュニティサイトはもともと、多くの人と交流することを目的としたオープンなサイトです。だれでも簡単に登録できるうえ、知らない人と簡単につながれる仕組みがあります。それを悪用して、子どもを陥れようとする卑劣な姿が見えてきます。

さらに、このような被疑者の犯行実態があります。
○ サイトで知り合って1週間以内に犯行に及んだ者が約4割
○ 年齢や職業等、プロフィールを詐称していた者が約4割

インターネット空間では、子どもをだますことがいかに簡単か、よくおわかりいただけるでしょう。実際、同年代を装って誘いをかけるケースが多く見受けられます。また、優しい相談者として接触したのちに豹変することもよくあることです。


▼ なぜ子どもは簡単にだまされるのか?
被害にあった子どものアクセス手段は9割以上が「携帯電話」で、前期よりも増えています。
また、スマートフォンを利用して被害にあった子どもも急増。前期は122人だったのに対し、今期は274人と2倍以上に増えています。この割合は今後も増加を続けるでしょう。

インターネットで自分から情報発信するのであれば、保護者や教師の監督のもとパソコンなどをつかって徐々にルールを学んでいく必要があります。しかしながら、最近の子どもたちはそれよりも早く、はじめて手にした携帯電話であたりまえのようにコミュニティサイトを利用することが増えてきているようです。

最初は「クラスメイトと交流する」程度のつもりではじめたお子さんも、登録してすぐに不特定多数の見知らぬ人からたくさんメールが届き、インターネットに徐々に慣れるつもりが、やり取りがはじまってしまう...といったことも珍しくありません。

好奇心の強い年頃のお子さんにとって、知らない人との交流は刺激的で楽しいものかもしれません。話がはずんで興味がわけば、「どんな人なのか、ちょっと会ってみたい」となっても不思議ではありません。子どもを狙っている者からすれば、未熟な子どもをそのように導くことは難しくないでしょう。

また、顔が見えない相手だからこそ安心して、親や友だちに言えない悩みを打ち明けたり、心を許してしまったりすることもあります。そうしているうちに、弱みを握られてしまうこともあるようです。


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コミュニティサイトにどのような危険が潜んでいるか、おわかりいただけたでしょうか。
これがコミュニティサイトをきっかけにした犯行の実態。児童を取り巻く事実です。

コミュニティサイト自体を悪いものだと決めつけるつもりはありません。しかりきちんとしたリテラシーを身に付けないまま、それを利用することは大きな危険を含んでいるということを理解しておいてください。子どもでも容易に利用することができてしまうツールであるからこそ、それを悪用しようとする大人がいるということを、親御さんもお子さんも真剣に考えてみるべきだと思います。

次回は、お子さんがインターネットで犯罪被害にあわないための対策を考えてみましょう。

 





2013年12月 9日(月)

カテゴリー: 携帯電話・インターネット

プロフィール

舟生 岳夫

セコム株式会社
IS研究所 所属

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