再現された街で"働く"を学ぶ!「仙台スチューデントシティ」に行ってきました

セコムの舟生です。

仙台スチューデントシティについて、仙台市教育局の多賀野修久さんから話を伺いました。近年、よく耳にする「キャリア教育」。
机に向かって勉強するだけでは身につかない、将来の自立に向けた知識や能力を養う学習活動です。職業体験で実際に仕事を体験したり、社会人の話を聞いたりする授業が小学校でも盛んにおこなわれるようになってきました。

大人はなぜ仕事をするのか?
お金とはいったい何か?
「働く」とはどういうことか?

子どもが仕事と向き合い、働くことの意義を考えることができる体験学習施設、それが今回ご紹介する「スチューデントシティ」です。

今回は、仙台市が実施している「仙台スチューデントシティ」で、目をキラキラさせながら"働く"子どもたちに会ってきました!

「実際に体験する」ことは、子どもたちにとって大きな力になる。そんなことを感じた「仙台スチューデントシティ」のレポート、ぜひ最後までお楽しみください。

 

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▼ 子どもの「自分づくり」の基礎を育む仙台市の教育
「小さな社会」を再現。子どもたちの活気が伝わります。「スチューデントシティ」は、経済教育団体である公益社団法人ジュニア・アチーブメント日本が提供している経済教育プログラム

施設に再現された街「スチューデントシティ」の中で、子どもたちは住人として、会社の従業員として1日を過ごし、社会の成り立ちや仕組みを学ぶという体験学習です。セコムもその趣旨に賛同し、スタート時からすべての「スチューデントシティ」に参加・協力しています。

子どもたちは、8時間もの事前学習で仕事についての知識を学びこのプログラムに臨みます。
これまで東京都品川区、京都府京都市、そして今年5月から福島県いわき市がキャリア教育の一環として「スチューデントシティ」を実施していています。

「仙台スチューデントシティ」は、今年8月にオープンしたばかり。
カタール国の「カタールフレンド基金」による被災地復興支援プロジェクトとしてジュニア・アチーブメント日本、仙台市、福島県いわき市との共同提案が採択され、同基金の支援で施設が整備されました。
今後、仙台市の小学生は5~6年生の間に全員このプログラムに参加することになるそうです。

施設を案内してくださった仙台市教育局の多賀野修久さんは、「仙台スチューデントシティは、これからもずっと継続していく教育事業です。毎年約9000人の小学生が参加しますので、10年後にはおよそ10万人がこのプログラムを体験することになります。他ではなかなかできない貴重な経験だと思いますので、仙台市で育った子どもたちが、将来どんな道を選び、社会の中でどんな大人になっていくか、楽しみですね」と話してくださいました。


▼ 大人も驚く「スチューデントシティ」のリアリティ!
スチューデントシティに参加する子どもも、大人も真剣。「仙台スチューデントシティ」には、市役所をはじめ、銀行、新聞社、宅配便会社、薬局、コンビニなど、11の職場があります。子どもたちに本物の仕事を体験してもらうために市内外の協賛企業がブースを出展。セコムも街の安全を守るセキュリティ会社として出展しています。

今回参加していたのは、2つの小学校の5~6年生。街の住人として、会社の従業員と消費者の立場をそれぞれ持ち回りで体験します。

最初にすることは、市役所での住民登録作業。電子マネー機能つきの住民カードを配布されます。
全員が従業員としてどこかの企業ブースに所属して仕事をし、銀行に振り込まれた給料を電子マネーカードで引き出して、買い物に使う...というのが一連の流れです。

言葉で説明するとシンプルなようですが、実際は緻密(ちみつ)につくり上げられた「小さな社会」。
必要経費を踏まえて銀行で開業資金を借りたり、損益計算をおこなって商品の売値を決めたりするのも子どもたちの仕事です。市役所で法人税を納めるあたりも、本物さながらでした。

銀行では、振り込まれた給料を定期預金にして預けると利子が受け取れるなど、お金の流れも現実社会を忠実に再現。電子マネーは、買い物だけではなく、日本赤十字社への寄付にも使用できます。今回は、市役所ブースで広島県の大雨災害義援金を受け付けており、多くの子どもたちが積極的に寄付していました。

各ブースには、企業から派遣された社員の方や保護者のボランティアの方がつき、子どもたちをサポート。仕事の流れだけではなく、正しい言葉づかいやマナーを身につけることも、社会人として過ごす子どもたちに与えられた使命です。
たとえ友だち同士でも、社員と消費者というそれぞれの立場に沿った丁寧な言葉で話します。

社会に出た経験がない小学生にとっては、何もかもが初めてのことばかり。戸惑うこともたくさんあったと思います。
それでもしっかりとアドバイスを聞き、真剣に「働くとはどういうことか」と向き合っている子どもたちの姿を見て、大人の私も背筋が伸びる思いがしました。

多賀野さんによると、「午前中は自信なさげに小さな声で接客していた子も、午後になるとイキイキと自分の仕事をするようになる。その変化が見ていて頼もしいですよ」とのことでした。

確かに、時間が経つにつれてスチューデントシティ内は活気を増していきました。
子どもたちの声や表情にも自信が感じられ、1日という短い時間のなかでも、いろいろなことを吸収してメキメキ成長する子どもたちの姿に驚かされました。


▼ 「セコム」ってどんな仕事をしているの?
セコムもブースを出展。役割分担した子どもたちが業務を体験していました。セコムのブースでも、子どもたちが真剣な面持ちで仕事をしていました。
セコムのブースには、所長、営業、警備、情報処理、会計という5つのポジションがあり、だれが何をするかは、事前学習を通じて自ら希望して決定します。

それぞれに制服も用意されており、ブース内の大型ディスプレイには、各企業ブースに設置した防犯カメラからの映像も映し出されています。

警備担当者は、契約先企業を巡回して安全を見守るなど、本物さながらの企業活動が展開されていました。

合間におこなわれる社内会議を見学すると、それまでの売上を踏まえて、利益を上げるための工夫や改善点が話し合われていました。報告、意見交換、意思決定と、きちんとしたプロセスを踏んで重要事項を決めていくところが素晴らしかったです。

多賀野さんは、「スチューデントシティでは、この社内会議がとても重要です。売上という事実をもとに、これからどうするかを話し合って決めていく。発言には責任を持たなくてはなりません。社会人として大事なことを子どもたちは自然に感じ取っていると思います」とおっしゃっていました。

セコムの仕事を通じて社会や企業の仕組みに触れ、そこから子どもたちが何か得るものがあるなら、とてもうれしいことです。見ている私も、子どもたちの姿に刺激をもらうことができました。


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スチューデントシティに参加した子に感想を尋ねると、「仕事の責任を感じた」「協力しないと会社の仕事は進まないことがわかった」といった言葉が聞かれるそうです。
なかには「大人って大変なんだな」というお子さんもいるとか(^^)

たった1日の体験ですが、「世の中はみんなつながっていて、それぞれが仕事を通じて互いに助け合って成り立っている」ということを理解するだけでも大きな収穫になるはずです。
自分の親の仕事に関心を持てば、親子のコミュニケーションにも活かされるのではないでしょうか。

体験によって身につけたことは、言葉で学んだこととは違う力を持っています
このブログでもご紹介している「防犯シミュレーション」も、体験で得たものを子どもの力に変える安全学習です。

いざ危険に直面したとき、とっさに対応するのは大人でも難しいことです。
しかし、擬似経験を繰り返すことで、「助かるための行動」が身につくだけではなく、危険を察知するセンサーも研ぎ澄まされていきます
言葉で「ああしなさい、こうしなさい」と伝えるより、ずっと大きな効果があるはずです。
ぜひ親子で防犯シミュレーションにもチャレンジしてみてくださいね。





2014年11月20日(木)

カテゴリー: お知らせ

プロフィール

舟生 岳夫

セコム株式会社
IS研究所 所属

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