[クローズアップNEWS]子どもの自転車事故は親の責任?

セコムの舟生です。

子どもの安全NEWSで取り上げたニュースにクローズアップして詳報をお伝えしている[クローズアップNEWS]

今回は、子どもの自転車事故を取り上げます。

子どもの安全NEWSでご紹介した交通事故のなかでも、自転車乗車中の事故を頻繁にみかけます。状況はそれぞれ異なりますが、安全確認や一時停止を怠ったために起きた事故もなかには見られるようです。

進級して間もないこの時期、小学校では、子どもだけでの自転車の「乗りはじめ」にあわせて、低学年~中学年の児童を対象にした自転車教室がおこなわれるところもありますね。
しかし、自転車教室での体験だけで安全に自転車に乗れるようになるわけではありません。

事故にあわないためには、親としてどのように指導すればいいのか。今回は、お子さんが安全に自転車に乗るためのポイントや、保護者の「監督責任」にクローズアップします。

 

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▼ 小学生に多い「出会い頭」「交差点」の事故
子どもの安全NEWSで取り上げた事故をいくつか取り上げてみました。

<出会い頭の事故>
・自転車に乗った小4男児がワゴン車にはねられ死亡。坂道を下ってきた男児と車が出会い頭に衝突。車側が一時停止を怠ったことが原因(2014年3月 東京都)

・自転車に乗った6歳男児と乗用車が出会い頭に衝突し男児が重傷。現場は信号機がない交差点で、自転車・自動車双方とも減速せずに侵入したと見られる(2013年10月 新潟県)

・小2女児が自転車に乗って脇道から出てきたところ、軽トラックにぶつかる事故。女児は頭の骨を折るなど重傷(2013年9月 福岡県)

・自転車に乗っていた小学1年生の女児が、乗用車にはねられて死亡。現場は、信号機のない丁字路(2013年5月 三重県)

<交差点や横断歩道の事故>
・自転車で横断歩道を渡っていた小4女児が乗用車にひかれて死亡。右折待ちの車の列の左脇を通過した車が、その先を横断中の女児をはねた(2013年12月 埼玉県)

・信号機のない交差点で、自転車に乗っていた小3男児が軽ワゴン車にはねられ、全身を強く打って重傷(2013年12月 神奈川県)

・自転車に乗って道路を横断しようとした小5男児が軽ワゴン車にはねられ、頭の骨を折る重傷。現場は信号機や横断歩道のない片側1車線の交差点(2013年8月 富山県)

・自転車で交差点を渡っていた小2男児が、左折してきたトラックにひかれ死亡(2014年2月 神奈川県)

・自転車で横断歩道を渡っていた小6女児が、左折してきた大型クレーン車にひかれて死亡(2013年8月 大阪府)

・自転車に乗った小5男児が交差点を左折してきた乗用車にはねられ、重傷(2013年7月 京都府)

▼ 出会い頭、交差点・横断歩道の自転車事故を避けるには?
こうして見てみると、小学生の自転車事故で多いパターンが浮かび上がってきますね。

出会い頭の事故は、路地から通りに出る合流時に起きることが多い事故。
一時停止や安全確認を十分に行えば、事故にあう確率は減らせるはずです。

公園や児童館などの敷地から通りに出るときなども「出会い頭の事故」が考えられます。友だちと一緒の時は特に状況確認が疎かになってしまいがちなので注意が必要です。

交差点や横断歩道の事故は、左折してくる車との衝突が目立つようです。
お子さんに非がない場合も多いですが、「車が止まってくれるハズ」という過信は禁物ということですね。

たとえ進行方向の信号が青でも、車が行き過ぎるのを待ったほうが安全な場合もあります

自転車で出かけるようになったら、信号だけではなく、実際に目で周囲の状況をよく見極めてから行動することが非常に重要です。そのことをよくお子さんに話して聞かせましょう。


▼ 子どもの自転車事故で、保護者に賠償命令
2008年に起きた、小学5年生の男児が運転する自転車が歩行者とぶつかった事故で、昨年7月、男児の母親に9,500万円の賠償金の支払いが命じられたというニュースが話題になりました。

男児がぶつかった相手は今も意識を取り戻しておらず、「子どものちょっとした不注意」が引き起こした責任の重さを痛感します。

この裁判では、「高速で坂道を下る」「前方不注意」といった交通ルールに違反する行為が事故の原因と判断し、「親が十分な指導や注意をしていたとはいえない」と賠償を命じました。

自転車事故の賠償問題でわかるのは、たとえ子どもの乗り物でも、歩行者にとっては凶器になることもあるということ。子どもが事故を起こさないよう、交通ルールを順守させるのは、親の責任だということ。

「何がいけないか」ということを子どもにきちんと話して聞かせるためにも、まずは親御さんが自転車のルールを理解しなくてはなりません。

<自転車安全利用五則>
(1) 自転車は車道が原則、歩道は例外
13歳未満の子どもは「例外」にあたり、歩道を走行することができますが、歩行者に対しての配慮が必要です。安全に歩道を走行するルールを守りましょう。

(2) 車道は左側を通行する
車道を走行するときは、道路の左側に寄って通行しなくてはなりません。

(3) 歩道は歩行者優先、車道寄りを徐行
自転車で歩道を走る場合は、以下のことに注意しましょう。
・歩道ではすぐに停止できる速度で走行
・歩行者の通行を妨げる場合は一時停止する
・車道と違い、左側通行ではなく、車道に近い側をゆっくり通行する
・歩行者が多いときは、自転車を降りて押して歩くなどの配慮をする

(4) 安全ルールを守る
自転車に乗るときの安全ルールを厳守しましょう。
・ふたり乗りをしない
・並走しない
・暗くなり始めたら早めにライトをつける
・信号を守る
・交差点では一時停止と安全確認

(5) 子どもはヘルメットを着用
子ども自身が自転車に乗るときはもちろん、保護者が小さな子を乗せて運転するときもヘルメットをかぶらせてください。


自転車安全利用五則は、自転車に乗るうえでとくに重要な「守るべきルール」を取り上げたもので、警察庁のホームページからも確認できます。

小さな子どもには難しい言葉もありますので、実際の行動範囲のなかで、道路状況に応じた適切なスピードや走行位置、一時停止と安全確認をおこなうポイントなどを具体的に教えるといいと思います。

事故の実例などを見るとイメージしやすいので、お子さんに教えやすいと思います。


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自転車は免許もいらず、だれでも気軽に乗ることができますが、道路交通法上は「軽車両」に分類されますので、道路交通法違反が適用されます。

ひとたび事故が起これば、大変な事態になる場合があることを、あらためて心に留めてください。

ゴールデンウイークは、子どもと一緒に自転車でお出かけしながら、自転車の安全について話し合ってみてはいかがでしょうか。





2014年4月28日(月)

カテゴリー: 事故防止

プロフィール

舟生 岳夫

セコム株式会社
IS研究所 所属

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