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[通学路の安全/強化月間]子どもを狙う不審者の「声かけ」5つのパターン

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セコムの舟生です。

通学路では声かけが発生します。声かけのパターンから対策を立てましょう。3月下旬、2年間にわたって行方不明になっていた女子中学生が保護され、未成年者誘拐の容疑で20代の男が逮捕されました。

犯行の手口や経緯はまだ明らかになっていませんが、女子生徒は「容疑者にフルネームで呼びかけられた」と話していることなどが報道されています。

犯罪に及ぼうとする者にとって、子どもの名前を知ることは難しいことではありません。

持ち物や外に置いてあるおもちゃ、自転車などからわかってしまうこともあります。また苗字は、家の表札から、名前は持ち物などからといったようにフルネームこそわからなくても、情報を組み合わせれば推測することも可能です。

今回の事件でも、容疑者は女子中学生の身辺を下調べして犯行に及んだとの報道もあります。

身の回りに、子どもの名前が外から明らかにわかるようなものがないか、もう一度チェックしましょう

さて、新しい学年を迎え、「子どもの安全ブログ」でも子どもの安全・防犯対策をテーマごとにまとめた「強化月間シリーズ」の連載をスタートします。来月以降もさまざまなテーマで連載していきますので、ぜひお子さんの安全にお役立てください。

4月のテーマは「通学路の安全」。
通学路で子どもが被害者になりがちな犯罪や事故について取り上げ、毎週木曜日に掲載します。

初回となる今回は「声かけ」についてお話します。
子どもの連れ去りやわいせつ犯罪は、声かけがきっかけになることが多いのが実情です。

特に決まった時間に子どもが通る通学路は、不審者に狙われやすい場所ともいえます。
通学路の声かけに対する安全対策をしっかり身につけられるように、お子さんに注意点を繰り返し伝えるようにしましょう!


* * * * * * * * *


▼ 不審者の声かけの主なパターン
知らない人への警戒は、学校でもご家庭でも常々お子さんに伝えていると思いますが、突然話しかけられると、どうしていいかわからなくなったり、言いなりになってしまったりすることがあります。子どもが思わず信じてしまうような巧みな声かけも、年々増えているようです。

子どもを狙う不審者はどのように声をかけるのでしょうか。
パターン別に声かけ例をご紹介します。

【パターン1:子どもが好きなもの・関心があるもので誘う】
<声かけの例>
・「◯◯ゲームのレアカードをあげるから、うちにおいで」
・「一緒に来れば、サッカー選手の◯◯さんと練習できるよ」

<対策>
子どもを狙う者は、子どもの興味関心の対象を心得ていて、思わずついて行きたくなるような誘いをしてくることがあります。
「お菓子をあげる」「何でも買ってあげる」といった声かけが多いです。
どのような声かけであれ、「知らない人」からの誘いは断ることが鉄則
相手が優しそうに見えると警戒心も薄れがちですが、「怪しい」「危険」と感じることが大切です。

【パターン2:子どもに助けを求める】
<声かけの例>
・「小学校はどこ?わからないから道を教えて」
・「具合が悪くて動けないから、病院まで連れていって」
・「(車から)お金が挟まった。大人では届かないから取ってくれる?」

<対策>
相手が困った様子だと、断りにくく感じることがあると思います。
しかし見知らぬ子どもに助けを求めること自体が不自然です。
「わからないから、大人の人を呼んできます」と言って、その場をすぐ離れましょう。その後、交番や子ども110番の家などで、実際に起きたできごとを伝えてください。

【パターン3:緊急を装う】
<声かけの例>
・「お父さんが事故にあった!病院に行くから急いで車に乗って」
・「お母さんがすぐ帰ってきてって。頼まれて迎えに来たよ」
・「家が火事だよ!急いで一緒に来て!」

<対策>
子どもを混乱させて、動揺した隙をつくパターンです。
周到なケースでは、子どもの名前を呼びかけてから、声かけをすることもあります。
たとえ顔見知りでも、安易に相手の言葉を信じて従うのは避けるべきです。緊急を知らせる声かけをされたときは、冷静になること。
「このような声かけがある」ということを知っているだけでも、いざというとき危険センサーが働くはずです。

【パターン4:大人の世界に誘惑する】
<声かけの例>
・「君、可愛いね。雑誌のモデルにならない?写真を一枚撮らせて。」
・「あっちでドラマの撮影をしているから、君も出てみない?」
・「タレントの○○さんに紹介してあげる」

<対策>
芸能界などの大人の世界への憧れが出てきた年頃の子どもに、その関係者のふりをして近づいてくるパターンです。
好きなタレントの名前を出されたりすると、ついつい誘いに乗ってしまいがちです。どんなにその世界に興味があっても勝手に了解したりせず、必ず家の人に相談して確認するようにしましょう


また近年このような新たなパターンも見られるようになってきました。

【パターン5:脅す】
<声かけの例>
・「君のせいでおばあさんがケガをした。交番まで一緒にきて」
・「警察だけど、さっき悪いことをしたでしょう?一緒にきてもらうよ」
・「車に傷がついた。親に連絡するから家まできて」

<対策>
警察を装ったり、被害者を装ったりして、子どもに言うことを聞かせる声かけのパターンです。覚えがないことでも、「もしかしたら悪いことをしたのかもしれない」と思えば弱気になってしまうものです。
たとえ警察官でも、子どもを保護者の許可なく交番に連れていくことはありません。
言いがかりをつけられるなどして自分一人で解決できないと感じたときは、近くのお店や通行中の大人に助けを求めましょう


▼ 「ねえ」「ちょっと来て」と言われたときの対処
「ねえ」「ちょっとスミマセン」といった声かけもよくあります。
通行中に急に声をかけられると、誰でも思わず足を止めてしまうものです。
「ちょっと来て」と言われ、反射的に呼ばれた方に行ってしまうことも考えられます。

至近距離だと、止まった瞬間に体をつかまれたり、車の中に強引に引きこまれたりすることもありますので、このような声かけのときは「とっさの反応」が重要になります。

知らない相手だと認識したら、答えるより前に、距離を取るようにしてください。大人が両手を開いたぐらいの距離が目安です。

大人が両手を広げたくらいの距離を保つようにしましょう。また車には絶対に近づいてはいけません。車の中から声をかけられたときは、どんな言葉であっても近づいてはいけません。相手が車から降りてくるようなことがあれば、防犯ブザーを手にし、いつでも鳴らせるようにするともに、大人が両手を広げたくらいの距離を保ちましょう

相手に悪意がなければ、子どもが身構えた時点で態度をあらためるはずです。それでも近づくなら躊躇なく防犯ブザーを鳴らし、その場から逃げ、周囲の大人に助けを求めてください

戸惑って隙を見せれば、相手の思うつぼ。
冷静になって防犯行動をおこしましょう。
防犯シミュレーションで日ごろから「声をかけられたときのとっさの行動」を練習しておくことをおすすめします。


* * * * * * * * *


通学路で考えられる声かけのパターンをご紹介しましたが、声かけの対象にならないためには、「ひとりにならない」ことが何よりも大事です。
集団登下校がない学校のお子さんは、なるべくお友達と行動をともにするように教えましょう。

また、不審者が声をかけやすい子どもの特徴や、ひとりになってしまったときの歩き方もご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。



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2016.04.07

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