インフルエンザが早くも流行の兆し?今シーズン(2014年冬)の傾向は
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セコムの舟生です。
毎年、冬になると猛威をふるうインフルエンザ。
今冬の大流行を予感させるニュースが聞かれるようになりました。残暑が続く9月初旬、島根県の中学校で、インフルエンザの集団感染による学級閉鎖を皮切りに、千葉県の中学校、岐阜県、東京都の小学校などでも学級閉鎖があり、その後も次々と報告されています。
昨シーズンよりも早く、そして全国各地で相次いでいるインフルエンザによる学級閉鎖。
今シーズンはいっそう注意が必要かもしれません。今回は、今シーズン(2014年冬)のインフルエンザの傾向と、感染予防の対策をまとめます。
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▼ 今シーズンのインフルエンザは早めに流行?
国立感染症研究所による「インフルエンザ様疾患発生報告(学校欠席者数)」によれば、2014年10月5日までに休校、学年閉鎖、学級閉鎖があった学校施設(保育園、幼稚園、小学校、中学校、高校)は、24施設。昨年同時期はわずか1施設でしたので、ずいぶん早い時期の集団感染だといえます。たとえば東京都では、今年は日野市の小学校で9月9日から学級閉鎖になりましたが、東京都の昨シーズン最初の学級閉鎖は10月23日でした。
昨シーズンの学級閉鎖の初発は、10月下旬~12月にかけてのところがほとんどです。「インフルエンザは冬の感染症」と油断せず、今のうちから感染予防対策をおこなったほうがいいと思います。
▼ 今シーズンのインフルエンザの傾向は?
今のところ検出されているのは、いずれも「A型」です。2009年から世界中で大流行した新型インフルエンザ(現在の名前は「H5N1」)も、もともとはA型インフルエンザの亜種のひとつでした。
A型は流行しやすいのが特徴で、クラスにひとり患者が出たら、あっという間に学級閉鎖、学年閉鎖、休校という事態になってもおかしくありません。
地域の学校で学級閉鎖になったら、特に用心が必要です。
学校でも動向を把握しているので保護者の方に報告があると思いますが、自治体のホームページで感染症発生動向を確認しておくといいでしょう。
▼ 13歳以下は2回接種が必要!予防接種は計画的に
厚生労働省では、毎年そのシーズンに流行が予測されるインフルエンザのワクチン株を選定しており、10月から医療機関では今シーズンにあわせて製造されたワクチンの接種がはじまっています。2014年冬のシーズンのワクチンは、昨年と同じ(H1N1)pdm09、A香港型、B型の 3 種を組み合わせた3価混合ワクチンです。13歳以下のお子さんは、2回接種となります。
子どもの場合、1回の接種では十分な免疫ができないからです。1回目の接種からおよそ2~4週間あけて2回目を接種することになります。インフルエンザは例年12月ごろから患者数が急激に増えはじめますが、今シーズンは早めに流行することもあるかもしれません。流行入りしてから慌てないよう、計画的に接種しておいたほうが安心ですね。
▼ 予防接種では感染を防げない?手洗いと健康管理の徹底を
「ワクチンを接種したのに感染した」という話をよく聞きます。
ワクチン接種したからといって、インフルエンザにかからないというわけではありません。インフルエンザワクチンは、体内にウイルスの免疫をつくって、発症を抑えたり、重症化を防いだりする働きをしてくれますが、ウイルスの侵入そのものを防いでくれるわけではないのです。
インフルエンザの予防対策としては、予防接種に加えて、以下のことが挙げられます。
1)正しい手洗い
外出先からの帰宅時や食事前など、こまめに石けんで手を洗う習慣を強化しましょう。
ウイルスは石けんに弱いので、手のひらはもちろん、手首や手の甲、指や爪の間までていねいに泡立てて洗い、しっかりと流水で洗い流してください。
アルコール消毒液などで手を消毒するのも効果的です。2)普段の健康管理
免疫力が弱まっていると感染しやすくなります。
重症化しやすいので、栄養バランスのいい食事と十分な睡眠を心がけましょう。
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気温が下がって、空気も乾燥してきています。
インフルエンザウイルスは、乾燥した空気を好みますので、暖房を利用する前から加湿器を活用するのも予防策のひとつです。また水分補給やうがいで喉を潤すことも効果的。
本格的な流行シーズン前に、インフルエンザの予防を習慣化しておきましょう。2014.10.23