資源の有効利用|脱炭素・循環型社会|サステナビリティ重要課題|セキュリティのセコム株式会社-信頼される安心を、社会へ。-

資源の有効利用

「資源循環型」「低炭素型」のビジネスモデル

サーキュラー・エコノミーへの取り組み

資源の枯渇、増え続ける廃棄物といった世界的な環境課題に対応するため、欧州委員会は2015年に循環型経済の構築を目指す戦略「サーキュラー・エコノミー」を打ち出しました。これは、リユースを容易にする設計の推奨、リサイクル率の向上などにより、資源の利用効率を高めることを目的とするもので、セコムが「オンライン・セキュリティシステム」において、長年取り組んできたものと共通しています。

セコムのセキュリティ事業は、社会に「安全・安心」を提供するだけではなく、盗難や火災による資産の損失と再建による資源の消費を未然に防止することにつながり、事業そのものが広く環境保全に資するものだといえます。

海外の一般的なセキュリティサービスは、利用者が自ら警備機器を購入して取付工事を手配し、維持管理責任を負います。警備会社は異常監視業務のみを行い、いざ異常が発生したときには、警察が対応する仕組みです。

一方で、セコムのオンライン・セキュリティシステムは、セキュリティ機器の開発・製造から取付・運用、回収・廃棄まで、機器のライフサイクルをグループ会社内で一元的に管理しています。研究開発と機器の製造においては、有害物質の排除や省電力化・省資源化、長寿命化、リサイクルを図る「環境配慮設計」を行い、さらにセキュリティ機器をお客様にレンタル方式でご提供することを基本にしているため、設置したセキュリティ機器はいずれ回収し、修理できるものは修理して再利用を図り、さらに廃棄物処理までを適切に管理することができるので、廃棄物の削減、資源の有効利用、温室効果ガスの削減を主体的に行うことが可能です。

このように当社のオンライン・セキュリティシステムは、リサイクル率、エネルギー効率や資源利用効率の向上を継続的に行うことができる「資源循環型」「低炭素型」のビジネスモデルです。

環境配慮設計の推進

セキュリティ機器や製品の開発・設計を担当する技術開発本部では、省電力、資源の有効利用、小型・軽量化、長寿命、リサイクル、有害化学物質の不使用、梱包材の軽量化など、環境への影響を考慮した「環境配慮設計」を実践しています。また、2023年度からは一部の機器において容器包装に植物由来の原料(バイオマスポリエチレン)を配合した素材を採用するなど、さらなる環境負荷の低減に取り組んでいます。

主要サプライヤーの皆様に対しては、「グリーン設計ガイドライン」を配布し、地球環境に配慮した事業活動への協力を求め、サプライチェーン全体で地球環境保全に取り組んでいます。

環境配慮設計の取り組み事例

事例1 セコム・ホームセキュリティ

2025年に販売開始した「セコム・ホームセキュリティNEO」のホームコントローラー(高機能液晶タイプ)は、顔認証によるセキュリティモードでの操作いらずの安心を実現しています。容器包装に植物由来の原料(バイオマスポリエチレン)を配合した素材を採用、プラスチック製緩衝材を段ボールにすることで環境負荷を低減しました。

写真:顔認証機能を搭載した「ホームコントローラー(高機能液晶タイプ)」

顔認証機能を搭載した「ホームコントローラー(高機能液晶タイプ)」

事例2 物理カード不要の「セコムスマホID」

2024年12月に販売開始した「セコムスマホID」は認証にお客様のスマートフォンを使うことで物理カードなしで入退室管理システムをご利用できます。

リーダー部分も省エネ設計となっていますが、物理カードが不要になることでシステム全体での石油由来原料の使用量の削減につながります。

写真:「セコムスマホID」

「セコムスマホID」

3R活動(リデュース・リユース・リサイクル)

セキュリティ機器の再利用と再資源化

環境保全と資源の有効利用の観点から、お客様から回収したセキュリティ機器類は、徹底した検査を行って再利用する機器と除却する機器に分別し、さらに除却機器の筐体・電子基板は、プラスチックと金属に徹底分別しています。

また、セキュリティ機器類に内蔵されている鉛蓄電池やニッケル水素電池、リチウムイオン電池などについても、種類ごとに分別し、再資源化しています。例えば、鉛蓄電池は古河電池(株)のご協力のもと、2012年よりリサイクルスキームを開始し、使用済み製品は回収後、処理が完了した鉛を再生資源(再生新鉛)として小形制御弁式鉛蓄電池の部材として再利用されます。

これらの取り組みにより、2024年度の当社セキュリティ機器のリペア・リサイクル率は27.8%となりました(機器購入額に占めるリペア・リサイクル品の割合)。また、当社グループの有価物・リサイクル比率は、総資源・廃棄物量に対して16.4%(3,882トン)となりました。

画像:削減対策

有価物・リサイクル量と産業廃棄物量

画像:産業廃棄物量・有価物量(グループ連結)

物流センターでの取り組みと取引業者とともに取り組む再資源化

セコムの物流センターは宮城県・神奈川県・福岡県の3カ所にあり、セキュリティ機器の在庫管理を行い、日々全国に安定して供給できる出庫体制を整えています。

また、お客様から回収したセキュリティ機器は再利用できる機器と取引業者でリサイクルする機器とに分別しています。この工程を当社物流センターで行うことで、取引業者に引き渡した際のリサイクル率向上に繋がっています。

再利用できない機器は、取引業者へ引き渡し、素材ごとに分解・破砕し再資源化原料としてマテリアルリサイクルおよびサーマルリサイクルをします。このようにセコムのセキュリティ機器は、あらゆる方法を用いて、再資源化されています。

セコムでは、循環型社会の実現に向けて、今後もサーキュラー・エコノミーの取り込みを推進していきます。

画像:物流センターでの取り組みと取引業者とともに取り組む再資源化画像:物流センターでの取り組みと取引業者とともに取り組む再資源化

制服などの廃プラスチックをRPF処理

セキュリティ業務を現場で担う緊急対処員、現金護送隊員、常駐隊員、コントロールセンターの管制員の制服を2020年度に一新しました。伸縮性・速乾性・通気性に富んだ素材を採用するとともに、環境に配慮した植物由来ポリエステル(30%混成)を使用することで、ライフサイクル全体のCO2削減にも努めています。

また、2019年度より、制服に加え、AEDキャリングケースなどの廃プラスチック類をRPF(固形燃料)処理に切り替えました。この取り組みにより、焼却処理によるCO2排出抑制、最終処分量の大幅減量化につながりました。

RPF(Refuse derived paper and plastics densified Fuel)とは、紙の材料としてリサイクルが困難な古紙と廃プラスチックを主な原料とした固形燃料です。廃棄処理を石炭からRPFに置き換えることで、地球温暖化防止のほか、生産コストの低減と安定化を図ることにも寄与します。

写真:快適さとともに環境配慮にこだわった緊急対処員の制服

快適さとともに環境配慮にこだわった緊急対処員の制服

画像:制服などの廃プラスチックをRPF処理 画像:制服などの廃プラスチックをRPF処理

グリーン購入の推進

セコムでは、日頃の業務で使用する事務用品やコピー用紙などの消耗品は、「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)」の判断基準に基づき、環境負荷の小さいグリーン商品を優先して購入しています。

社内のイントラネット上に構築した事務用品の発注システムでは、商品選定の際、グリーン商品が優先的に表示される仕組みとなっています。この発注システムを利用することにより、グリーン購入比率は高まり、発注業務の効率化や購入単価の低減も実現しています。

  • グリーン商品・・・「エコマーク認定商品」「グリーン購入法適合商品」「GPN(グリーン購入ネットワーク)登録商品」のいずれかに該当するもの
画像:「エコマーク認定商品」「グリーン購入法適合商品」「GPN(グリーン購入ネットワーク)登録商品」

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資源の有効利用。セコムのサステナビリティについて紹介しているページです。セコムは、経済面、環境面、社会面の活動を通じて、「企業と社会が共に持続的に発展することが重要である」という考え方を根底におき、創業以来、事業を通じて社会・環境課題の解決に努めています。