マテリアリティ03社員の自己実現とダイバーシティ
セコム株式会社 人事部長
木村 学
セコムの「人財」は価値創造の源泉
セキュリティ事業を基幹業務とするセコムグループは、お客様からの「信頼」をもとに成り立っています。その「信頼」は言うまでもなく日々の業務に勤しむ社員の継続的な取り組みから生まれるものであり、セコムの人財への投資は価値創造の源泉であると考えています。「セコムグループ ロードマップ2027」の人財戦略では、変化する社会の価値観に合わせた環境整備と求める人財像を明示し、人財確保・育成についての方向性を定めています。
2022年度はセキュリティ事業所の責任者全員へのマネジメント研修に注力しました。ハラスメントの防止と部下に向き合い意欲を向上させるマネジメントを学び、研修後のフォローアップを実施したことで参加者の満足度は上がり、行動変容につながっています。また2023年6月には社員エンゲージメントの一層の向上を目的に譲渡制限付株式を活用した福利厚生制度を導入しました。これにより、社員の経営参画意識がさらに高まることを期待しています。
引き続き社員との対話を重視、働きがいを高めていく
社会問題となっている「労働力人口の減少」はセコムにとっても深刻な問題であり、待遇面だけでなく、人手不足に伴う業務負担を減らせるような働き方についてもさらなる改善が必要です。こうした背景から、労使間の対話を非常に重視しており、毎月1回、社長をはじめ人事・業務の担当役員も含めて協議を行っています。職場環境や賃金について密に情報共有することで、スピーディな意志決定に反映されていると感じています。
加えて、多様性をセコムの力に変えるべく女性の活躍推進も重視しており、2023年4月には4名の女性事業所責任者が誕生しました。これはセコムにとって大きな一歩となり、ロールモデルを増やすことで後に続く女性社員のキャリア意識向上につなげたいと考えています。今後もこうした取り組みを継続・発展させることによって社員一人ひとりの働きがいを追求してまいります。
KGI (目指す姿) |
KPI (KGIに向けた指標) |
目標値 | 目標年 | 2022年度 実績 |
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「働きがいも、働きやすさも」実現する | ||||
一人当たりの研修時間 | 50時間/年 | 2030 | 42.6時間/年 | |
有給休暇取得率 | 80% | 2030 | 72.9% | |
多様性を活かした人財活躍を実現する | ||||
女性管理職者比率(役職者全体) | 30% | 2030 | 11.1% | |
男女の賃金の差異 | 85% | 2030 | 72.9% | |
男性の育児休業取得率 | 50% | 2025 | 25.2% |