マテリアリティ03社員の自己実現とダイバーシティ

セコム株式会社 人事部長
木村 学
社員一人ひとりのモチベーション向上に向き合う
セコムでは、半数以上の社員がセキュリティサービスに従事し、24時間365日、社会の安全を支えるという重責を担っています。業界のリーディングカンパニーとして、社員が自らの仕事に誇りをもって取り組めるようベースアップをはじめとした処遇改善を継続的に行っています。また、社員に会社の成長を意識してもらいたいとの思いから、2023年には譲渡制限付株式を付与する福利厚生制度を導入しました。社員一人ひとりの努力に適切に報いるとともに、従業員エンゲージメントの一層の向上に努めていきます。
処遇改善以外の取り組みでは、2023年度に「自己申告制度」を見直し、社員自らが挑戦したいことを直接の上司だけでなくさらに上位の組織へも伝えられるようにして、より人財活用と自己実現の可能性が広がるものとしました。他にも、社内公募や海外留学制度により向上心旺盛な社員の能力開花を支援するなど、会社と社員が双方向で関わり合う取り組みに力を入れています。
これからの事業成長を支える、多様な社員の活躍
労働力人口の減少が社会問題となる中、社員一人ひとりが持つ違いを活かしながら、能力を引き出し、健康で活き活きと活躍できる環境づくりを進めています。セコムは警備業という特性から男性社員の割合が多い現状がありますが、女性の活躍推進に力を入れており、オンライン・セキュリティシステムの営業、事務、管理を担う事業所の責任者を務める女性社員も増えつつあります。また、これまでエリアを限定した働き方の場合は就任できる職位に上限を設けていましたが、2023年度にこの上限を撤廃。意欲、能力のある社員がより活躍できるようにしています。研修では、これまでセキュリティスタッフを対象としたものが中心でしたが、近年では女性社員に対するキャリアデザイン研修や多様な方への向き合い方を学ぶユニバーサルマナー検定など内容を拡充したり、研修参加者を公募するといった新たな取り組みも始めています。将来的には、ITリテラシー向上のための研修や、幹部候補生の育成にも着手できればと考えています。社員の健康増進の取り組みでは、健康保険組合、産業医と協業(コラボヘルス)し、健康診断・成人健診の受診結果およびレセプトデータから社員の健康課題を分析・抽出して、改善のPDCAサイクルを回しています。
このような環境整備・人財育成の取り組みを通じて、多様な社員の成長や活躍を促し、新たな価値創造を実現していきます。
KGI (目指す姿) |
KPI (KGIに向けた指標) |
目標値 | 目標年 | 2023年度 実績 |
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「働きがいも、働きやすさも」実現する | ||||
一人当たりの研修時間 | 50時間/年 | 2030 | 28.1時間 | |
有給休暇取得率 | 80% | 2030 | 66.4% | |
健康経営度調査のスコア | 健康経営 銘柄 |
2027 | 2025年 開示予定 |
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多様性を活かした人財活躍を実現する | ||||
女性管理職者比率(役職者全体) | 30% | 2030 | 11.7% | |
男女の賃金の差異 | 85% | 2030 | 74.5% | |
男性の育児休業取得率 | 50% | 2025 | 45.8% |