マテリアリティ01お客様視点のサービス
セコム株式会社 取締役 業務本部長
稲葉 誠
社会に不安が広がるとき、私たちがなすべきこと
2022年以降、日本における刑法犯の認知件数は増加傾向にあります。この背景には、SNSなどを悪用して犯罪に及んだり、犯罪だという認識を持たないまま事件に関与する人の増加などがあると見ています。また、広域犯罪をはじめ手口も多様化しており、治安が悪化しているという感覚を抱かれる方も少なくないのではと思います。
こうした傾向を受けて、セコムの商品・サービスに対するニーズも多様化しています。私たちは、犯罪や事故を未然に防ぐために、有事の際だけでなく平時の備えから事後の復旧までお客様にしっかりと寄り添いながら、より深く考え事業活動を行わなければならないと強く感じています。
「安全・安心」を実現するのは、社員一人ひとりの力
多様化するニーズに応えていくために不可欠なのが人財です。労働力人口の減少を受けて、特にセキュリティスタッフ※の人手不足は深刻な課題です。24時間365日切れ目のないサービスの提供を行うための採用強化はもちろん、最新の技術を積極的に導入し、社員一人ひとりの生産性を最大限に上げるための仕組みづくりを行っています。
これに加え、セキュリティスタッフの育成に必要な研修にはより一層力を入れています。セコムの「オンライン・セキュリティシステム」は機械の正確性や迅速性に加え、人の行う判断や機動力をもって効率的で質の高いセキュリティサービスをお客様へ提供しています。つまり、セキュリティスタッフの育成は高品質なサービスを提供し続ける上で欠かせないものとなります。
このようにさまざまな取り組みを継続していますが、「あらゆる不安のない社会の実現」に向けては、セコムの対策だけでなく社会全体の意識向上も必要です。セコムはこれからもお客様や地域の皆様に防犯意識を高めていただくための啓発活動も並行して行いながら、確かな「安全・安心」の提供に取り組み続けます。
- セキュリティスタッフ・・・セキュリティサービスを提供する現場で仕事をしている緊急対処員、常駐警備員、現金護送隊員のこと
KGI (目指す姿) |
KPI (KGIに向けた指標) |
目標値 | 目標年 | 2023年度 実績 |
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人命・財産被害ゼロを目指す | ||||
侵入・窃盗の「防犯率※」
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100% | 2030 | 非開示 | |
お客様の不安ゼロを目指す | ||||
お客様からの電話連絡への「応答率※」
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96% | 2026 | 89.8% | |
セコム・ホームセキュリティお客様アンケートの「安心感」スコア | 100% | 2030 | 96.4% |