サービス・商品の品質向上
- 基本方針と推進体制
- オンライン・セキュリティシステム
- トータルパッケージ・システム
- 技能とサービスの向上のための取り組み
- プライバシーに配慮した商品・サービスの提供
- ユニバーサルデザイン
- 商品等の適正表記と公正な営業活動
基本方針と推進体制
基本的な考え方・方針
セコムでは、「何を創るか」ではなく「何のために創るか」という視点を重視しています。社会をより良く、人をもっと幸せにするには「何が必要か」という社会に対する強い“想い”を抱き、事件・事故、サイバー犯罪、自然災害、病気・老化といったあらゆるリスクに対して“切れ目のない安心”をお客様に提供できるように、サービスやシステムを進化させています。
また、セキュリティサービスにおいては高品質な機器・システムとともに、お客様へのサービス品質に直結する“人財”が何より重要であると考えています。そのため、人財育成に力を注いで「安全のプロ」としての行動規範の徹底を図りながら、専門知識や技能の向上に努めています。
推進体制
セコムでは24時間365日切れ目ない最高品質のセキュリティサービスを提供するため、研究・開発、製造、営業、機器設置、研修、コントロールセンター、業務などの各部門が互いに連携し、絶えずサービスの改善を図っています。
オンライン・セキュリティシステム
セコムの「オンライン・セキュリティシステム」は、ご契約先にセンサーなどの各種セキュリティ機器を取り付け、通信回線を利用してお客様とセコムをつなぎ、コントロールセンターで24時間365日監視する仕組みです。システムが侵入・火災などの異常信号を受信すると、コントロールセンターの管制員の指示で、最寄りの緊急発進拠点から緊急対処員が駆けつけ、必要に応じて警察や消防に通報します。
セコムは1966年に日本初の遠方通報監視システムを販売開始しました。セキュリティ機器の販売や設置にとどまらず監視、緊急対処まで行っているのは、「機器の販売で終わるのではなく、ご契約先の安全を確保して、初めて安全を提供したことになる」と考えたからです。このような考えのもとに、セコムはお客様の声に常に耳を傾け、サービス品質の向上に努めています。
その結果、セコムの対処付き「オンライン・セキュリティシステム」は、国内だけではなく海外のお客様からも支持され、ご契約件数は世界No.1となっています。

24時間365日監視するセコム・コントロールセンター
トータルパッケージ・システム
セコムは、高品質なセキュリティシステムを提供するために、「トータルパッケージ・システム」という独自のサービス一貫体制を敷いています。この体制は、セキュリティシステムの研究・開発から製造、販売、セキュリティプランニング、設置工事、24時間監視、緊急対処、メンテナンスまでのすべてをセコムグループが責任を持って行うものです。これにより、高品質なセキュリティサービスを提供できるほか、さらなる品質向上を図っています。

事業プロセス | 品質向上に向けたセコムの取り組み |
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研究・開発 |
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機器製造 |
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営業活動・セキュリティプランニング |
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機器取付工事・メンテナンス |
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24時間監視・対応 |
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緊急対処 |
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技能とサービスの向上のための取り組み
セコムは、お客様に高品質なセキュリティサービスを提供するために、「安全のプロ」としての業務遂行能力・技術力・お客様へのサービスのさらなる向上を目指し、人財育成に取り組んでいます。
グレード教育制度
セコムのセキュリティスタッフは、「安全のプロ」として、実務知識や高度な技術力、正確な業務遂行能力を身につけていなければなりません。そのため、セキュリティスタッフには、それぞれの業務に必要な知識や技能を高める「グレード教育」を実施しています。
スタッフの習得の度合いは、適時行う審査によってグレード1から4まで4段階あり、スタッフ一人ひとりが真のプロフェッショナルの証である最高位のグレード4を目指して、日々知識と技能を高めています。

グレード教育で「警戒行動」の訓練を行う現金護送隊員
システム行動コンテスト
「システム行動」とは、セキュリティスタッフがお客様の安全と、自らの身の安全を確保するために定められた一連の行動のことです。セコムでは、長年の経験を生かした独自の「システム行動」を確立し、基本動作から装備品の扱い、確認動作、お客様への声かけなどについて事細かに定めています。お客様に安心感を与えるとともに犯罪を抑止する一連の行動規準として、日々訓練を行い、技能の向上に努めています。
その成果を確認するために、全国No.1を決める「システム行動コンテスト」を開催し、上位者は社内表彰制度により表彰しております。

「システム行動コンテスト」での外周点検の審査
トップ・サポートリーダー活動
お客様や社会にセコムの高品質なサービスを提供するため、「トップ・サポートリーダー(TSL)活動」では、組織のトップをサポートしながら、自らもステップアップ(成長)するリーダーを務めます。
現場の第一線でセキュリティサービスの提供に直接携わるセキュリティスタッフの中で、特に高いグレードを保有している社員を毎年「TSL」に任命し、「パーフェクトな品質にこだわるプロの心根、セコムの誇りを組織に浸透させる」活動を1年間の任期で担い、任期終了後も後輩の活動を支援する仕組みです。任命された社員は年に数回、TSLの役割と心構えやリーダーとしての在り方などを学ぶ研修に参加し、職種の垣根を越えて切磋琢磨しています。

TSL研修でリーダーとしての在り方などを学ぶ参加者たち
プライバシーに配慮した商品・サービスの提供
セキュリティ機器などの設置の際には、お客様、そして地域の皆様のプライバシーに配慮しています。例えば、防犯カメラの設置基準・運用などはプライバシーの侵害を起こさないよう、個人情報の取り扱いに関する法令および国が定める指針その他の規範を遵守することに加え、独自に厳格な基準を設けています。
また、セコムは個人情報保護方針(プライバシーポリシー)に基づいて組織運営を行っており、「プライバシーマーク」の付与・認定を受けています。個人情報保護に関する教育も重視し、全社員を対象とした個人情報保護学習に関するeラーニングと確認テストを定期的に実施しています。
プライバシーマーク(個人情報保護)の詳細リスクマネジメント
ユニバーサルデザイン
セコムは、より多くのお客様にとってわかりやすく、使いやすい商品・サービスを提供するために、ユニバーサルデザインの考え方を意識しています。機器や表示などには色覚に配慮した認識しやすいカラーデザインを行っているほか、UI※やウェブサイトなどでもテキストや配色に配慮したり、新商品・サービスのテスト調査やアンケートを実施するなど、年齢や性別、障がいの有無など身体の状況にかかわらず多様なお客様を想定したサービスの提供を心がけています。
- UI・・・ユーザー・インターフェースの略称で機器やソフトウェア、システムなどとその利用者との間で情報をやり取りする仕組みのこと。システムから利用者への情報の表示の仕方と、利用者がシステムを操作する使い勝手などの総体を表す
ウェブアクセシビリティの推進
「セコムグループ ロードマップ2027」における「サステナビリティ戦略」では、すべての人が等しくアクセスできるサービスの構築に取り組むことを掲げています。セコムはこれを実現するために2024年4月、「ウェブアクセシビリティ方針」を策定しました。本方針を踏まえ、セコムがウェブサイトで紹介する商品やサービスに誰もが快適にアクセスできるよう、段階的なウェブサイトの改修・更新に努めていきます。
商品等の適正表記と公正な営業活動
商品の取扱説明書やパッケージ、広告物などは、お客様に正しく、わかりやすく情報を伝えるとともに、誤認・誤操作を招くことのないように作成しています。
また、特定商取引法や独占禁止法などの関連法規を遵守し、さまざまな関連法規への適合性を常に確認しています。
「セコム社員営業特別守則」では、お客様のニーズに合った最適なサービス・商品を正確にわかりやすくご提案することや、お客様の機密情報の厳格な管理、談合や贈賄の禁止など、セコムグループの営業活動に関わるすべての社員が遵守すべき事項を規定しており、集合研修のほか、さまざまな機会に教育を行って一人ひとりに浸透させています。