マテリアリティ06地域コミュニティとの共生
セコム株式会社 企画部長
増田 達郎
全国の社員が一丸となり、地域に「安全・安心」を広げる
2023年5月に新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行したことで、一時的に停滞していた地域貢献活動が活性化してきました。2008年から開催している「女性のための防犯セミナー」は、全国の女性社員が講師を務め、女性が狙われやすい犯罪(痴漢・ひったくり・ストーカーなど)への対策のほか、SNS利用時の注意点を啓発するもので、2023年度は2,500人以上の方々に受講いただきました。
2006年から継続している「セコム子ども安全教室」は、現在DVD教材を無償で提供する方式を採用していますが、学校のIT環境の進化もあり、今後はコンテンツの提供方法を見直すことでより多くの子どもたちに防犯対策を身につけてもらえるよう検討を進めています。
また、ウェブサイトでは、防犯・防災、子どもの安全、女性の安全、介護などをテーマとするブログを継続し、SNSでも最新の事件・事故を踏まえた対策や季節を先取りしたアドバイスなどを発信しています。
地域コミュニティとの連携を深め、社会課題に貢献する
近年は特に、自治体との連携や、高齢者の見守りスキーム実証実験などが進んでいます。
例えば、一般市民による使用が認められてから、2024年で20年となるAED(自動体外式除細動器)。セコムは解禁の年から事業を開始し、AEDの普及と使用できる環境整備に努めてきました。日本は世界でもトップクラスのAED普及率を誇りますが、オフィスや商業施設などに設置されているAEDは、夜間に使用できないことが多く、また、住宅街では設置が少ないといった課題がありました。そこで、自治体や警察、消防などと連携し、交番やコンビニエンスストアなど24時間使える場所へのAED設置を推進してきました。救急車の到着時間が年々遅くなる事態もある中で、AEDの活用で一般市民が救急救命に携わることは、中長期的にも重要であると考えています。
現在、セコムには30名を超す救急救命士が在籍しています。救命士がご契約先に常駐したり、オンライン・セキュリティシステムの管制員を担うことも、よりスムーズな救護救急活動につながると考えています。
これらは取り組みの一例ですが、セコムはこれからも商品・サービスだけでなく社員一人ひとりの思いを広く社会に提供することで、地域が抱える社会課題にも貢献していけるよう、積極的に取り組んでいきます。
KGI (目指す姿) |
KPI (KGIに向けた指標) |
目標値 | 目標年 | 2023年度 実績 |
---|---|---|---|---|
地域の安全に貢献する企業として社会の信頼を得る | ||||
「子ども安全教室(教材)」の参加人数 | 10万人/年 | 2027 | 16,771人 | |
安全啓発ウェブサイト年間アクセス数 | 300万PV | 2027 | 252万PV | |
地元企業との共想(協業・協働・連携)件数 | 10件/年 | 毎年 | 10件 | |
AED講習会の参加人数 | 4万人/年 | 2030 | 27,825人 |