[子どもと災害対策/強化月間]子どもに教える「もしも地震が起きたらどうする?」
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セコムの舟生です。
今月の[強化月間シリーズ]は、「子どもと災害対策」をテーマにお届けしています。
前回は、家の中で地震が起きたときに備えて、家具の固定や備蓄品の準備などについてご紹介しました。
今回は、地震が起きたときに命を守る行動について、考えてみたいと思います。
大きな地震が発生すると、わずかな時間の間に命を脅かす危険がいくつも襲ってくる恐れがあります。
そんなとき、どうすれば身を守れるのでしょうか。
事前の備えも大事ですが、とっさの行動も安全確保には大きな要素です。
お子さんも自分で自分の命を守る意識を持てるよう、地震発生時の具体的な安全行動について、きちんと教えておきましょう。
<子どもの安全 強化月間「災害対策編」バックナンバー>
・「親子で地震の備えを見なおそう!」
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▼ 地震が起きたら「まず身の安全を確保」!
大きな揺れを感じたとき、最初にしなくてはならないのは身を守ること。
大地震が発生した直後は、上から物が落ちてきたり、家具が倒れてきたりすることが考えられます。
外にいる場合は、自動販売機や電柱が倒れてきたり、割れた窓ガラスが落ちてきたりする危険もあります。
地震発生の時間帯によっては、お子さんとは別々の場所にいるかもしれません。
遊びに行っているときや登下校の時間に被災することも考えておく必要がありますね。
地震の揺れは数十秒~2分程度で収まるので、揺れている間は安全な場所でじっとするよう、子どもにも教えましょう。
◯ 家の中で地震が起きたときの行動
・丈夫な机やテーブルの下などに隠れ、揺れが収まるまで様子を見る
・頭はクッションや座布団で守り、隠れている机などが動かないよう脚をつかむ
◯ 屋外で地震が起きたときの行動
・建物や塀、電柱や電信柱など、倒れてくる恐れがあるものから離れる
・揺れている間はしゃがんで体を低くし、かばんや両手で頭を守る
◯ スーパーなど建物の中で地震が起きたときの行動
・エレベーターホールなど周囲に物がない空間や、柱付近に身を寄せる
・しゃがんで頭を守り、係員の指示に従う
「火の始末をする」「テレビやラジオをつける」「閉じ込められないよう出口を確保する」といった行動は、揺れが収まってから。
料理中に地震が起きると火の元が心配ですが、現在の都市ガスやプロパンガスは、震度5以上の地震が発生したときは自動的にガスを遮断するので、出火の危険はあまりありません。
揺れが収まってからもむやみに外に出たり、別の場所に移動したりせず、安全な場所にとどまりましょう。
▼ 子どもを学校に迎えに行くとき注意することは?
東日本大震災のときには、地震発生が子どもの下校時間にかかっていて、いろいろな混乱が起きたといいます。もしも子どもが学校にいる時間帯に大地震が発生したときは、保護者はどう行動したらいいでしょうか。
地震の直後に外に出ることは、保護者の方にとっても危険がともないます。
子どもを引き取りに行くときのポイントを確認しておきましょう。
<引き取り時のポイント>
・揺れが収まったら、ラジオやテレビで正確な情報を確認する
・子どもの迎えは、前もって決められた方法に従う
・学校に向かうときは、ガス栓を閉め、ブレーカーを切る
・家族にわかるよう、玄関先などに行き先をメモして貼っておく
・マンションの場合は、エレベーターではなく階段を使用する
・緊急車両が優先なので、なるべく車は使わない
震災時の緊急連絡手段は学校によって異なると思いますが、メールや電話連絡網は機能しないことが考えられます。
今月は災害時を想定した引き取り訓練が行われる小学校が多いと思います。
どのタイミングで引き取りに行けばいいのか、すぐに迎えに行けないときはどうしたらいいのかなど、気になることがあれば学校側に確認しておくといいでしょう。
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地震が発生したときに何よりも大切なのは命を守ることです。
建物の倒壊、山崩れ、津波など、何が危険になるのかは、お住まいの地域によって異なります。
地域のハザードマップや防災情報をチェックしてご家族で話し合っておくと、いざというときも落ち着いて行動できるはずです。
<子どもの安全 強化月間バックナンバー>
「通学路の安全編」
・子どもを狙う不審者の「声かけ」5つのパターン
・通学時間に起きやすい交通事故
・登下校中に「助けを求められる場所」は?
・通学路の重要性と子どもの行動範囲について
「交通事故防止編」
・小学生の交通事故を防ぐ
・自宅敷地内でも発生!幼児の駐車場事故
・交差点の巻き込み事故を避ける
・自転車事故の共通点とは
「留守番編」
・「はじめての留守番」
・「保護者の留守を狙った犯罪」
・「留守番中の火災を防ぐには」
・「鍵の持たせ方」
「性犯罪防止編」
・「わいせつ目的の犯罪の現状」
・「子どもに性犯罪の危険を教えるには?」
・「男の子を狙った性犯罪」
・「狙われないための安全対策」
「インターネット利用編」
・「子どもを狙うインターネットトラブルの現状」
・「トラブルから子どもを守るペアレンタルコントロールとは」
・「インターネットリテラシーの伸ばし方」
・「ゲーム機やスマホからつながるSNSの注意点」2016.09.05