[交通事故防止/強化月間]交差点の巻き込み事故を避けるには?
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セコムの舟生です。
「交通事故防止」をテーマに取り上げている今月の[強化月間シリーズ]。
3回目となる今回は、交差点での巻き込み事故についてまとめます。
車の左折や右折時に子どもが巻き込まれ、死亡する事故が頻発しています。
歩行者信号が青にもかかわらず、事故にあってしまうケースがほとんどです。
どうすればこのような事故から子どもを守ることができるのでしょうか。
巻き込み事故の危険について子どもに教え、事故を避けるためのポイントをまとめました。
<子どもの安全 強化月間「通学路の安全編」バックナンバー>
・小学生の交通事故を防ぐ
・自宅敷地内でも発生!幼児の駐車場事故
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▼ 実際に起きた巻き込み事故から傾向を知る
巻き込み事故はどのようなときに発生しているのでしょうか。
ここ半年ほどの間に発生した事故を振り返ってみましょう。
・小1女児がトラックにはねられ、死亡する事故が発生。現場は信号のある交差点。横断歩道を渡っていたところ、右折してきたトラックにひかれた模様(2015年11月)
・自転車に乗っていた小5女児が左折してきたコンクリートミキサー車にひかれて死亡。現場は信号機のある交差点で、事故当時の信号は青だった(2015年12月)
・横断歩道を渡っていた小1男児がトラックにはねられて死亡。男児は下校中で、青信号の横断歩道をひとりで渡っていたところ、右折してきたトラックにはねられた模様(2016年2月)
・登校中の小1男児がダンプカーにひき逃げされ死亡。現場は信号機がある交差点の横断歩道で、左折しようとしたダンプカーが男児に衝突。走り去った運転者はまもなく逮捕(2016年2月)
・横断歩道を渡っていた7歳男児が観光バスにはねられ死亡。バスが交差点を右折したところ、横断歩道にいた男児と接触。男児は自転車に乗っていたと見られる(2016年3月)
過去の事故から巻き込み事故の傾向が見えてきます。
・被害者は低学年の児童が多い
・歩行者信号が青でも事故が起きている
・トラックやダンプカー、バスなど大型車による事故が多い
▼ 巻き込み事故を避けるために
交差点では、歩行者信号が青でも右左折の車が侵入してくることがありますね。
歩行者信号が青でも、車が進行してくる状況に戸惑うお子さんもいるかもしれません。
「青信号だから車が来るはずがない」という思い込みは危険です。
また、小さなお子さんは運転席からの死角に入りやすいため見落とされることがあります。
【子どもの「巻き込み事故」を避けるためのポイント】
・歩行者信号が青でも、すぐに渡らない
・前後左右の安全を確認する
・車が止まるのを確認し、手をあげてドライバーと目を合わせる
・バスやトラックなど大型車を見たら、渡らずに安全な場所で止まって待つ
交差点での車の動きは複雑です。
言葉で教えるだけでは理解できないことがあります。
お子さんと一緒に交差点に行き、見るべきポイントや、横断歩道を渡るときのポジションなどを具体的に教えてあげてください。
車と近いほど、運転席からの死角に入りやすいので、横断中は車との距離を置き、前後左右の安全を確認しましょう。
過去には、親子で一緒に横断していて、大人だけが認識され、直前直後を歩く子どもが見落とされる巻き込み事故も起きています。
運転席から子どもが死角に入っていないか意識したり、運転者に子どもの存在を知らせるような行動をしたりしましょう。
▼ 見えているようで見えていない?夕方の巻き込み事故
薄暮の時間は運転者の見落としによる事故が発生することがあります。
・午後4時半頃、6歳と7歳の兄弟が軽自動車にはねられ、弟が頭を打ち重傷、兄が軽いけが。現場は信号機がある交差点。2人が横断歩道を渡っていたところに右折してきた車が衝突(2016年1月)
日が傾いてきたら、交差点ではいつも以上に注意が必要です。
車が近づいてくる場合は、運転者と目を合わせて完全に停止するのを確認してから渡るようにしましょう。
運転者がお子さんを認識しているかどうかを確認することが大切です。
目立つところにリフレクターを着ける、手をあげて横断するなどの事故防止対策も忘れないようにしましょう。車の右左折時に巻き込まれることを考えるとリフレクターは前方、後方などに複数持つといいでしょう。
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相次ぐ子どもの巻き込み事故。
大型車によるものが多いですが、軽自動車による巻き込み事故も発生しています。
たとえ信号が青でも、近づいてくる車を見たら安全な場所で待つことがとても重要です。
交差点では、前後左右の安全確認を徹底し、巻き込み事故のリスクを減らしましょう。
<子どもの安全 強化月間バックナンバー>
「通学路の安全編」
・子どもを狙う不審者の「声かけ」5つのパターン
・通学時間に起きやすい交通事故
・登下校中に「助けを求められる場所」は?
・通学路の重要性と子どもの行動範囲について2016.05.19