[交通事故防止/強化月間]5月から増加する小学生の交通事故を防ぐ
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セコムの舟生です。
子どもの安全・防犯対策をテーマごと集中連載する[強化月間シリーズ]。
5月は、「交通事故防止」をテーマにお届けします。
小学生の交通事故は、入学・進級したての4月よりも、5月のほうが多い傾向があります。
また、梅雨になると天候が事故発生に影響することもあります。
交通事故に注意が必要なのはこれからです。
今回は「小学生に多い交通事故」をピックアップして、事故が起こりやすい状況や事故を防ぐための対策を考えてみたいと思います。
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▼ 小学生に多い交通事故の傾向は?
小学生の交通事故は、どのようなときに発生するのでしょうか?
「子どもの安全NEWS」で取り上げた交通事故を分析すると、次のような傾向が見えてきます。
<小学生の交通事故の特徴>
・道路横断中の事故が多い
・信号機や横断歩道がない場所での事故が多い
・右折や左折時の巻き込み事故が多い
・運転者の死角に入ってしまったことが原因の事故が多い
・低学年では飛び出しによる事故も多い
小学生の交通事故の特徴を知ると、お子さんの通学路や行動範囲の中で"事故が起こりやすい場所"が見えてくると思います。
事故が起きやすい場所をお子さんと一緒に確認し、「安全確認のポイント」や「渡るタイミング」を具体的に教えましょう。
小学生や、体の小さなお子さんが巻き込まれやすい事故の原因としてもあげられ、特に注意が必要なのは運転席からの死角です。
死角に入ってしまったために起きる事故があとを絶ちません。
交差点の右・左折時のほか、視界を遮る物の多い駐車場では死角に入りやすいので車の動きに注意してください。また停止している車の直前直後や、障害物の周囲は運転者から見えない場合があるので、安全確認を徹底しましょう。
運転者から自分が認識されていないかもしれないという意識を持つことが大切。
近づいてくる車の運転者と視線が合うかが安全のポイントです。
手を上げてアピールすることも有効な手段といえます。
▼ 5月から増える小学生の交通事故を防ぐには?
入学や進級から1カ月たち、新しい生活に慣れてきたころ。
いろいろな面で気の緩みが出やすくなる時期でもあります。
「慣れ」が油断につながります。
警視庁によれば、小学生の交通事故は自宅から遠くない場所で発生することが多いそうです。
いつも通っている道や、よく知っている道だと、安全確認がおろそかになってしまいがち。
道路状況は常に変化します。
昨日何もなかったとしても、今日は何が起きるかわかりません。
「もしかしたら車がくるかもしれない」「今渡ったら危ないかもしれない」など、いつも"かもしれない"を考えて行動すれば、事故のリスクは減るはずです。
実際に起きた事故を参考に「どんな状況で起きたか」「どうすれば安全か」を話し合ってみましょう。
▼ 「薄暮の時間」の交通事故を防ぐには?
小学生の下校時間や帰宅時間にあたる午後4時~6時にかけての時間帯は要注意です。
日が傾き始める薄暮の時間は、「見る力」が低下するため、歩行者が見落とされやすい時間帯だといえます。
<夕方の交通事故を防ぐ対策>
・リフレクター(反射板)を複数身につける
ランドセルだけではなく、遊びに行くときや通塾のときもリフレクターを身につける習慣をつけましょう。1カ所だけではなく、服やバッグ、靴、帽子など、何カ所かに分散したほうが、目につきやすくなります。ストラップ、シールタイプ、テープタイプなどいろいろなタイプがありますので、お子さんに合うリフレクターを選んであげてください。
・明るい色、白っぽい服を身につける
白や黄色、パステルカラーなどは暗くても目立ちます。何かひとつでも、目立つ色を身につけおけば、ドライバーからも視認されやすくなります。反対に黒や紺、緑、赤などは、周囲の暗さと同化しやすい色です。子どもの服装は「視認されやすい色」とのバランスを考えて身につけさせるようにしてください。* * * * * * * * *
交通事故の主な原因は安全確認不足。
落ち着いて周囲を見渡すゆとりを持つためには、時間の余裕を持って行動することも大事です。
子どもが慌てて家を出ようとしているときは、「慌てなくていいから、落ち着いて周りをよく見てね」「道路を渡るときは絶対に無理をしないで」ということを言い聞かせてください。
<子どもの安全 強化月間バックナンバー>
「通学路の安全編」
・子どもを狙う不審者の「声かけ」5つのパターン
・通学時間に起きやすい交通事故
・登下校中に「助けを求められる場所」は?
・通学路の重要性と子どもの行動範囲について
お知らせ
「キッズデザイン賞」募集中
5月9日(月)まで子どもたちの安全・安心に貢献するデザイン、創造性と未来を拓くデザイン、子どもたちを産み育てやすいデザインを顕彰する「キッズデザイン賞」。
子どもや子育てに配慮されたものであれば、すべての製品・空間・サービスがキッズデザイン賞の対象になります。たくさんの方のご応募をお待ちしています!
第10回キッズデザイン賞の詳細はこちらからご確認ください。
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2016.05.09