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[子どもの性犯罪被害防止/強化月間]わいせつ目的の犯罪の現状

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セコムの舟生です。

性犯罪被害を防ぐ基本は、ひとりにならないことですが、万が一に備え、安全な場所についても確認しておきましょう。梅雨の時期は大気の状態が不安定になるため、突然の大雨に注意が必要です。
河川の上流で大雨が降れば、たとえ下流で雨が降っていなくても急に増水することがあります
また大雨の後は、土砂災害の危険性も高まります。土砂災害は大雨がやんだ後もしばらくは注意が必要です。
災害警戒情報に注意し、お子さんには危険な場所に近づかないよう伝えてくださいね。

さて、4月からはじめてきた[強化月間シリーズ]。
これまでに「通学路の安全」、「交通事故防止」、「留守番」をテーマに対策を集中連載してきました。今月は「子どもの性犯罪防止」のための対策を取り上げます。

「子どもの安全ニュース」でもたびたび取り上げていますが、子どもを狙ったわいせつ犯罪が後を絶ちません。

抵抗する力の弱い子どもを狙う卑劣な犯行。
子どもの安全のプロとして、親として、絶対に許せません。

今回は、子どもの性犯罪被害をなくすため、被害状況をひもときます
実際に起きた事件を振り返りながら、子どもの性犯罪の傾向や対策を考えていきましょう。


* * * * * * * * *


▼ 統計で見る子どもの性犯罪の現状
平成27年度の警察白書によると、平成26年中、13歳未満の子どもが被害者になった犯罪の認知件数は、24,707件
最も多かった犯罪は「強制わいせつ」(1,095件)でした。「公然わいせつ」(133件)、「強姦」(77件)といった被害のほか、「略取・誘拐」(109件)もわいせつ目的で行われることがあり、子どもの性犯罪被害の多さがうかがえます。

子どもが被害者となる犯罪は緩やかな減少傾向にありますが、性犯罪に関する被害状況はほとんど変化がありません。それどころか犯罪被害に占める性犯罪の割合は増えていると言えます。


▼ 実際に起きた事件に学ぶ子どもの性犯罪対策
3カ月ほどの間にニュースになった事件をいくつかのパターンにわけて、対策をまとめます。

パターン1:強引な犯行
・小学生女児に対する強制わいせつ容疑で30代男を逮捕。集合住宅の階段で女児に抱きつき、「お金をあげるから下着を見せて」と言って体に触るなどした疑い。
・高学年女児への強制わいせつ容疑で30代男を逮捕。帰宅途中の女児にすれ違いざまに体を触るなどした疑い。
・小学生女児に対する公然わいせつ容疑で40代男を逮捕。帰宅途中の女児を路上で呼び止め、下半身を露出した疑い。
・小3女児への強制わいせつ行為の容疑で40代男を逮捕。路上で同級生と遊んでいた女児の手首をつかみ、スカートをめくって下着をおろそうとした疑い。

子どもを狙う不審者は、人目につかない場所やタイミングを狙います
登下校も、遊びの行き帰りも、なるべくひとりにならないようにし、人通りが少ない道は避けましょう。また、駐車場や駐輪場、集合住宅は死角が多く、犯罪が発生しやすい場所です。遊び場にしないように、子どもに教えてください。
また、体や服をつかむなど強引な行為には、大声を出すのが効果的です。大きな声ではっきり「助けて!」という練習をしましょう。

パターン2:言葉巧みな声かけ
・警察官をかたって7歳女児の体を触るなどした20代男を逮捕。黒い手帳を見せながら「警察だけど」と女児に声をかけ、わいせつな行為をした疑い。
・小6女児への強制わいせつ容疑で60代男を逮捕。帰宅中の女児に「送っていくよ」と声をかけて車に乗せ、下半身に触るなどした疑い。

子どもを狙った声かけは非常に巧妙です。
色々なパターンの声かけがあることを教え、どのように対応すればいいかを具体的に練習させましょう。
特に車からの声かけはとても危険です。
強引に引き込まれることもあるので、声をかけられたら車からなるべく離れ、危ないと思ったら車の向きとは反対の方向に逃げるように教えてください。

パターン3:すきを狙う
・小1女児への強制わいせつ容疑で50代男を逮捕。商業施設内書店で立ち読みをしていた女児に近づき、下半身を押し付けた疑い。
・未就学女児への強制わいせつ容疑で50代男を逮捕。商業施設の売り場のおもちゃで遊んでいた女児に近づき、体を触るなどした疑い。
・6歳女児の鼻をなめた容疑で30代男を逮捕。両親と一緒に商業店舗に来ていた女児がひとりになったときを狙って、両手で顔をおさえ複数回なめた疑い。

子どもは、遊んでいるときや興味がある場所では無防備になりやすく、狙われてしまう恐れがあります。特に死角が多い店舗や商業施設では要注意
すきを狙った不審者が紛れている可能性があります。
未就学児や低学年のお子さんは、狙われやすいので、たとえよく行く近所のスーパーであっても、ひとりで行動させないでください。


* * * * * * * * *


「じっと見られている」「様子がおかしい人がいる」など、危険の予兆をいち早く察知するセンサーを磨くことが大切です。

いざというときに助けを求められる人や場所についても、お子さんに教えておきましょう。


<子どもの安全 強化月間バックナンバー>
「通学路の安全編」
子どもを狙う不審者の「声かけ」5つのパターン
通学時間に起きやすい交通事故
登下校中に「助けを求められる場所」は?
通学路の重要性と子どもの行動範囲について

「交通事故防止編」
小学生の交通事故を防ぐ
自宅敷地内でも発生!幼児の駐車場事故
交差点の巻き込み事故を避ける
自転車事故の共通点とは

「留守番編」
・「はじめての留守番
・「保護者の留守を狙った犯罪
・「留守番中の火災を防ぐには
・「鍵の持たせ方

2016.07.07

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