[子どもの性犯罪被害防止/強化月間]子どもに性犯罪の危険を教えるには?
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セコムの舟生です。
毎月ひとつのテーマを取り上げて、安全対策を深掘りする[強化月間シリーズ]。
7月は、子どもの性犯罪被害の防止をテーマにお届けしています。
性犯罪は、デリケートな問題なので、お子さんにどのように説明するか迷う保護者の方が多いようです。
「うちの子はまだ小さいから...」と特に注意を促していない方もいらっしゃいます。
しかし、未就学や低学年の子どもが被害者になる性犯罪が頻発しているのが現実です。
性犯罪被害から守るためには、必要な知識をきちんと身に付けておく必要があります。
今回は、小さなお子さんに性犯罪の危険について伝えるポイントと、被害を防ぐための注意点をまとめます。
<子どもの安全 強化月間「性犯罪被害防止編」バックナンバー>
・「わいせつ目的の犯罪の現状」
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▼ 小さなお子さんに性犯罪の危険を伝えるポイント
性犯罪被害を防ぐには正しい知識を身に付ける必要があると思います。
しかし怖がらせてしまう可能性があるので、性犯罪について過剰に詳しく教える必要はありません。
最も伝えるべきは、自分のことを大切にする意識です。
まずは「プライベートゾーン」という言葉を使った教育からスタートしましょう。
「プライベートゾーン」は、「他人に見せても触らせてもいけない、自分だけの場所」です。
「水着を着て隠れる場所が"プライベートゾーン"だよ」と言うとわかりやすいと思います。
プライベートゾーンを見たがったり、触りたがったりする人、またプライベートゾーンを無理やり見せたり、触らせようとしたりする人がいたら、すぐに逃げるよう教えてください。大人に報告することも約束しておきましょう。
またプライベートゾーンは、「自分でも人に見られないように注意してね」と言うと、人前で無防備に着替えたり、だらしない格好をしたりするのが、良くないことだとわかると思います。
プライベートゾーンの大切さをお子さんに言い聞かせ、性犯罪の防止に役立てましょう。
▼ 小さなお子さんを性犯罪から守るための注意点
小さい子が性犯罪の被害にあう状況には共通点があります。
・商業施設などの不特定多数の人が行き交う場所
・学校の行き帰りや、放課後などにひとりになったとき
未就学の幼児の場合は、保護者から離れたすきを狙われていることが多く、小学校低学年のお子さんの場合は、保護者の目が届かない時間やひとりで行動しているときに被害にあうことが多くなっています。これらを踏まえて、以下の3つのことを教えて守らせましょう。
(1)「ひとりにならない」を徹底させる
「どんなときでも、ひとりで行動しないこと」を子どもに約束させましょう。
よく行くスーパーや商業施設でもひとりになることは避けたほうがいいです。
ひとりにならないことを小さい頃からきちんと教えておけば、成長してからも防犯意識を持って行動できるようになるはずです。
(2)「知らない人」への警戒心を持たせる
幼い子は、「知らない人」がどんな人なのかさえも理解していないことがあります。
公園などでときどき見かけるだけの人を顔見知りだと認識して気を許してしまうこともあるため、お子さんが「知らない人」と「知っている人」の違いをどこで認識しているか確認しておきましょう。
「知らない人」の定義を教えて、話しかけられたり誘われたりしても決して言うことを聞かないよう、よく言い聞かせてください。
(3)「怖い」と思ったら行動を起こす
小さなお子さんは、何が起きているかよくわからずに、被害にあうことがあります。
少しでも「怖い」「嫌な気持ちがする」と思ったら、防犯行動を起こすよう教えてください。
大声で助けを求めたり、防犯ブザーを鳴らしたりするのが有効です。
力では抵抗できなくても、「助けて!!」と叫ぶことで相手は怯みます。
怖いことがあったときの行動を練習しておきましょう。
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小さなお子さんを性犯罪から守るためには、なるべくシンプルに、大切なことだけを伝えましょう。一度だけではなく、折にふれて繰り返し言い聞かせることが大切です。
子どもが幼いうちは、特に親の目配りが重要になりますので、保護者の方もしっかりと意識を持って、お子さんを見守ってください。
<子どもの安全 強化月間バックナンバー>
「通学路の安全編」
・子どもを狙う不審者の「声かけ」5つのパターン
・通学時間に起きやすい交通事故
・登下校中に「助けを求められる場所」は?
・通学路の重要性と子どもの行動範囲について
「交通事故防止編」
・小学生の交通事故を防ぐ
・自宅敷地内でも発生!幼児の駐車場事故
・交差点の巻き込み事故を避ける
・自転車事故の共通点とは
「留守番編」
・「はじめての留守番」
・「保護者の留守を狙った犯罪」
・「留守番中の火災を防ぐには」
・「鍵の持たせ方」2016.07.14