[通学路の安全/強化月間]通学時間に起きやすい交通事故
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セコムの舟生です。
毎月ひとつのテーマをピックアップして安全対策を深掘りする「強化月間シリーズ」。
今月は「通学路の安全」をテーマにお届けしています。
前回は「不審者の声かけパターン」について取り上げました。
2回目となる今回のテーマは、「通学路で発生しやすい交通事故」。
通学路は学校やPTAなどによって定期的に安全点検が行われていますが、地域の状況によっては、車の往来が多い時間帯と通学時間帯が重なってしまうこともあり、事故のニュースが絶えません。
集団登下校中の児童の列に車が突っ込むという痛ましい事故も発生しています。
今回は、登下校時の交通事故から子どもを守るための交通事故対策をまとめます。
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▼ 小学生の事故は「横断中」が多い
警視庁の統計によれば、小学生の歩行中の交通事故で多いのは、「横断歩道横断中」「その他横断中」です。
安全確認しているつもりでも、子どもは車との距離感や近づいてくるスピードが正しく認識できない場合があります。車が来ているのに渡ろうとして交通事故につながるケースもあるようです。
スピードを出した車は、すぐに止まることができません。
黄色信号で強引に通過しようとする車もありますから、信号が変わった瞬間に道路を渡らず、目視で周囲の安全を確かめる習慣をつけさせることが大事です。
▼ 横断中は右左折の車による「巻き込み事故」にも注意
「子どもの安全NEWS」でも取り上げていますが、子どもが左折車や右折車による巻き込まれる事故も多発しています。
子どもは体が小さいので、車高の高い大型車の運転席からは死角に入ってしまうことがあり、不幸な事故を招いています。
交差点では、「こっちに曲がってくるかもしれない」「僕(私)が見えていないかもしれない」などの「かもしれない」を意識して、注意しなくてはなりません。
また運転者から早く認識されるよう、車から距離を取るなどして早く視界に入るよう、渡る位置を工夫しましょう。
交差点での車の動きは、低学年のお子さんには理解が難しいかもしれませんので、保護者の方が日ごろから「こういうときは気をつけて」と具体的に教えてください。
▼ 通学路で注意不足になりやすいのはこんなとき
子どもはひとつのことに気を取られると注意不足になりがちです。
事故にあいやすい状態として、以下のようなことがあげられます。
<小学生が事故にあいやすいのはこんなとき!>
・友達とおしゃべりしたり、ふざけたりしているとき
・路上で気になるものを見つけたとき
・考えごとをしているとき
・悩みごとなどがあるとき
・先を急いでいるとき
このようなときは、危険が迫っていても気づけないことが多いです。
登下校に限らず、路上を歩いているときは、歩くことに集中することが大事。危険に気づかないまま、飛び出したりすれば命に関わります。
また、友達と一緒にいるときは、ふざけていて急に歩道からはみ出したり、走ったりして事故にあうことも考えられます。
▼ 通学時間の事故リスクを軽減するには?
通学路は定期的に安全点検が行われていますが、交差点や車の往来がある道もあり、絶対に事故が起きないわけではありません。
子どもの交通事故を防ぐために、保護者の方ができることをあげます。
□ 危険箇所を具体的に教える
交差点や横断が必要な場所は、見るポイントや渡るタイミングなどを具体的に教えましょう。
その他、見通しの悪い通りや、ガードレールや歩道がない道など、事故が起きやすい場所を子どもに教え、特に注意するよう伝えてください。
□ リフレクターや目立つ色の服で視認性をアップ
小学生の交通事故は午後2時~6時までの時間帯に多発しており、特に午後4時~6時の時間帯に多く発生しています。夕方の時間帯でも子どもの存在にいち早く気づいてもらえるよう、白っぽい服や帽子、リフレクターなどを身につけさせましょう。
□ 通学路で気になる場所は学校に報告する
通学路でも、草木が伸びてきて見通しが悪くなったり、カーブミラーが隠れてしまったりすることもあります。また、工事が始まって工事車両が出入りするようになることなどもあると思います。定期的に通学路を歩いて確かめ、改善が必要だと思われたら、学校に報告してください。* * * * * * * * *
通学路での交通事故の多くは、確実な「一時停止」と「安全確認」によって、防ぐことができると言えます。しかし、集団登校の列に暴走車が突っ込むような理不尽な事故も起きていますから、危険に対するセンサーを常に張り巡らせておくことも必要です。
視野を広く持ち、自分の周囲で何が起きているかをしっかりと目や耳で確かめながら歩くように子どもに教えましょう。お知らせ
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