職場環境改善とは?メリットや方法から成功のポイントまで解説


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企業の収益性や安定性は、従業員満足度に深く関わります。従業員満足度を高めるために取り組みたいのが職場環境改善です。従業員が働きやすく、パフォーマンスを発揮できる環境作りを心がけましょう。ここでは、職場環境改善とは何か、そのメリットから方法、成功するポイントまで詳しくご紹介します。
職場環境改善とは
職場環境改善とは、職場で使用するITツールやデスク、チェア、空間設計の快適性、労働条件など、さまざまな要素を改善することです。これらの要素は従業員満足度に深く関係するため、職場環境改善は従業員満足度を高めるための取り組みと言えます。
従業員満足については「従業員満足度とは?企業に与える影響・調査方法・満足度向上のポイント」をご覧ください。
職場環境改善のメリット
職場環境改善によって、企業側が得られるメリットについて詳しくみていきましょう。
従業員のモチベーション向上
職場環境改善によって従業員が働きやすくなれば、モチベーションが上がります。仕事に対するモチベーションが上がると、スキルアップや商品・サービスの品質向上に意欲的になるため、効率的な企業成長に繋がるでしょう。
従業員のストレス軽減
職場環境改善に成功すると、従業員が快適に働けるようになります。1つの業務にかかる時間が短縮されたり個人の業績が上がったりして、充実感を得られるようになるでしょう。その結果、従業員のストレスが減り、パフォーマンスを発揮しやすくなります。
従業員が大きなストレスを抱えると、健康上の問題が生じたり周りの従業員が不安に感じたりします。近年ではストレスチェック制度の義務化など、うつ病が注目されている背景からメンタルヘルス対策に力を入れる企業が増加傾向にあります。従業員のパフォーマンスを高め、企業の業績を上げるためにも職場環境改善に取り組みましょう。
業務効率の向上
適切な照明や座り心地がよいチェア、便利なITツール、十分なスペックのPCなどは、従業員の業務効率を高めます。業務効率化によって、営業やアポ取りなど利益を生み出す業務にかける時間が長くなれば、結果的に企業の収益が上がるでしょう。また、従業員としても気持ちに余裕を持って業務に取り組めるようになるため、パフォーマンスを発揮しやすくなります。
結果的に顧客満足度の向上につながる
職場環境改善によって従業員のモチベーションが上がり、パフォーマンスを発揮できるようになれば、より良い商品やサービスの提供が可能になり、結果的に顧客満足度が上がります。顧客満足度が上がると客数や客単価が上がり、企業の収益性が高まるでしょう。
また、顧客満足度が上がったことを従業員に伝えれば、努力が報われたことでモチベーションがさらに高まります。職場環境改善を進めることで、このような良い連鎖を生み出せます。
職場環境改善の取り組み例
職場環境改善には、どのような方法があるのか3つの例をご紹介します。
属人化した業務の見直しでリスクに備える
重要な業務を1人の従業員に任せている場合は、業務の担当者を増やすことが大切です。属人化した業務は、担当の従業員が退職すると回らなくなります。例えば、経理を1人の従業員に任せている場合、退職や休職をすると経理担当者が不在になり、通常業務の遂行に大きな支障をきたします。
経理を複数の従業員に任せておけば、このような事態を防げるでしょう。ただし、複数の従業員を担当につけても、その中でスキルや知識、経験に大きな差がある場合は属人化が解消されません。古参の従業員に頼り切りの経営は退職や休職時のリスクが大きいため、従業員全員が成長できる環境を整えることが大切です。
従業員のスケジュール共有でバッティングを防ぐ
複数の営業担当者が担当を分担している場合、スケジュールの共有ミスによってバッティングするケースがあります。このように、従業員間の連携不足によってスケジュール共有ができていない状態も「職場環境が悪い」と言えます。スケジュールを確実に共有するために、ルール策定やカレンダー共有アプリの導入などに取り組みましょう。
テレワークを取り入れてさまざまな働き方に対応する
多様な働き方に対応するために、テレワークの導入を検討しましょう。育児や介護など、さまざまな事情で出社が難しくなる場合があります。テレワークの導入で通勤時間を削減できれば、育児や介護と仕事を両立しやすくなるでしょう。
テレワークの導入時には、WebカメラやノートPC、ヘッドセット、疲れにくいチェアやデスクなどを支給しつつ、快適な仕事環境の構築をサポートすることが大切です。
職場環境改善を成功させるためのポイント
やみくもに職場環境改善に取り組んでも、働きやすい環境は作れません。次のポイントを押さえて職場環境改善に取り組みましょう。
現状を的確に分析する
まずは、従業員が職場環境に対して感じている不満や問題点を調査する必要があります。中でも多くの従業員が不満を感じている項目の改善に優先的に取り組むことが大切です。
課題に適した対策を講じる
職場環境改善では、課題に適した対策を講じなければ効果がありません。例えば、職場の人間関係に悩んでいる従業員が多いのに、空調設備やITツールの導入に取り組んでも、従業員は働きやすくならないでしょう。事前の調査で課題を明確にしたうえで、適切な対策を講じることが大切です。
対策の効果を定期的に検証する
職場環境改善の効果が現れているかどうか、定期的に検証しましょう。従業員に直接意見を聞くのではなく、匿名でアンケート調査してください。従業員に直接尋ねても、職場環境改善に取り組んでいる上司に気をつかって、本音を言えません。
職場環境の改善を実感できない従業員が多い場合は、正しく対策できているか、特定の従業員にだけ効果がある対策になっていないかなど、その原因を突き止めましょう。
職場環境の改善方法
それでは、職場環境の改善方法について詳しくみていきましょう。
社員の声を調査する
まずは、現在の職場環境に対する意見を知るために、アンケート調査を実施しましょう。労働条件、空調設備、ITツール、PCのスペックなど、職場環境の全ての項目を調査します。また、経営層が気づいていない職場環境の問題点を知るために、「その他」の項目を設けることが大切です。
福利厚生の充実化で従業員満足度を高める
給料は簡単に上げられないため、労働条件に対する不満を解消するのは容易ではありません。そこで積極的に取り入れたいのが福利厚生の充実化です。福利厚生はコスト面のリスクを抑えて従業員満足度を高められます。家族手当や育児手当、スポーツクラブの割安での利用、人間ドックの割引など、企業の状況に合った福利厚生を取り入れましょう。
ITツールで情報共有や申請承認を効率化する
情報共有がうまくいかなかったり、申請承認作業が複雑化していたりする場合は、ITツールで効率化を目指しましょう。速やかに情報を確実に共有できれば業務効率が上がります。また、承認申請が効率化されると、意思決定が早くなり、短期間でより多くの収益を得られるようになるでしょう。
健康に過ごすための職場環境を構築する
従業員の心身の健康を維持するために、リフレッシュルームや昼寝制度を取り入れてはいかがでしょうか。業務と休息にメリハリがつくことで、モチベーションが上がります。また、AEDを適切な場所に設置して、万一の事態に備えることも大切です。AEDの設置によって、従業員が会社に大切にされていることを認識できます。
まとめ
職場環境改善は従業員満足度が上がり、結果的に顧客満足度にも良い影響を与えます。ITツールの導入や福利厚生の充実化、快適な空間設計など、取り組むべきことはたくさんあります。まずは、現在の課題を洗い出し、必要な対策をピックアップしましょう。対策を実施する場合は、定期的に効果を検証し、必要に応じて軌道修正することが大切です。
この記事の監修者

渡邊 宏行
信州大学医学部卒業後、大学附属病院、クリニック等を経て、総合病院勤務。
産業医活動に重点を置き、現在、嘱託産業医として活動中。システム開発、ゲーム開発、保険などのオフィス現場から、製造、食品、薬剤等の工場や建設・物流、医療・介護施設など、業界は多岐にわたり、これまで70社以上の企業を担当した経験あり。
日本精神神経学会、日本プライマリ・ケア連合学会、医師+(いしぷらす)所属。
2021.1.27公開
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