通学路にある「危険」を探そう!
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セコムの舟生です。
例年5月から6月にかけては、小学生の交通事故が増加傾向にあることが指摘されています。
あらためて通学路の安全を見直すことが大切です。
毎日歩き慣れた道にも、思わぬ危険が潜んでいるかもしれません。
今回は、通学路を歩きながら「危険」を見つける「地域安全マップ」について取り上げます。
先日おこなわれた第18回「地域安全マップコンテスト」での工夫例も交えながら、楽しく実践できる方法をまとめますので、ぜひ参考にしてみてください。▼「地域安全マップ」を作成し、危険に気づく力を育てよう
通い慣れた通学路にも、意外な「危険」が潜んでいます。
「ここは危ないよ」と言葉で伝えても、なかなか理解は進まないものです。
「危険」を伝える保護者と、安全行動を「実践」する子どもとの間にはギャップがあります。
知識として伝えても、行動にうつすとなると難しいものです。
どこに危険があるのか、親子で認識をあわせるために「地域安全マップ」が役立ちます。
自分の目で通学路を観察し、「どこに、どんな危険が潜んでいるか」を考えながら歩く体験は、現実には起きていない危険を想像し、予測する力を育てるものです。
また、気づいたことをマップにまとめることで、注意すべきポイントが記憶に定着し、日々の行動のなかで「ここは気をつけよう」と自然に意識できるようになっていきます。
危険を察知する力は、いきなり身につくものではありません。
小さな「気づき」を積み重ねることが、子ども自身の安全を守る力につながっていきます。
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▼「危険」と「安全」を探しながら通学路を歩いてみよう!
地域安全マップづくりで欠かせないのがフィールドワーク。
自分の足で実際に通学路を歩き、手作りの地図に書き込むための情報を集める作業です。
どんな場所をチェックすればいいのか、あらかじめ決めておくのがポイント。
該当する場所を探しながら歩くと効率的です
【地域安全マップづくりの流れ】
・家から学校までの地図を用意する(インターネットなどの地図をプリントアウトしたものでOK)
・通学路を実際に歩いて、気づいたことをメモしたり、写真に撮ったりする(フィールドワーク)
・地図の中に集めた情報を書き込んだり、写真を貼ったりする
【歩きながらチェックしたいポイント】
・交通量が多い道路や、スピードを出す車が多い場所
・死角になっていて車や自転車が急に出てきそうな場所
・信号や横断歩道がなく、わたるのが難しい道
・ひと気が少なく、死角が多い道
・見通しの悪いカーブや交差点
また、危険な場所だけでなく、「安全だと感じた場所」も忘れずにチェックしましょう。
例えば、交番の近く、コンビニなどの店舗や人通りが多く明るい道、交通整理員がいる交差点、子ども110番の家などです。
「危ない場所」「安全な場所」の両方を意識することで、「いざというときどのように行動すればいいか」を考える力も育ちます。
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▼良い「地域安全マップ」にはこんな工夫があった!
セコムも協賛している「地域安全マップコンテスト」。私、舟生も審査員を務めています。
第18回となる今回も、優れた作品が数多く寄せられました。
受賞作品のなかから、「良い安全マップづくり」のポイントを紹介します。
全国地域安全マップコンテスト公式HP: http://www.ogo.jp/contest/index.html
・ポイント① 「危険」と「安全」がひと目でわかる工夫がされている
「危険」と「安全」を色分けしたり、イラストやマークを書き込んだりすると見やすくなります。
・ポイント② 「なぜ危険か」「なぜ安全か」を考えて書かれている
「なぜ危険」だと思ったのか、「なぜ安全」なのか、理由を書いておくと理解が深まります。
・ポイント③ 街を深く知る工夫がある
地域の人にインタビューしたり、近隣の人と交流したりすると街について新しい発見があるかもしれません。
・ポイント④ 楽しく取り組む
カラフルなイラストを用いると華やかで楽しい気分で見ることができます。
マップづくりも「楽しむ」ことが大事です。
・ポイント⑤ さまざまな視点で街を観察する
交通安全の視点や、防犯、防災など、さまざまな視点で「危険」と「安全」を整理しましょう。
・ポイント⑥ テーマをしぼって特化させる
「夜間」「雨の日」など、シチュエーションやテーマをしぼるとわかりやすさ、実用性が高まります。
・ポイント⑦ グループで取り組むと多様な気づきが増える
友達や家族で協力して安全マップをつくると、より多くの発見につながります。
少しの工夫で地域安全マップはより良くなるものです。
ぜひ参考にしてみてくださいね!
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新学年スタート!子どもの防犯対策を見直そう* * * * * * * * *
通学路や、生活圏にある「いつもの道」にも「危険」なところはたくさんあります。
親子でいっしょに通学路を歩きながら、身近な「危険」を発見してください。
「危険」を「安全」にするにはどうしたらいいのか考えてみましょう。* * * * * * * * *
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