どうなる?今シーズンのインフルエンザ 傾向と対策
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セコムの舟生です。
色づいた庭木や街路樹も目に付くようになってきました。
これから冬にかけては、風邪をはじめとする感染症が勢いを増します。
今シーズン大流行が懸念されているRSウイルス感染症や、ここ数年患者数が急増しているマイコプラズマ肺炎なども、気温の低下や空気の乾燥などで感染力を増しますので、今後の動向に注意が必要です。さて、この時期保護者の方が最も気になる感染症は「インフルエンザ」ですよね。
今年は9月中旬に、静岡県の小学校で今年初のインフルエンザによる学年閉鎖。
以降、数カ所で学級閉鎖や学年閉鎖が報告されており、じわじわと患者数の増加が続いています。今季のインフルエンザの流行は、どのようになるでしょうか。
最新情報から傾向を分析しつつ、予防対策についておさらいしてみたいと思います。* * * * * * * * *
▼ 2013~2014シーズンのインフルエンザ予想は?
国立感染症研究所によれば、インフルエンザ患者発生状況は、第41週(10月7日~10月13日)現在、全国で190人、定点あたりの患者報告数は、0.04人でした。前週は、0.03人。流行の目安となるのは、定点あたりの患者報告数1人以上ですから、いまのところ流行を警戒するレベルではありませんが、これからが本格的なインフルエンザのシーズンです。感染の増加に備え、注意を怠らないようにしたいですね。
2013~2014シーズンのインフルエンザの流行株はどのようになるのでしょうか。
国立感染症研究所によると、10月17日までに4県からAH1pdm09亜型、3県からAH3亜型が検出されているそうです。最新動向をチェックすることが予防策にもなります。新聞やテレビのニュースだけではなく、国立感染症研究所や厚生労働省のサイトを定期的に見るなどしておくと、傾向がつかみやすいと思います。
▼ インフルエンザになったらどうなる?症状をおさらい
インフルエンザは、初期症状がゆるやかな風邪とは異なり、比較的急速に38度以上の発熱に見舞われます。「風邪かな?インフルエンザかな?」を見分けるポイントは、以下のとおりです。○ 急に38度を超える高熱が出る
○ 時間帯に関係なく高熱が続く
○ 全身の倦怠感や悪寒、関節の痛みを訴える
○ せきやのどの痛みを伴う重篤化を防ぐためにも、早めに医療機関を受診することが重要。発症から48時間以内に抗インフルエンザウイルス薬を服用すれば、発熱期間を短縮することも期待できます。学校やお住まいの地域でインフルエンザ患者が発生したときなどは、特に注意してお子さんの様子を見るようにしましょう。
▼ 正しい予防対策で子どもをインフルエンザから守ろう
政府が推奨している方法を参考に、インフルエンザ予防対策をご紹介します。(1) 正しい手洗い
外出先からの帰宅時や食事前など、こまめに石けんで手を洗う習慣を強化しましょう!
ウイルスは石けんに弱いので、手のひらはもちろん、手首や手の甲、指や爪の間までていねいに泡立てて洗い、しっかりと流水で洗い流してください。
アルコール消毒液などで手を消毒するのも効果的です。(2) 普段の健康管理
免疫力が弱まっていると感染しやすくなります。重症化もしやすいので、栄養バランスの良い食事と十分な睡眠を心がけましょう。(3) 予防接種を受ける
感染する可能性を減らすとともに、万が一感染してしまっても重篤化を防ぐ効果があります。
▼ インフルエンザワクチン、子どもは2回接種をお忘れなく!
ひとたび流行が広がれば、予防対策をしていても感染を避けられないこともあるインフルエンザ。
厚生労働省では、毎年そのシーズンに流行が予測されるインフルエンザのワクチン株を選定しており、今年も医療機関では今シーズンにあわせて製造されたワクチンの接種がはじまっています。皆さんのご家庭では、もう予防接種を受けましたか?
13歳以下のお子さんは、2回接種となります。子どもの場合、1回の接種では十分な免疫ができないからです。1回目の接種からおよそ2~4週間あけて2回目を接種することになります。
インフルエンザは例年12月ごろから患者数が急激に増えはじめ、流行のピークは1月~2月。なるべく早めに、計画的に接種しておいたほうが良いと思います。これから接種を予定している方は、かかりつけ医やお近くの医療機関と相談してみてくださいね。
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インフルエンザウイルスは、空気が乾燥した環境を好みます。暖房器具を使っていなくても、加湿器を使って適度な湿度を保つと、予防に効果的です。また、寒くなるとのどの渇きを感じにくくなりますが、こまめな水分補給やうがいでのどを潤すこともお忘れなく。寒さとインフルエンザに負けないよう、元気に過ごしましょう!
2013.11.05