例年より早めに流行!?インフルエンザにご用心
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セコムの舟生です。
2009年から世界中で大流行した新型インフルエンザ(A/H1N1型)は、今年の4月から通常の季節性インフルエンザの扱いに移行し、名前も「新型インフルエンザ」ではなく「インフルエンザ(H1N1)2009」に変更されました。
季節性インフルエンザと同じ扱いになったからといって、安心していいわけではありません。厚生労働省の報道発表資料によれば、9月5日から10月9日の間にかけて学級閉鎖や学年閉鎖が行われた施設は、全国で7校。
9月末には、山口県の幼稚園がインフルエンザによる学級閉鎖を決めたとのニュースで取り上げられました。例年、最初の集団感染の発生は12月~1月頃。新型インフルエンザが大流行した一昨年を除けば、9月というのは記録的な早さだそうです。
そこで今回は、寒さが本格化する前の予備知識として、今シーズンのインフルエンザの傾向や対策、冬に子どもがかかりやすい病気などについて、お話したいと思います。
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▼ インフルエンザにかからないために...予防策の基本
厚生労働省のインフルエンザ対策を参考に、いますぐできることを考えてみましょう。1) 流行前のワクチン接種
今年も医療機関でインフルエンザのワクチン接種が始まっていると思います。生後6カ月の赤ちゃんから接種できるので、なるべく早いうちに家族でワクチン接種を受けるといいでしょう。2) 外出後の手洗いとうがい
手洗いは、手指についたウイルスを除去するために有効な方法とされていて、インフルエンザに限らず感染予防の基本です。帰宅後や食事前などには、必ずせっけんで手を洗う習慣をつけておきましょう。また、一般的な感染症の予防のためにも、外出の後にはうがいを心がけましょう。3) 適度な湿度
空気が乾燥すると、ウイルスが蔓延しやすくなります。渇いた空気はのどの粘膜を弱らせるので、インフルエンザにかかりやすくなります。これからの季節、室内では加湿器などを使って適切な湿度(50~60%)を保つようにしてください。4) 十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
インフルエンザから身を守るには、やはり抵抗力をつけておくことが大切。十分な睡眠とバランスのとれた食事を心がけ、健康な生活をおくることが元気な身体をつくります。5) 人ごみや繁華街への外出を控える
インフルエンザ流行中は、人の多い場所で感染する確率が高まります。体調が悪いときや疲れているときは抵抗力も弱っていますから、なるべく人の多い場所は避けたほうがいいでしょう。どうしても外出が必要なときは、予防策としてマスクを利用するのもおすすめです。
▼ 小さなお子さんはインフルエンザ以外にも注意!
秋から冬にかけて子どもたちの間で流行するのは、インフルエンザだけではありません。一部の地域では、「RSウイルス」の患者数が例年よりも早く増加しているとの報道があります。「RSウイルス」は風邪とよく似ていますが、熱が出て呼吸がゼーゼーするのが特徴です。2歳までにだれもが感染し、徐々に免疫をつけていくのですが、小さなお子さんだと呼吸困難を伴ってインフルエンザよりも重症化しやすいと言われています。ゼーゼーと苦しそうな様子があったら、ただの風邪とは侮らずよく様子を見てあげてください。
このほか、ロタウイルスやノロウイルス、溶連菌感染症なども流行しやすくなる時期です。動向を気にかけておきましょう。
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インフルエンザも、ほかの感染症も、「手洗い・うがい」が予防の基本。お子さんに習慣づくよう、親御さんからこまめに声をかけてあげるのを忘れないでください。
万が一かかってしまったときのためにも、病気についての正しい知識は必要です。「いつもと違う」と感じたときには、早めに医療機関を受診してくださいね。
2011.10.25