新4年生に立ちはだかる壁「高学年からの留守番」を考える
-
セコムの舟生です。
いわゆる「小4の壁」。
学童保育は3年生までというところが多く、特に共働きのご家庭では、お子さんが放課後を安全に過ごせる場所について悩まれていることと思います。4年生への進級をきっかけに1人で留守番を任せるご家庭も多いことでしょう。
今回は、「小4の壁」にスポットをあて、4年生からの留守番と、家の中で安全に過ごすためのポイントをお話ししたいと思います。
年齢に関わりなく、留守番には危険が伴いますから、どのようなことに気をつければよいかをしっかりと教えておかなくてはなりません。リスクを減らすための準備と練習をしっかりしておきましょう。
* * * * * * * * *
▼ 不用意にドアを開けさせない!
保護者が不在の時、お子さんが戸惑うシチュエーションとしては、「不意の訪問者」「電話がかかってくる」といったことが挙げられますね。訪問者や電話にはどのように対応させたらいいでしょうか。
以下を読んで、お子さんと練習をしてみましょう。<新4年生からのお留守番ルール>
□ もしも急に誰かが来たときは?
誰が来てもドアは開けないのが基本です。
ドア越しに対応する場合でも、ドアチェーンを外してはいけません。「水道管が破裂したので調査に来た」などと言って強引に押し入る手口で、お子さんが被害にあったケースもあります。不審者は誰かを装ったり、嘘をついたりするなど、あらゆる方法を使って押し入ろうと考えています。たとえ本当に荷物の配達であっても、ドアを開けて対応するのは避けましょう。
インターホンで対応する場合には、「お母さん(お父さん)はいま手が離せないので、あとでまた来てください」など、子どもだけで留守番をしていることを悟られないようにしてください。
□ もしも留守番中に電話が鳴ったら?
電話での対応時も、「お母さん(お父さん)はいま手が離せないので、またあとでかけてください」などと言って、留守を悟られないようにすることが必要です。お子さんが慣れてきたら、相手の名前と電話番号を聞いて、「あとでかけなおします」と言わせてもいいでしょう。強引なセールスや勧誘など、子どもが困るような電話もあるかもしれません。
不審な電話は「失礼します」と切るくらいの意思の強さが必要です。電話の対応に不安がある場合は、留守電機能や、転送機能を使って、電話に出なくてもいいようにしてあげてください。
□ もしも困ったことが起きたら?
訪問者や電話以外にも、何か困ったことが起きる可能性もあります。子どもに留守番をさせるときは、保護者とすぐに連絡がつくようにしておきましょう。「何かあったらここに電話してね」「困ったことがあったらすぐに帰るからね」とフォローしておくと、子どもも安心します。
普段はしっかりしているお子さんでも、大人から言われると、ついドアを開けてしまったり、親の不在を話してしまったりすることがあります。
「こういうふうに言われたらどうする?」といった、いろいろなパターンで練習しておくことをおすすめします。
▼ 鍵を持たせるとき、帰宅するときに注意することは?
親の不在時に子どもが帰宅する場合は、鍵を持たせる必要が出てきますが、鍵は他人の目につかないように所持させることが非常に重要です。「あの子は鍵っ子だ」とわかると、後ろをつけられたりすることも考えられます。
ひもやチェーンなどにつないで、バッグや服のポケットの内側にしまっておくと、落としたり紛失したりする危険は少なくなります。ただし、首からひもで下げておくのは危ないのでやめましょう。
玄関先でモタモタしないよう取り出しやすいことも大切。
自宅が近づいてきたら手の中に握りしめておき、さっと鍵を開けて入るようにしましょう。<玄関ドアを開けるときの注意点>
・玄関に立つ前には、必ず周囲をよく見る
・玄関を開けたら大きな声で「ただいま!」と言って入る
・玄関の中に入ったら、すぐに鍵をかける玄関先やエレベーターで背後から近づき、押し入られるような事案も過去には数多く見られます。家の敷地内でも安心せず、周囲を警戒してから家の中に入ることも重要です。
* * * * * * * * *
親の不在時に、もうひとつ怖いこととして挙げられるのは、事故の危険ですね。
なかでも火災を心配する親御さんは多いでしょう。子どもの留守番中の火災で、最も多いのは、自分で何とかしようとして逃げ遅れてしまうケースです。最初は小さな火でもごく初期に消火できなければ、あっという間に燃え広がってしまいます。
「とにかく逃げること」、そして「大人に知らせること」。
親に叱られることを恐れて対応が遅れるようなことも考えられます。留守番をさせるにあたっては、命を守ることを最優先するよう、言葉を重ねて伝えてください。2014.02.13