子どもをわいせつ犯罪から守るために教えておきたいこと
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セコムの舟生です。
子どもが被害者となるわいせつ犯罪が、あとを絶ちません。
わいせつ目的で子どもをつけまわしたり、声かけしたりする事案が多く報告されています。
子どもをわいせつ目的で狙う不審者は、日常に潜んでいます。
わいせつ被害は女児に限ったことではありません。
男児や、幼児もわいせつ犯罪の被害にあっています。
低学年でも、未就学でも、わいせつ犯罪の防止意識が必要です。
わいせつ犯罪はデリケートな問題で、親子で話題にしにくいという声は聞かれます。
今回は、お子さんにわいせつ犯罪を、どのように教え、どのように回避させるかをまとめます。
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▼ 「プライベートゾーン」はわいせつ犯罪から身を守るための言葉
小学生のときは、わいせつ犯罪に対して警戒心が希薄でも仕方のないこと。
警戒するどころか、相手が何をしているのかもわからず、被害者になってしまうことも考えられます。
保護者がしっかりとサポートしてあげることが大切です。
危機意識を持たせるのにおすすめの言葉があります。
それが「プライベートゾーン」です。
プライベートゾーンとは、「自分だけの領域」という意味。
水着を着て隠れるところです。
プライベートゾーンは自分だけのもの。
だから...
・プライベートゾーンを見たがったり、触りたがったりする人は「危険」
・プライベートゾーンを無理やり見せたり、触らせようとしたりする人も「危険」
・プライベートゾーンを写真や動画で撮ろうとする人も「危険」
プライベートゾーンは自分だけのもの。
たとえ知っている人であっても、見せてはいけない・触らせてはいけません。
もしそういう人に出会ったら、たとえ知っている相手でも、すぐに逃げること。
そして、大人に知らせるよう、よく言い聞かせておきましょう。
また、プライベートゾーンを「自分でも見られないように注意してね」と言っておけば、無防備に人前で着替えたり、だらしないかっこうをしたりするのが良くないことだと理解できると思います。
子どもが出かける前に、保護者が服装や身だしなみをチェックしてあげてください。
着丈が短すぎたり、首元や袖元が緩んだりしていると、不審者の目に留まりやすくなる可能性があります。
肌着が見えたり、裾から飛び出したりしていないかも見てあげてください。
サイズにあった服を着る、夏場でも肌着を身につける、スパッツをはくなどして、プライベートゾーンを守ることが大切です。
▼ ココがキケン!わいせつ犯罪が発生しやすい場所を知る
子どもがわいせつ犯罪の被害者にならないためには、わいせつ目的の不審者に目をつけられないようにしなくてはなりません。
警戒心を持って行動すること、そして「不審者が行動を起こしやすい場所」に近づかないことが大切です。
平穏に見えても、「不審者が行動を起こしやすい場所」は身近に存在します。
子どもの行動範囲で危険性が高い場所がどこにあるかを知り、そのような場所には近寄らないようにすることが、第一の防御策です。
わいせつ犯罪が起きやすい場所をまとめますので、実際に歩いて該当するところがないか探してみてください。
<わいせつ犯罪のリスクが高い=不審者が行動を起こしやすい場所>
・ひと気がない場所や人通りが少ない道
・塀や庭木などで見通しが悪い道
・雑草が生い茂った空き地や河川敷など
・樹木が多く、表通りから見渡せない公園
・ゴミや落書きが多く、管理が行き届いていない公園
・公園や商業施設などの公共トイレ
・街灯などの明かりが届かず、夜になると暗くなる場所
・駐車場や駐輪場
・集合住宅の階段
不審者が行動を起こしやすいのは、死角が多く、人の目が届きにくい場所。
身を隠せるところが多く、不審がられずに出入りできる場所は、わいせつ犯罪をもくろむ不審者が潜んでいる可能性があります。
子どもが行ってはいけない場所、あるいは不審者がいないか十分注意しなくてはいけない場所として、具体的にルールを決めておくといいでしょう。
▼ 子どもがわいせつ犯罪にあわないための6つの防犯対策
子どもがわいせつ犯罪の被害者にならないためには、日頃の防犯行動が求められます。
保護者の目が届かないときも、子どもが自分で身を守ることができるよう、基本的な防犯対策を徹底させてください。
<わいせつ犯罪にあわないための防犯対策>
(1)なるべくひとりにならない(公園のトイレも友達と行く!)
(2)「不審者が行動を起こしやすい場所」は遊び場にしない・近づかない
(3)知らない人から声をかけられても、ついて行かない
(4)ときどき後ろを振り返って、知らない人や車がついてきていないか確認する
(5)助けを求められる場所(交番やコンビニ、お店など)がどこにあるか、覚えておく
(6)いつでも防犯ブザーを鳴らせる状態で携帯する
「知らない人について行かないで」「他人から物をもらわないで」と教えていても、不審者の声かけはしっかりした子でも信じてしまうくらい巧妙です。
声かけのパターンや知らない人に声をかけられたときの対応についても教えておきましょう。
【あわせて読みたい!関連テーマ】
・小学生を狙う「声かけ」!だまされないための方法は?
・登下校中に「助けを求められる場所」は?
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日常の行動範囲だけではなく、観光地やサービスエリア、商業施設などでも、子どもが被害者となるわいせつ犯罪は発生しています。
ゴールデンウイークに旅行や帰省など、お出かけを予定しているご家庭は、道中や目的地でも子どもを狙うわいせつ犯罪に警戒しましょう。
ほんのわずかな時間、保護者が目を離したすきにわいせつ被害にあうこともあります。
特に注意したいのはトイレ。
子どもの後をつけてわいせつ行為に及ぶ事犯が繰り返し発生していますので、子どもだけでは行かせないようにしてください。
入口まで保護者が必ずついて行き、頻繁に声をかけるなどして安全を確認しましょう。
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<お知らせ>
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2022年5月16日(月)まで「子どもたちの安全・安心に貢献するデザイン」「子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン」「子どもを産み育てやすいデザイン」を顕彰する「キッズデザイン賞」の募集が今年もスタートしました!
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たくさんのご応募をお待ちしています!
第16回キッズデザイン賞の詳細はこちらをご覧ください。2022.04.28