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地域安全マップコンテストに学ぶ「子どもの安全のつくり方」

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セコムの舟生です。

先日、セコムが協賛する「第15回 全国地域安全マップコンテスト」の審査会が行われました。

コンテストを主催するオゴー産業さん、子どもの危険回避研究所の横矢真理所長、そして私・舟生が、審査員として審査会に参加しました。

応募していただいた地域安全マップはどれも非常にハイレベル。
審査会は私も非常に学びが多い場となりました。

今回は、審査会の総評とともに、地域安全マップづくりを通じて得られる安全や防犯のスキルについて詳しく紹介します。

コロナ禍で子どもたちの日常や環境も変化しており、これまでとは異なる視点で「地域の危険」を感じ取る意識が不可欠です。
地域安全マップづくりを通じて、子どもの生活圏に今ある危険を把握し、安全性を高めましょう

▼ 「地域安全マップ」とは?
地域安全マップとは、危険・安全の観点で作成するオリジナルの地図です。
「小学校までの通学路」、「自宅からよく遊びに行く公園」など、エリアを決めて、実際に歩きながら危険なポイントを見つけ出し、地図に書き込みます
もちろん危険な場所を知るだけでは不十分なので、いざという時に助けを求められる「安全な場所」も一緒に探していきましょう

子どもに、自分の行動範囲に潜んでいる危険を自覚させ、身を守る方法を考えさせる防犯教育の一つとして、授業に取り入れる学校も増えています。

実際、今回のコンテストにも多くの学校から応募があり、先生の熱心な指導が感じられました。
ほかにも放課後児童クラブで地域安全マップづくりに取り組んで、応募してくださったところもあります。

【あわせて読みたい!地域安全マップの作り方】
通学路に潜む「危険」をハッケン!地域安全マップの作り方


▼ コロナ禍で街も変化!子どもへの影響は?
コンテストに寄せられた地域安全マップの審査中に感じたことは、コロナ禍の影響です。

街に出る人が少なくなっていることで、街の様子が変化しており、そうした気づきが反映された地域安全マップも多く見られました。
人通りが少なければ、不審者に対する"地域の目"が減りますし、車や自転車がスピードを出して走行する可能性もあります。

地域安全マップづくりでは、マップに書き込むポイントを探しながら街歩きをするので、普段は気づかない発見がたくさんあるはずです。
リスクに気づいたうえで行動することが、子どもの安全性を高めます。


▼ コロナ禍で地域安全マップづくりは変化
保護者の在宅時間が増えた傾向にあることも、コロナ禍によって顕在化した変化の一つです。
親子で一緒にフィールドワークに取り組んだ様子が感じられる作品がたくさんありました。

親子で共通の目的を持ち、地域安全マップをつくるという体験を共有することは、子どもとのコミュニケーションをより深化させます。
地域安全マップづくりは、お子さんならではの視点や考え方を知る機会としても、最適です
どのようなポイントに注意が行き届いているのか、どのような視点が不足しているのか、安心して任せられるポイントはどこかなど、お子さんの普段の行動を知ることにつながります。

外出にいろいろな制限があるコロナ禍での生活ですが、地域安全マップづくりを通じて、親子のコミュニケーションを図ってほしいと思います。


▼ 地域安全マップコンテスト受賞作品に学ぶ「子どもの安全力を高める方法」
受賞作品の優れた点にフォーカスすると、地域安全マップづくりのポイントや、安全・防犯スキルを高める手がかりが見えてきます。

審査員のコメントを参考に、受賞の要点をまとめます。

<優れた地域安全マップのポイント>
●複数の観点から街を観察している
交通安全・防犯・防災など、さまざまな観点から「危険」と「安全」を分析している作品が、「セコム賞」を受賞しました。
地域の見守りとして「子どもSOSの家」の場所もわかりやすく記載されています。
怖いと感じた時や、困った時、どうすればいいかを知っておくことは、子どもの安全力を高めるために非常に重要なことです。

●地域のつながりを深めている
普段から子どもたちを見守ってくれている、地域の方々との温かな交流が垣間見える作品が「危険回避賞」を受賞しました。
保護者の目が届かない場所でも、子どもたちを気にかけてくださる地域の大人は、ありがたい存在です。地域安全マップづくりをきっかけに、地域の方々にインタビューするなどして交流を深めたり、あいさつを交わしたりできる関係を築けると、子どもの安全性も高まります

●昼と夜での街中の変化を観察している
昼間は安全に見える場所でも、夜は暗く人通りが少ないことに着目した作品が「オゴー賞」を受賞しました。
人通りや明るさなど、時間帯によって街の安全性は変化しています。
地域安全マップをつくる際には、保護者が同行して、暗くなってから子どもの行動範囲を歩いてみることをおすすめします。
夜間はなるべく近づかない方が良い場所や、より安全な帰宅ルートが見つかるかもしれません。

●「気をつけること」「困った時の対処方法」が考えられている
危険な場所を指摘するだけではなく、危険な目にあわないために気をつけることや、不審者に遭遇した時の対処行動などまでまとめられた作品が、「グループ賞」を受賞しました。
危険を回避するために、どのように行動すべきかを具体的に考えると、安全スキルが格段にアップします。
また、ひとりではなくグループで取り組むと、発見も多くなります。
みんなで意見を交わしながらチームでマップづくりをすることで、斬新なアイデアも生まれますし、より深い分析をすることも可能に。
地域安全マップづくりを楽しむことが子どもの安全力を高めます


* * * * * * * * *


保護者がいくら「車に気をつけて」「あそこは危ないから注意して」などと言い聞かせても、子どもに伝わらないこともあると思います。

しかし、地域安全マップづくりでは子ども自身が発見し、どうすればいいかを考えるので、実用的な防犯スキルが身につきます。

親子のコミュニケーションにも役立ちますので、ぜひお子さんと地域安全マップづくりに取り組んでみてくださいね!


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第16回キッズデザイン賞<お知らせ>

「第16回 キッズデザイン賞」募集開始!

2022年5月16日(月)まで



「子どもたちの安全・安心に貢献するデザイン」「子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン」「子どもを産み育てやすいデザイン」を顕彰する「キッズデザイン賞」の募集が今年もスタートしました!
デザインといっても、「意匠」だけではありません。
子どもや子どもの生み育てに配慮したすべての製品、空間、サービス、活動、研究が評価の対象です。「制度」や「取り組み」など広義のデザインのほか、子ども向けのものはもちろん、子ども目線を取り入れて開発されたものであれば、一般・大人向けのものであってもご応募いただけます。

たくさんのご応募をお待ちしています!

第16回キッズデザイン賞の詳細はこちらをご覧ください。

2022.04.14

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