[入学準備特集2022(3)]小学1年生から留守番はできる?
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セコムの舟生です。
この春、お子さんが小学校入学を迎えるご家庭に向けて、防犯対策や安全の基本をご紹介している[入学準備特集2022]。
3回目の今回は、「留守番」をテーマに取り上げます。
小学校入学直後の新1年生の場合、「1人で留守番をさせるのは不安」という保護者の方も少なくありません。
しかしご家庭の事情で、やむを得ず留守を任せるケースもあるでしょう。
そこで今回は、「留守番」を含め「新1年生の放課後の安全な過ごし方」についてまとめます。
「まだ留守番は心もとない」と考えている保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
【あわせて読みたい!入学準備特集2022】
・入学までに身につけたい「防犯」の基本
・通学路を安全に歩くための準備
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▼ 新1年生に「留守番」させて大丈夫?
子どもに留守番をさせるかどうかは、それぞれのご家庭によって考えや事情が異なり、一概に「小学1年生ではまだ早い」あるいは「もう小学生だから大丈夫」とは言い切れません。
子どもの成長度合いや性格、治安など周辺環境も考慮して、保護者の方が判断する必要があります。
いずれにしても、留守番の経験がない子どもを、小学生になったとたん「今日から留守番をお願い」というわけにはいきません。
入学前までに留守番のトライアルをして、「留守番をさせて大丈夫かどうか」「どれくらいの時間、留守を任せられるか」を見極めてみてはいかがでしょうか。
もしどうしても留守番をさせる必要がでてくるのであれば、まずは短時間からスタートして、徐々に慣らしていくことをおすすめします。
▼ 新1年生が安全に「留守番」をするには?
「あれをしてはダメ」「これもダメ」と言い聞かせるだけでは、子どもが不安になるばかりです。
子どもが安全に留守番をするには、環境づくりが欠かせません。
【留守番のための環境づくり】
・自宅の固定電話には転送設定を
自宅にかかってきた電話を保護者の携帯電話などに転送するサービスを利用すると安心です。
留守番電話にしておくのもひとつの方法ですが、不在がちな家だと思われ空き巣に狙われる原因になることもあります。
・自宅の侵入対策を徹底
お出かけ前に、玄関だけではなく家中の窓をしっかり施錠し、子どもにも鍵を開けたままにしないように言い聞かせましょう。
集合住宅の高層階であっても、玄関以外もしっかりと施錠させてください。
ただし冬場の暖房や夏場の冷房など、必要に応じて安全に使用できる環境の整備も忘れずにおこないましょう。
防犯フィルムや補助錠など窓周りの安全確保を徹底し、家の周辺は見通しをよくして足場になるものをつくらないなど侵入窃盗対策をおこなうのも留守番中の子どもを守ることにつながります。
・火気管理を徹底する
子どもに留守番を任せる場合は、ライターやマッチなど、火をつけられるものは全て、子どもが知らない、手が届かない場所にしまってください。ガスも元栓を閉めておきます。
引き出しや棚のなかなどにしまっていても、そこにライターやマッチがあることを子どもが知っていれば、留守番中に手にする可能性があります。
▼ 安全に「留守番」をするためのルールづくり
留守番のための環境が整ったら、留守番のためのルールを決めていきましょう。
「これだけは守ってほしい」というポイントを絞るとまとまりやすくなります。
【留守番のためのルール(例)】
・窓を開けず、家中の鍵を閉めたままにしておく
・誰かが訪ねてきてもドアを開けない
・困ったことがあったら、すぐに保護者に連絡する
訪問者の対応は、ドアは鍵とチェーンをかけたままにし、絶対に開けないことが鉄則です。
ただ、留守番に慣れていない子どもに、訪問者の対応をさせることはおすすめできません。
宅配便や回覧板などの受け取りも、玄関の前に置いて行ってもらうか、時間指定などをうまく利用して、子どもが対応しなくて済むように、事前に調整したほうが安全でしょう。
留守番に慣れるまでは誰が来ても対応しないように伝え、留守番させる時間はなるべく短くしてください。
▼ 新1年生の放課後、留守番をさせない場合はどうすれば?
「まだ留守番はさせられない」と判断した場合、別の選択肢を見つけておくことが必要になります。
放課後を安全に過ごすためには、「大人の見守り」がある環境が理想です。
公営の放課後児童クラブに入所できない場合、以下のような場所が考えられます。
・児童館や児童センターなどで過ごす
子どもの遊び場や集会所、図書室などを備えた児童館や児童センターは、いつも子どもたちで賑わっています。
楽しいイベントやワークショップなどを実施しているところが多く、専門の指導者や監視員がいるため、放課後を安心して過ごすことができます。
ただ、誰でも自由に出入りできる施設という性質があることも認識しておきましょう。
・「放課後子ども教室」を利用する
小学校の空き教室などを利用した勉強や遊び、スポーツのプログラムが用意されていて、放課後を安全に過ごす環境が整えられています。
内容は自治体によってかなり差があり、実施日が限られているところもあれば、共働きのご家庭のために時間延長があるところもあるようです。
・地域の子育て支援サービスを活用する
自治体が実施するファミリーサポートサービスや、シルバー人材サービスなどを利用している親御さんもいます。
保護者が帰宅するまで子どもを預かってくれたり、習い事の送迎や夕食づくりのサポートをしてくれたりと、柔軟に対応してくれますが、事前に登録が必要です。
・民間の放課後児童クラブなどを利用する
民間の放課後児童クラブは、放課後に子どもが過ごすだけではなく、英語やピアノなど習い事プログラムや学習塾の併設、自宅への送迎など、さまざまな独自サービスをおこなっているところが多いようです。
時間延長などの柔軟なサービスも期待できます。
ご紹介したこれらの方法は、お住まいの地域によって事情が異なります。
公営のサービスの場合、実施自体がないものもあれば、申し込みに時間がかかるものなどもあるかもしれません。
いずれにしても早めに調べておくことが大切。
自治体の子育て支援課などで聞いてみると、利用できそうなサービスを教えてくれるはずです。
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「子どもに放課後をどう過ごさせるか?」は多くの保護者の方にとって、悩みどころです。
特に共働きのご家庭で、保育園を卒園したばかりのときは、心配ばかりが先に立つかもしれません。
しかし、子どもも日々成長しています。
いつかその心配を懐かしく思い出す日もくるはずです。
ひとつの方法にこだわらず、短時間の留守番から徐々に練習したり、ご紹介したような安全に過ごせる方法をその時々によって組み合わせたり、いろいろな過ごし方を考えてみてくださいね。
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