乾燥の季節!子どもを火災から守るには?
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セコムの舟生です。
暦の上では明日が「大寒」。
これから「節分」までは一年のなかでも寒さが厳しい「寒の内」です。
暦通りと言うべきか、強い寒波の影響で北日本や日本海側では記録的な大雪がありました。
雪があまり降らない地方でも厳しい寒さに見舞われる日が続いています。
ご家庭では暖房器具が大活躍しているのではないでしょうか?
空気が乾燥し火災が増える時期でもあります。
昨年末の新潟県糸魚川市の大規模火災は記憶に新しいところです。
年が明けてからも、幼い子どもが犠牲になった住宅火災のニュースが報じられており、心が痛みます。
ご自宅の火災対策は大丈夫でしょうか?
火災は、ちょっとした油断から、思いがけないタイミングで発生します。
子どもを火災から守るために、ご家庭でできることをあらためて見直しましょう。
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▼ 「電気ストーブ」の使い方を見直しましょう
東京消防庁によると、火災の件数は全国的に減少しつつありますが、電気製品やコードから出火する「電気火災」は増加傾向にあるそうです。
なかでも冬場に多いのが「電気ストーブ」による火災。
ストーブ火災の約7割を占めています。
火を使わない電気ストーブは安全だと思われがちですが、燃えやすいものが近くにあると発火する場合があり、火災の原因になっています。
東京消防庁の実験では、電気ストーブの前面10cm以内では、ストーブに触れていなくても発火する可能性が確認されているそうです。
電気ストーブをトイレや洗面所などの狭い場所や、子ども部屋などで使用しているご家庭も多いのではないでしょうか?
布団や衣類、雑誌や新聞など、燃えやすいものが近くにある場合は、設置場所や使い方を再考しましょう。
子ども部屋で勉強中に使うときは、衣服が触れていないか、机や椅子などに近づけすぎていないか、親御さんが確認してください。
お子さんに留守番をお願いするときなどは、電気ストーブの使用を避け、エアコンを使うほうが安心です。
電気ストーブだけではなく、暖房器具による火災を防ぐためには、正しい使い方、やってはいけないことをよく知っておく必要があります。
製品によって扱い方や手入れの仕方は異なりますので、ご家庭で使っている暖房器具の取扱説明書をよく読んで、お子さんとも一緒に確認しましょう。
<暖房器具による火災を防ぐポイント>
・燃えやすいものは近くに置かない
・電気ストーブの周囲は整理整頓する
・そばにいないときはこまめに電源を切る習慣をつける
・長時間使用しないときはコンセントを抜く
・電源プラグが折れ曲がったり、電源コードに傷がついたりしていたら、使用しない
▼ 「火遊び」による火災を防ぐには?
子どもは火に興味を持ちやすく、火遊びが出火原因になることもあります。
最近は子どもが簡単に使えないチャイルドレジスタンスのライターが普及していますが、子どもが絶対に火がつけられないとは言い切れません。
ご家庭での扱いには、細心の注意が必要です。
火の元の管理は保護者の責任と心得て、親の目が届かないときもお子さんが安全に過ごせるようにしてください。
<「火遊び火災」を防ぐポイント>
・ライターやマッチは子どもの手が絶対に届かない場所に保管する
・ライターを使ったら、必ず保管場所に戻す(置きっぱなしにしない)
・子どもには普段からライターを触らせない
・使用済みのライターは処分ルールに従って廃棄する
火遊び火災では、子どもが逃げ遅れて犠牲になるケースが多くなっています。
叱られることを恐れて自分でなんとかしようとすると、命にかかわる事態になるかもしれません。
乾燥している季節には、小さな火があっという間に燃え広がってしまうこともあります。
日頃から火の恐ろしさを教えるとともに、万が一のときは、消火よりも逃げることを優先しなくてはならないことも教えましょう。
火災が起きてしまったときのことを話しておくのも大切な防災教育です。
▼ 「放火」による火災を防ぐには?
火災の出火原因で最も多いのは、「放火」です。
東京消防庁の統計によると、昨年は1月と3月に放火火災が多く発生。
着火物は「紙・紙類」「ごみくず」「合成樹脂製品(プラスチック製品)」「枯れ草・落ち葉・立木・芝草」などが多くなっています。
家の敷地内に新聞や雑誌、家庭ごみなどを置いていませんか?
プラスチックのゴミ箱、集めた落ち葉など、燃えやすいものが家のまわりに置いてあると、放火につながりかねません。
放火火災は夕方から深夜の時間帯に多く発生しています。
夜間にごみを出したり、家のまわりに置きっぱなしにしたりしないようにしましょう。
家のまわりに危険がないか、お子さんと一緒にチェックするのがおすすめです。
火災予防の意識を高めることにも役立ちます。
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石油ストーブを使っているご家庭では、火災への注意はもちろんですが、灯油の取り扱いにも注意してください。
冬場は乳幼児による灯油の誤飲が増えます。
灯油の置き場所はお子さんが近づけない場所、触れられない場所を選びましょう。
また、給油作業のときも注意が必要です。外したフタや灯油ポンプを置きっぱなしにしたり、床や壁に飛び散った灯油が手についたりすれば、お子さんが口に入れてしまうことも考えられます。
お子さんの安全のためにも、灯油を扱ったあとは丁寧に後片付けをしてくださいね。2017.01.19