小学生のための不審者対策
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セコムの舟生です。
子どもに対するわいせつ犯罪や声かけ事案は、連日のように発生しています。
小学生のお子さんは、冬休み中も防犯対策を欠かすことができません。
冬休みが終われば、小学生が登下校する通学路が不審者に狙われる可能性もあります。
長期休みあけは、気のゆるみや油断が生じがち。
不審者にあわないための対策や、不審者に遭遇した場合の対応など「不審者対策」を、あらためておさらいしておきましょう。▼ 不審者からの「声かけ」を防ぐには?
不審者は、むやみやたらに子どもに声をかけるわけではなく、声をかけやすそうな子どもを物色しています。
次のような行動は不審者から声をかけるきっかけをつくりやすいので、注意させましょう。
<不審者が声をかけやすい子どもの特徴>
・ひとりで歩いている
・急に立ち止まったり、しゃがみこんだりしている
・うつむいて足元ばかり見ながら歩いている
・考えごとをしながら歩いている
・まっすぐ歩かず、ふらふらと歩いている
・キョロキョロしながら歩いている
子どもを狙う犯罪の多くは、子どもがひとりでいるときに発生しています。
加えて、周りをよく見ておらず、心ここにあらずといった様子の子どもには、「どうしたの?」などと声をかけやすく、子どもに考えさせるすきを与えずに犯行に及ぶことも可能です。
また「不審者が声をかけやすい行動」は注意力散漫になりやすく、交通安全の面から考えてもリスクが高まります。
通学路を歩くときは、できるだけ友達と一緒に行動すること。
どうしてもひとりになってしまう区間があるなら、周囲の安全を確かめながらキビキビと早歩きをすること。
先を急いでいる、警戒心が見える子どもには、不審者も声をかけにくいものです。
歩くときは歩くことだけに集中し、安全に目的地までたどり着くことだけ考えるよう、子どもに教えましょう。
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▼ 不審者に遭遇しないためには?
不審者は、ひと目につきにくい場所を選んで、ターゲットにする子どもを物色しています。
比較的安全とされる通学路にも、不審者が身を隠しやすい死角は存在するもの。
次のような場所が通学路に隣接している場合は、ぼんやりしながら通り過ぎるのは危険です。
<不審者が身を隠しやすい「死角」>
・駐車場や駐輪場
・塀などで囲まれた集合住宅
・植栽や遊具が多い公園
・工事現場や空き家
・雑草が生い茂った河川敷
・建物や自動販売機などの物陰
・路上駐車中の車の中
歩きながら注意深く道を観察すると、上記以外にも不審者が潜むことができそうなスポットが見つかるかもしれません。
できれば新学期がはじまる前に、親子で通学路を歩いて探してみてください。
気づきを得ることが、子どもが危険を察知するセンサーを働かせるきっかけになり、おのずと歩き方にも変化が現れるはずです。
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▼ もしも不審者に遭遇したら?
万が一、不審者に声をかけられたり、ついてきている気配を感じたりしたら、いち早く身の安全を確保することが大切。
不審者に遭遇したときの対策をおさらいしておきましょう。
<不審者に声をかけられたときの防犯行動>
・きっぱり断る
知らない人からの声かけは、どんな内容であっても「NO」が基本です。
「具合が悪いから病院の場所を教えて」「お母さんが事故にあったから、一緒に行こう」などという、子どもが返答に迷うような悪質な声かけもあります。
子どもには、「相手が知らない人なら、何を言われても断っていい」と教えてください。
断るのが苦手な優しいお子さんなら、「帰って家の人に聞いてみます」と拒絶する方法もあります。
・すぐにその場から離れる
断ってもしつこく誘われるときは、なるべく急いでその場から離れることが重要です。
「相手に失礼かもしれない」などと考えず、走ってその場から逃げること。
できるだけ人通りが多い方向に逃げるのが理想ですが、追いかけられたときはすぐ近くのお店や民家に助けを求めてください。
子ども110番の家や交番、コンビニエンスストアなど、「助けてくれる大人がいる場所」がどこにあるかも覚えておくと安心です。
・周囲に危険を知らせる
腕をつかまれたり、車に引き込まれそうになったり、身の危険が迫ったときの行動も教えておきましょう。
子どもは、力では大人にかなわないもの。
逃げるために抵抗することは必要ですが、戦おうとするのは危険。
身の危険を周囲に知らせ、助けを求めるのが正しい防犯行動です。
「助けて!」と大声を出す、防犯ブザーを鳴らすなど、不審者への対処行動も練習しておきましょう。
車を路上に停めて、通りかかった子どもを無理やり車内に引き込む荒っぽい手口も存在します。
路上駐車中の車を見かけたら、車からなるべく離れて歩くことも教えてください。
もしも身の危険を感じたら、車の進行方向とは逆に逃げること。
車はすぐに向きを変えられないので、逃げる時間を稼ぐことができます。
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大切なのは、いち早く危険に気付ける感覚を持つことです。
「なんだか怪しい」「怖い」という直感が重要。
警戒せずにぼんやり歩いていては、この直感が働きません。
周囲の様子をよく見る習慣をつけ、危険を感じるセンサーが働いたら、何かことが起きる前にその場から離れるくらいの慎重さが身を守ります。
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