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通学路に潜む「危険」をハッケン!地域安全マップの作り方

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セコムの舟生です。

子どもたちが学校に通う日常が戻りつつあります。
あらためて登下校の安全対策を確認しておきたいですね。

まだ分散登校を実施している小学校が多いようで、友達と登下校できないお子さんもいるかもしれません。ひとりにならざるを得ない状況もあると思いますが、通学路ではいっそう注意をはらいたいものです。

歩きなれた通学路では周囲に注意が向かず、危険に気がつくのが遅れる場合があります。
注意が必要なポイントや、見落としがちな危険に、子ども自身で気がつくにはどうしたらいいのでしょうか。

今回は、通学路に潜む「危険」の発見に役立つ、「地域安全マップ」の作り方をまとめます。
また毎年恒例となっている、セコムが協賛する「地域安全マップコンテスト」の審査模様もご紹介します。
地域安全マップの作成に取り組むと子どもたちの危機回避能力が高まります
「地域安全マップコンテスト」から優れたマップを作るコツをぜひマスターしてください。


* * * * * * * * *


▼ 地域安全マップとは?マップの作り方を紹介します!
「地域安全マップ」とは、実際に歩きながら、安全な場所、危険な場所や注意が必要な場所をチェックして作るオリジナルの地図のことです。

ひとつひとつ自分の目で確認し、地図に書き込んでいくのが地域安全マップづくりのポイント。
地域安全マップづくりを通じて、さまざまな視点で街を見ること、それを地図としてアウトプットすることで、子どもの防犯レベルは驚くほどアップします。
子ども自身が発見し、どうすればいいかを考えるので、身になることが多いのです。

防犯力や危険回避能力を向上させる体験型の防犯学習として、小中学校の授業でも取り組みが広がっています。

実際の地域安全マップの作り方を紹介します。
(1)テーマを決める
「危険な場所」は、ただ歩いているだけでは気づけないほど通学路に自然と溶け込んでいるものです。
注目すべきポイントをあらかじめ決めておくと、実際に通学路を歩いたときに"気づき"が促されやすくなります。
たとえば以下のようなところに注目してみましょう。

・[危険!] 周囲からよく見えない
駐車場や駐輪場、樹木の生い茂った公園など、通りから様子が見えない場所は危険!
・[危険!] ルール違反がある
放置自転車が多い、ごみが片づけられていないなど、管理が行き届いていない場所は危険!
・[危険!] 歩くのが怖い
車や自転車の往来が多い道、歩道やガードレールがない道、人通りが少ない道は危険!
・[安全!] 助けてもらえる
子ども110番の家や交番、飲食店やコンビニなど、いざというときに駆け込める場所は安全!

(2)地図を用意する
インターネットなどで自宅から学校までの範囲の地図をプリントアウト。
地図と筆記用具、熱中症対策として水筒も持って、フィールドワークをスタートしましょう。
保護者にとってもお子さんの通学路の歩き方や、危険に対する認識度を把握できる絶好の機会でもあります。
ぜひお子さんと一緒に探検気分で通学路を歩いてみてください。

(3)実際に通学路を歩く
先ほど紹介した[危険!][安全!]のキーワードに該当する場所を見つけたら、地図にしるしをして、気づいたことをメモしておきましょう。
気になったところは写真を撮っておくと、あとで見栄えのいい地図が作れます。
危険と安全がはっきりわかるよう、ポイントをクローズアップして撮影するのがコツ。

(4)地図をつくる
歩いたエリアの地図を紙に手書きします。大きめの紙の方が描きやすくていいですね。
描いた地図に集めた情報を書き込んだり、写真を貼ったりしていきます。
イラストを描いたり、マスキングテープやカラーペンを活用したりして、カラフルなオリジナルマップを作りましょう。
楽しみながら作ることが大事です!


▼ 防犯力を大幅アップ!優れた「地域安全マップ」を作るコツ
セコムでは、スクールユニフォームの総合メーカーであるオゴー産業株式会社と協力して、毎年「全国地域安全マップコンテスト」を行っています。
2月に13回目となるコンテストの審査会が行われ、私も審査員として参加してきました。
審査員の皆さんに、優れた地域安全マップを作るポイントをお聞きしてきましたので、ご紹介しましょう。

●オゴー産業さん
テーマをもって取り組むことが必要だと思います。
実際に歩く前にテーマが絞り込めていないと、できあがった地域安全マップも散漫になりがちです。
通学路のどこを切り取るのか、目的意識で違ってきます。

●子どもの危険回避研究所 所長 横矢真理さん
まず、自分の街や通学路に関心をもってほしいですね。
関心をもって歩いているかどうかで、地域安全マップの出来栄えも違ってくるようです。
たとえば、「ここの商店街では景観を良くするためのお花を育てている」とか、「よくあいさつしてくれるおじさんがいる」とか、見る人が明るい気持ちになれる情報を書き込んでくれるお子さんがいます。
危険に対する気づきも重要ですが、住んでいる街に対する愛情を持てるような視点も大切。
いろいろな側面を知ることで関心がいっそう深まり、異変にも気がつきやすくなるはずです。


私もこれまで毎年、「全国地域安全マップコンテスト」でたくさんの地域安全マップを見てきました。
いつもアドバイスしているのは、ただ「危ない」と感じただけで終わらせてはもったいないということ。
自分なりの視点で発見したことに対して、原因(なぜ危ないのか)と、対策(どうしたら安全になるのか)を考えて、それもマップに書きこんでみましょう。
書けるスペースは限られているので(文字ばかりになってもわかりにくい)、ポイントを絞ってうまくまとめてみてください。
アウトプットのプロセスでは、「考える」作業がとても大事。
「他の人が見てもすぐにわかるかな?」という意識をもって、地域安全マップを作ってみてくださいね!


* * * * * * * * *


地域安全マップは、作ったら終わりではありません。
家族や友達に見せて、話し合う機会をぜひもうけてください。
いろいろな人に話すことによって、子ども自身の防犯力や危機回避能力がいっそうアップします。

地域安全マップ作りをきっかけに"気がつく力"を養いましょう。

2020.06.11

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