わが子を「被害者」にしない方法は?
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セコムの舟生です。
みなさんは、「犯罪情報メール」に登録していらっしゃいますか?犯罪情報メールは、警察や自治体から配信されるもので、登録しておくと犯罪発生情報や不審者の情報などを知らせてくれるものです。
私も自宅がある地域の犯罪情報メールに登録していますが、不審者の目撃情報や子どもが"被害者になりかけた"未遂事件のメールを頻繁に目にします。子どもたちの平和な日常にも、犯罪の芽が潜んでいるということです。
お子さんをお持ちの方なら、私と同じようにこうした情報によって不安になることがあるのではないでしょうか。今回は、身近にある犯罪の危険性から、どうすれば子どもを守れるのかを考えてみたいと思います。
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▼ 子どもはなぜ被害にあうのか?
警察庁から今年9月に発表された「平成23年上半期の犯罪情勢」によれば、子どもが被害者となる割合の高い罪種は、略取誘拐(81.3%)、強制わいせつ(53.5%)、公然わいせつ(46.4%)、強姦(46.1%)、恐喝(43.5%)となっています。つまりこれらは"子どもがあいやすい犯罪"ということです。犯罪から子どもを遠ざけたいと思う気持ちは、親ならだれもが同じ。まずは、子どもが被害にあうときの特徴を知っておいていただきたいと思います。
<子どもが被害にあうときの特徴>
● ひとりでいるとき
犯罪者はひとりでいる子どもをターゲットにしやすく、ひとりでいるときに犯罪に巻き込まれると、発覚が遅れることがあります。複数でいれば、一緒にいた子が周囲の大人に知らせることができ、早めの救助につながります。通学や通塾時、遊んでいる最中など、子どもがひとりになる時間を減らすようにしてください。● 言葉巧みな誘いについていってしまう
見た目がきちんとしていている人に、気を許してしまうような言葉をかけられると、つい誘いに乗ってしまいます。またちょっとでも知っている人だと、安心して信用してしまうことも多いようです。"知らない人"の定義を再確認し、また犯罪者の手口を理解して、誘いに乗らないようにしてください。● 危険なことがあってもだれにも言わない
「親に怒られるかもしれない」「恥ずかしい」といった理由で、被害にあっても黙っている子どももいます。「親に言ったらもっとひどい目にあわせる」などと脅されて、黙ったままになるケースも珍しくないそうです。些細なことでも話せる環境づくりを日ごろのコミュニケーションで培ってください。
無力な子どもを狙う人間がいることに、怒りを覚えずにいられません。子どもを狙った犯罪の特徴を理解して、対策を考えることが必要なのです。
▼ 子どもを誘う手口はいくつもあります!
「言葉巧みな誘い」とはいったいどんなものなのでしょうか。過去に起きた子どもの連れ去り事件などを参考にまとめてみました。主に以下のような4つのパターンに分類できます。【1】 子どもが関心のあるもので誘惑する
「あっちにドングリがたくさん落ちてるところがあるよ。行ってみる?」
「新しいゲームのモニターを探してるんだ。やってみて感想を聞かせてくれる?」
「あっちでアンケートに答えると、500円もらえるよ!」【2】 子どもに助けを求める
「この辺にケータイが落ちてなかった?お礼をするから探してくれる?」
「ネコが逃げちゃったから、探すのを手伝って!」
「具合が悪くて困ってるんだ。病院の場所を教えてくれる?」【3】 緊急事態を装う
「お母さんが交通事故にあったんだ!急いで病院に行こう」
「お父さんから○○ちゃんを連れてきてって頼まれたよ。すぐ車に乗って!」
「さっきから変な人がついてきているよ。危ないからあっちに隠れよう!」【4】 大人の世界に誘惑する
「かわいいね。雑誌のモデルを探してるんだけど、写真を撮らせてくれる?」
「近所で○○(有名人)のドラマを撮影してるんだけど、ちょっと出てくれないかな」近年はますます手口が巧妙化していて、事前に狙う地域や子どものことを下調べしているケースも多いようです。事件に巻き込まれないためには、「どんな場合でも、知らない人の言うことをすぐに信用しては危険だ」という意識を持つことを徹底するしかありません。
事件に巻き込まれないためのトレーニングとして、防犯シミュレーションがオススメです。親御さんが犯人役となって、さまざまな誘い文句をお子さんに投げかけてみてください。「もしもこういうことがあったらどうする?」と具体的に考えさせることで、お子さんの危険回避能力も高まります。
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犯罪情報メールが届いたときには、お子さんの目をふさぐのではなく、ぜひそれをテーマにして話し合っていただきたいと思います。怖がらせるのではなく、コミュニケーションの一環として、お子さんの考えを引き出してあげてくださいね。
2011.11.24