春休み中、子供だけで留守番をするときの注意点は?
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セコムの舟生です。
もうすぐ春休みですね。まとまったお休みですからお子さんは大喜びでしょう。でも、子供が春休みだからといっても、仕事を持つ大人はそう簡単に休みを取れません。
ご両親が共働きの場合、「だれがお子供の面倒を見るのか」「子供が安全に留守番できるか」など、話し合いをされるご家庭も多いと思います。保護者の誰かが普段は家にいるご家庭でも、ちょっとしたお留守番をお願いすることがあるかもしれませんね。
そこで今回は、子供だけで留守番をさせるときの注意点についてお話をします。
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■ 子供だけで留守番をするときの注意点防犯面から言えば、小さなお子さんだけをおうちに残して外出することはおすすめできません。しかし、どうしてもお留守番してもらわなければならない場合もあるでしょう。お留守番に「○歳になったから大丈夫」「これをやっておけば絶対安心」という基準や法則はありません。まずは、子供の年齢や性格、ご家庭の環境などを親がよく見極めてください。
子供に留守番をさせるなら、自宅の防犯対策をしっかり点検してください。ご自宅に潜む「スキ」をチェックできる「あなたの家の防犯診断」や、防犯対策の総合サイト「安全・安心ポータル」などのサイトをチェックして、家族の防犯意識を高めておきましょう。
そして留守番をしているお子さんが困らないように、起こりうるケースについて事前に対策を立てて、ルールを決めるようにしてください。
○留守番中にこんなことがあったら?
・留守番中に訪問者があったときの対応
・留守番中に電話が鳴ったときの対応
・万が一地震などの災害が起こったときの対策
■ 留守番中に訪問者があったときの対応について
訪問者への対応の仕方は、お子さんの年齢、性格、生活環境によって違ってきます。・小さなお子さんの場合
きちんとした対応ができないのであれば「留守番のときにはだれが来ても出なくていい」と決めてしまったほうが、お子さんが迷わずにすむでしょう。ただし、居留守を使うことで留守宅と思われてしまい、子供が危険にさらされることも考えられます。万が一の場合に備えて、家の防犯対策をしっかりし、なるべく早く帰宅するようにしましょう。・きちんと対応ができるお子さんの場合
きちんとした対応ができる子供であれば、インターホンやドアスコープ越しに相手を確かめて、あらかじめ決めた相手にだけ対応するように指導してください。防犯面からいえば、玄関のドアは決して開けないのが鉄則です。子供には「子供が応対してもよい場合」と「応対の仕方」について、できるだけ具体的に説明してあげてください。とくに対応に迷うのが宅配便だと思います。しっかりしたお子さんなら荷物の受け取りくらいは容易にできるでしょう。しかし防犯の観点からいえば、宅配便は大人がいる時間に再配達してもらうほうが安心です。
子供に応対させる際のポイントは、家の中に大人がいないことを相手に悟られないこと。「お母さんは、今、手が離せないので、あとで来てください」など、受け答えを工夫してみてください。また、訪ねてきた相手に、家族のことを話したりしないように注意させます。
■ 留守番中に電話が鳴ったときの対応について
電話がかかってきたときの対応も、お子さんの年齢、性格、生活環境によって違ってきます。・小さなお子さんの場合
きちんとした対応ができないのであれば、「あらかじめ留守番電話に設定しておく」「電話には出ない」などの対処をしたほうがよいと思われます。また、「留守電メッセージで親の声(合言葉)を確認したときだけ出てもよい」と決めておくという方法もあります。ただ、留守かどうかを電話で確かめる空き巣もいますので、万が一の場合に備え、家の防犯対策を確実に行うようにしましょう。・きちんと対応ができるお子さんの場合
ポイントは子供だけで留守番をしていることを悟られないようにすること。「お母さんは、今、手が離せないので、あとで電話をかけなおすと言っています。名前と電話番号を教えてください」など、具体的な応対方法を決めておいてください。事前に練習をしておくとよいでしょう。留守番中に電話がかかってきたときには、保護者の携帯電話に知らせるルールを作っておくとよいと思います。連絡があったら「なるべく早く帰るね」「お母さん(お父さん)のほうから、すぐに相手に電話するから大丈夫よ」など、すぐにフォローをしてあげると、留守番をしているお子さんも安心ですね。
■ 地震などの災害が起こったときの対応について
まずは「テーブルの下にもぐる」「逃げ道を確保する」など、地震などの災害が起こったときの対応について教えておきましょう。まだ空気が乾燥して、火災が起こりやすい時期が続いています。火事のときの対応についても確認しておいてくださいね。ハイチやチリでの大地震が記憶に新しいうちに家族で話題にしたり、非難訓練をしたりできるといいですね。このときに大切なのは子供を必要以上に怖がらせないことです。
また、地震などの災害が起きたときの状況を想定して、家族同士が連絡を取り合う方法や、家族の集合場所を話し合って決めておきましょう。
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留守番のルールを決めたあとは、状況に応じて、子供なりに考えてきちんと対応できるように防犯シミュレーションをして練習しておきましょう。シミュレーションを成功させるポイントは、楽しく行うこと。遊び感覚で何度も練習をすることで、自然に身についていくものです。実際に留守番をさせてみると、親子で決めたようには電話対応がうまくできなかったり、誰かが訪ねて来た時につい玄関から顔を出してしまったりと、約束どおりにはいかないこともあるかもしれません。そんなときには、お子さんを叱るのではなく、「どうしてうまくいかなかったのか」「次はどうすればいいのか」を親子で確認して次につなげていきましょう。こうした積み重ねによって、子供の自己防衛力は高まっていきます。
留守番は子供にとって心細いものです。まずはお子さんに「お留守番、頑張ったね」「ありがとう」と声をかけてあげてくださいね。
2010.03.10