子供を外で遊ばせるときは友達と一緒に
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セコムの舟生です。
子供は遊びのなかでさまざまな大切なことを学びます。今まで「できない」と思っていた鉄棒やうんていなどの遊具を、公園で友達や親に励まされてチャレンジする意欲と勇気が芽生えたり、できたことを褒められて自信をつけたりします。また、外遊びで自然と触れ合うことで、生き物に興味をもち、慈しむ心が育ちます。季節的には寒くなってきましたが、「遊びは子供の仕事」とよくいいます。子供の健全な成長のためにも、のびのびと遊ばせてあげたいものですね。
しかし昨今のように、「偶然、目に留まったから」「そばを通ったから」という理由にもならない理由でわいせつ目的や愉快犯的な犯罪が行われ、子供が被害者となってしまう事件が目立つなか、かつて私たちが子供の頃のように、子供に「外であそんでいらっしゃい」「暗くなったら帰ってくるのよ」と気軽に言えない時代となってしまいました。のびのび育てたいけれど、防犯面が心配という保護者の方も多いでしょう。防犯の基本は子供を一人にしないことです。そこで今回は、外では子供を集団で遊ばせることの大切さについて、改めてお話します。
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■ 集団で遊ぶことのメリット お子さんは外遊びをするときに何人くらいで遊んでいますか?子供たちは集団で遊ぶことによって、協調性や思いやりの心、ルールを守るなどのコミュニケーション能力や社会性が育まれます。防犯の面からみても集団遊びには利点があります。複数で行動していれば、以前紹介した不審者が子供を誘う手口も効きにくく、友達同士で助け合うことも可能です。事件や事故に遭わないためにも、普段から公園など外で遊ぶときには友達と一緒に遊ぶようにして一人にならないことが大切です。
しかし残念ながら、友達と遊んでいるからといって絶対安全ではありません。友達と一緒に鬼ごっこやかくれんぼに夢中になっているうちに一人だけはぐれてしまったり、言葉巧みに友達から引き離され、一人になったところを狙われてしまったりするケースもあるからです。親子で学ぶ防犯絵本『白いおばけのスー 親子で学ぶ防犯絵本』の物語のなかでも、友達と遊んでいた女の子「ももこちゃん」が一人になったところを痴漢に狙われてしまうシーンがありました。残念ながら、防犯に100%安全な対策はありません。しかし子供を守るために、親だからできることはたくさんあります。
■ 子供を守るために親ができる安全管理
子供を誘い出す手口への対策としては、防犯シミュレーションがおすすめです。保護者の方が犯人役になってさまざまな手口を使ってお子さんを誘い出してみてください。楽しく何度も練習をしてみてくださいね。日頃から、危険を感じた時に逃げる練習をするなど、子供自身で危険回避できるよう備えるのもよいでしょう。また、公園や通学路など日常的に子供が利用する場所については、親子で一緒に歩いてみて、どこに危険が潜んでいるのか確認しておくことも大切です。大人が危険と判断した場所は、「ここは子供だけで歩いてはダメよ」「○×公園は夕方になると真っ暗になるから、4時には帰ってくるんだよ」など「我が家のルール」を決めておきましょう。
低学年のうちは子供達だけで遊ばせるのではなく、保護者同士で協力して、遊んでいるところを見守るなどができればさらに安心です。お友達の保護者の方ともコミュニケーションを図っておけば、防犯以外でもきっと役立ちますよ。
危険は思いがけないところに潜んでいます。子供を狙った悪質な犯罪から身を守るために、親がしてあげられることはしてあげたいですよね。遊びにいくときは、「ココセコム」があれば、保護者の方はいつでも携帯電話でお子さんの現在位置を確認することができますので、心強いですね(^.^)b
お子さんが外遊びから帰ってきたら、「楽しかった?」と感想を聞くようにしてください。「友達のお兄ちゃんに遊んでもらってサッカーがうまくなったよ!」「かわいい犬に会った!」と微笑ましい報告もあるでしょう。もし、「へんな人に声を掛けられた」「一緒にいった友達とはぐれちゃった」と言うようでしたら、要注意です。お子さんやお友達の保護者の方と防犯対策を確認するようにしてください。
2009.11.13