小学校進学にあたって確認したい、通学路の安全
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セコムの舟生です。
私立小学校の多くが、10月から来年度の入学願書受付を開始しています。お子さんが小学校受験をなさる保護者の皆さん、もう受験校は決定しましたか?志望校選択にあたっては、さまざまなことを考慮して決定されたことと思います。
多くのお子さんが徒歩で通学できる公立小学校とは違い、私立の小学校の場合には、電車や路線バスなど公共機関を利用して通学するケースも少なくありません。また、地域によっては公立小学校が選択制になっていて、電車やバスなどを使って少し離れたところまで通学されるお子さんもいるようです。
お子さんの体力的な負担を考えると、通学時間や通学方法も志望校選択の大切なポイントになります。ここでもう一歩踏み込んで考えてほしいのが通学路の防犯面です。
学校によっては、最寄り駅からスクールバスを運行していたり、ICカードで児童の登下校を確認したりするところもあります。お子さんが受験する小学校では登下校時にどのような安全対策をとっているのかということも、ぜひ調べておいてください。
そこで今回は、来年小学生になるお子さんをお持ちの方みなさんに確認していただきたい、通学路での防犯についてお話します。
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■ 子供が毎日通う通学路だからこそ、チェックは重要 はじめての登下校に不安を感じている保護者の方もいらっしゃることでしょう。安心して新しい環境へ送り出すためにも、学校選びの際には通学路の下見をお勧めします。電車や路線バスを利用するのであれば、小学校の最寄り駅やバス停から通学路をお子さんと一緒に実際に歩いてみましょう。子供が毎日通うからこそ、通学路の状況を把握することは大切です。危険な場所としては、人通りの少ない場所、空きビル・空き家や工事現場、駐車場、高い塀があって見通しの悪い通り、樹木が多くて外から見わたせない公園、管理が行き届いていない公園、歩道にガードレールのない道路、車がスピードを出して走行する路地などがあげられます。
人気のない道は犯罪者に狙われる確率が高くなります。また、不審者は、入りやすく、見えにくいところに潜んでいることが多いので、上記の場所を参考にチェックしましょう。お子さんが電車通学をされる場合、駅前は住宅地とは様子も違いますし、商店がまだ閉まっている早朝と賑やかな日中、繁華街となる夕方以降では雰囲気が大きく変わる場合もあるので要注意です。また、歩道にガードレールのない道路、車道と歩道がしっかりと区分けされていない道路、車がスピードを出して走行する路地、踏み切りなどは防犯面だけでなく、交通事故の危険もありますので併せて確認しましょう。
通学路のチェックをするときには、危険な場所だけでなく安全な場所もチェックしておきましょう。安全な場所としては、交番、子供110番の家、コンビニやファミレス、商店街などの人通りの多い通り、街灯が多く、整備されている通り、図書館や児童館、病院、市役所などの公共施設などがあげられます。
「子ども110番の家」については、近年は一般家庭だけでなく、タクシーや店舗、公共施設、企業なども協力するところが増えてきました。あらかじめ通学路のどのあたりに「子供110番の家」や「安全な場所」があるのかを把握しておき、お子さんに教えておくようにしましょう。そして、万が一危険な目に遭いそうになったときや、「怖い」と感じたときに、逃げ込んで助けを求めるよう言い聞かせてください。
「事故に遭う」「犯罪に巻き込まれる」といった経験は、決して子供に良い影響を与えるものではありませんし、生命の危機につながりかねません。親としてはそんな経験は絶対にさせたくないものです。しかし残念ながら防犯に関しては、絶対安全といえる対策はありません。
親にできるのは、子供にできる限りの危険回避手段を与えてあげること。そして子供には、何が、どのように危険なのかを教えて、子供自身が危険を回避できるように育ててあげることが大切です。
新入学を迎える来年4月まで、まだ時間がありますね。それまでの間に、通学路を親子で散歩してみましょう。何度も歩いておくと子供も安心です。そのときに危険な場所や安全な場所を確認しますが、子供を怖がらせてしまっては効果がないので注意してください。あくまで楽しく歩きましょう。「探偵ごっこをしよう!」など、遊び感覚も取り入れて「子供110番の家」のステッカーを探してみるのも楽しそうです。通学路マップをつくるのもおすすめですよ。
地域の人と顔見知りになっておくのも良いことです。交番や商店街の前を通ったら親子であいさつをして、顔を覚えてもらいましょう。犯罪者は人の目を最も嫌います。地域の人に見守ってもらえるような環境をつくることが理想的ですね。
2009.10.15