学校での子供の安全を考える - セコムと話そう「子供の防犯」ブログ -
-
セコムの舟生です。
このブログでもお伝えしてきたように、それぞれの保護者や地域ぐるみでの子供の防犯への意識は確実に高まっています。
それでは、子供たちを預かる学校では、子供の防犯についてどのような対策をしているのでしょうか?学校は本来なら子供たちにとって最も安全な場所であるべきなのですが、部外者が学校へ侵入するといった事件は、頻繁に発生しています。大阪で8名の幼い命が犠牲になった、忌まわしい事件から6年がすぎ、当時1年生だった子供たちもこの春卒業を迎えました。事件で命をおとした子供にも同級生と共に卒業証書が授与されたそうです。学校における事件・事故が大きな問題になっていることを重く受け止め、文部科学省では平成14年に「学校安全に関する具体的な留意事項」を発表し、子供の安全確保に取り組んでします。内容は次のとおりです。
* * * * * * *
◎学校安全に関する具体的な留意事項等 ●学校による具体的取組についての留意点としては ・実効ある学校マニュアルの策定 ・学校安全に関する校内体制の整備 ・教職員の危機管理意識の向上 ・校門等の適切な管理 ・防犯関連設備の実効性ある運用 ・子どもの防犯教育の充実 ・日常的な取組体制の明確化●設置者による具体的取組についての留意点
・設置する学校の安全点検の日常化
・教職員に対する研修の実施●地域社会に協力願いたいこと
・学校安全の取組に御協力いただける方の組織化を
・不審者情報等を地域で共有できるネットワークの構築を
・「子ども110番の家」の取組への一層の御協力を
・安全・安心な「子どもの居場所づくり」を●地域の関係機関・団体に協力願いたいこと
・学校との一層の連携を* * * * * * *
これらを受けて全国の学校で、子供の安全確保のためのさまざまな施策が行われています。ほぼ100%の小学校が防犯マニュアルを作成
平成17年3月末までの調査によると、全国の小学校で「防犯マニュアル」を活用している割合は99.7%と、ほぼ100%に近い小学校が防犯マニュアルを作成しています。職員の安全対応能力の向上を図るための防犯訓練等については96.7%、子供の防犯訓練等については95.8%の小学校が実施済みあるいは実施予定計画を挙げており、全国の小学校で防犯訓練が実施されている様子がうかがえます。
約8割の小学校で安全を守る器具設置
さすまた・盾・催涙スプレー・ネット・杖などの安全を守る器具については約8割の学校で備えており、警備員についても私立で約7割、公立で約1割の学校が配置をしています。(平成17年度3月末)
『Macoron!(マコロン)』の座談会でも「防犯ブザーは学校から配布されました」という声がありました。報告書でも、69.5%の小学校で防犯ベルの子供への配布(または貸与)が行われています。(平成17年度3月末)「学校安全に関する具体的な留意事項」には、ほかにもたくさんの留意事項があります。一度お子さんの通われている学校ではどのような安全対策が行われているかを確認してみてはいかがでしょうか?
「学校安全に関する具体的な留意事項」のなかには"地域社会に協力願いたいこと"という項目があるように、子供の安全確保には学校の努力だけでは難しい点が多くあり、警察や関連団体を含む地域の協力も必要です。
私たちも"子供たちを守るためにできることはないか"を考えて、まずは自分のできることから少しずつ子供の安心・安全確保のためにかかわっていきたいですね。
次回は、3月27日(火)に記事アップ予定です、お楽しみに。
2007.03.22