梅雨時の熱中症、子どもが危ないのはどんなとき?
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セコムの舟生です。
今年も梅雨の季節がやって来ました。
梅雨時は天気も、気温も不安定。
蒸し暑いかと思えば、急に肌寒くなる日もあったり、真夏のように太陽が照りつける日もあったり。気候がめまぐるしく変化するため、体がついていけないことがあり、熱中症にもなりやすいようです。
今回は、梅雨の季節ならではの熱中症予防のポイントをまとめます。
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▼ 雨でも曇りでも熱中症になる?
今年の5月後半は、全国的に真夏のような暑さになる日が多かったですね。
福岡や栃木の小学校では、運動会の練習中の子どもたちが熱中症の症状をうったえ、搬送されたことがニュースになりました。晴天が多かった5月と比べると、梅雨入り後は雨や曇りの日が多くなります。
太陽が出ていないからといって、熱中症対策に油断は禁物です。
「高温」「多湿」「無風」といった気象条件によって熱中症のリスクは高まります。
つまり、気温がそれほど高くなくても、湿度が高ければ熱中症になる危険があるということです。湿度が低いときや、風があるときは、汗をかいてもすぐに乾いて、体の熱を発散することができます。ところが湿度が高いと、汗をかいても乾きにくく、体の熱をうまく発散することができません。
このような状態が続くと体に熱がこもって、熱中症になりやすくなってしまいます。これから夏にかけては、雨が降っていなくても湿度が高い状態が続きます。
お子さんが熱中症にならないよう、注意して体調管理をおこないましょう。
▼ 室内で遊ぶなら「気温28℃以下」「湿度55%以下」が目安
環境省の「熱中症予防情報サイト」では、熱中症のなりやすさを示す「暑さ指数(WBGT)」を発表しています。これは人体と外気の熱のやりとりに着目し、気温だけではなく、湿度や日射などを取り入れた指標で、暑さ指数28℃を超えると熱中症患者が急増することがわかっています。「暑さ指数」に含まれる気温と湿度の関係では、日射のない状態で気温28℃、湿度55%を超えるときは、熱中症に警戒が必要とされています。
梅雨時は雨で外に遊びに行けないこともあると思いますが、エアコンの除湿機能で湿度を調節したり、窓を少し開けて風を通したりして、熱中症になりにくい室内環境を意識してみてください。
ただし、こうした数値はあくまで目安。
大人がそれほど暑さを感じていないときでも、活発に動く子どもは汗をかいていることがあります。お子さんの様子を気にかけて、汗をかいていたら着替えさせたり、体を冷やしたりして、熱がこもらないようにしてあげてください。もちろん水分をこまめに取ることも大事です。子どもは何かに熱中していると喉の渇きを意識しないことがあるので、定期的に声をかけてあげてくださいね。
▼ 梅雨の晴れ間にご用心!熱中症リスクが急増
雨で涼しい日が続いたあと急に暑くなった日には要注意。
梅雨の晴れ間の日には、熱中症で救急搬送される人が多くなる傾向にあります。本格的な暑さに体が慣れるまでは、特に熱中症への警戒が必要なとき。
学校でも、休み時間ごとに水を飲むように心掛けたり、少しでも気分が悪くなったら、早めに先生に言うように伝えましょう。また、晴れて暑くなりそうな日は、体にピッタリした服や、太陽の熱を吸収しやすい黒っぽい服は避け、襟元がゆったりして通気性のいい服を着せましょう。
肌着は汗を吸収するので、吸湿・速乾性に優れた肌着を着せるのも効果的です。
服装も重要な熱中症対策のひとつですので、なるべく快適に過ごせる服を選んであげてください。
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これからはじまる熱中症の本格シーズン。
いまのうちから少しずつ暑さに慣れさせることが必要です。汗をかかないように過ごすのではなく、汗をしっかりかける体をつくることが大事。
適度な運動をすること、睡眠をしっかり取ること、規則正しい食生活を送ることも大切です。夏に向けて、暑さに負けない体をつくっておきましょう。
2015.06.08