新1年生のための交通安全
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セコムの舟生です。
11月にスタートした「入学準備シリーズ」。
前回は、「防犯のきほん」についてまとめました。
2回目のテーマは、「1年生のための交通安全」。
小さなお子さんは、まだ子どもだけで道を歩くことに慣れていません。
まだまだ目が離せない年齢ですから、親御さんもご心配だと思います。
交通ルールを覚えたり、交差点での車や自転車、歩行者の動き方を予測したりと小さなお子さんには難しいことが多々あるものです。
道路を歩く際の注意点や危険を回避する方法など、具体的にお子さんに教えましょう。
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▼ 小学生に多い交通事故から「危険な場所」を学ぼう
警視庁が発表した「小学生の交通人身事故発生状況(平成29年上半期)」によると、小学生の歩行中の事故は8割近くが「道路横断中」に発生していることがわかります。
道路を渡るシチュエーションもさまざまです。
横断歩道や信号がある場所を渡っているとき。
横断歩道のない場所を横切っているとき。
車道や歩道の区別がない細い道でも、反対側に行くときは「道路横断」になります。
道路の向こう側に渡ったり、道を横切ったりする場面は、通学路でも何度かあると思います。
お子さんと通学路を歩いてみて、「道路横断」する場所を確認しておきましょう。
このほか、交通事故に注意が必要なのは、以下のような場所です。
・交差点
・車のスピードが出やすい道
・見通しが悪い場所
・駐車場や施設の出入口
・ガードレールや歩道の区別がない道
お子さんと一緒に通学路を歩いてみて、「事故が発生しやすい場所」がどこにあるか把握しておきましょう。
▼ 子どもに「道路の歩き方」を教えるポイント
「小学生になる前に、ちゃんと教えなくては!」と一度にたくさん教えても子どもは覚えられませんし、怖がらせてばかりでも萎縮してしまいます。
大切なのは、どのように行動すればいいのか、わかりやすく、具体的に伝えることです。
「交通事故に注意が必要な場所」ではどうやって歩いたらいいか、どうやって安全を確認したらいいかなど、大切なことを教えましょう。
たとえば、道路を渡るときは、立ち止まって、前後左右の安全確認をしなくてはなりません。
カーブミラーや「止まれ」の標識がある場所では、特に慎重な安全確認が必要です。
どこで止まり、どこを見て安全を確認するのか、どのタイミングなら道路を渡れるのかなど、具体的かつシンプルに教えましょう。
子どもは車との距離感やスピード感を見誤りやすく、近づいてきているにも関わらず「渡れる」と判断して事故にあってしまうことがあります。
道路を歩くことに慣れていない小さなお子さんでは、その見極めはまだ難しいと思います。
「車が見えたら渡らずに待つように」と教えたほうが安全です。
▼ 子どもの「見え方」を理解して教える
大人と子どもでは目の高さが違うので、見えている景色が異なります。
視界も狭いため、大人が見えているものが、子どもには見えていない可能性があります。
6歳位の幼児ですと、水平方向の視野は90度、垂直方向の視野は70度くらいしかなく、大人の視野の6割程度だそうです。
子どもに道路の歩き方や注意しなくてはならない場所を教えるときは、必ず子どもと目線の高さを合わせ、どのように見えるかを確かめてください。
また、視界の狭さを補うためには、目線を左右に動かすだけではなく、首をしっかりと向けなくてはなりません。
体全体をそちらに向けるくらい慎重な安全確認をするよう、教えてください。
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「危ない」「注意して」という抽象的な言葉では、お子さんに伝わりません。
「何が危ないのか」「なぜ注意しなくてはいけないのか」理由をきちんと教えると、理解がいっそう進みます。
また、小学生になると自分で考えて、判断しなくてはならない場面が多くなるので、考える癖をつけることも、入学に向けて身につけたいスキルのひとつですね。
お子さんと道を歩くときは、「ここではどうすればいいと思う?」と聞いてみてください。
何度も考えるうちに安全への意識が高まり、判断力や危機回避能力もアップするはずですよ。
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・新1年生に教えておきたい「防犯のきほん」2017.12.14