1年生は5月からが注意!小学生の交通事故の特徴
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セコムの舟生です。
5月も後半になり、新学年にもすっかり慣れたころでしょうか。
子どもは順応性が高く、成長も目覚ましいですね。特に小学校低学年くらいの年齢ですと、日々できることが増え、自信を身につけていく様子がよくわかります。
しかし、その自信が過信となり、思いがけない事故につながることがあります。
新しい環境に慣れたころが最も危険。
警察庁によれば、小学1~2年生の歩行中の死傷者は5月から増加し始めるそうです。今回は警察庁の統計をもとに、小学生に多い交通事故の特徴と注意点をお話したいと思います。
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▼ 入学・進級当初より5月からが要注意!低学年の死亡事故
今年4月に、警察庁から「春から初夏にかけて増加が目立つ交通事故の特徴と対策について」という資料が発表されました。これによれば、小学校1~2年生が歩行中の事故で死傷する人数は、入学・進級直後の4月と比べて、5~7月に増える傾向があるそうです。中学年・高学年のお子さんはどうかというと、極端に5月から歩行中の事故が増える傾向はなく、その数も低学年にくらべて少なくなっています。これは、交通ルールを段階的に身につけ、自ら危険を判断して行動できているからだと思われます。
新しい友だちができ、行動範囲が広がる一方で、交通ルールの理解や道路状況の判断などが未熟なため、交通事故にあいやすい。これが小学1年生、2年生の特徴だと言えるのではないでしょうか。
▼ 事故原因の大半を占める「飛び出し」
時間帯別に見ると、午後2時~6時までが6割強を占め、下校後の事故が多いことが伺えます。登下校中のほか、友だちと遊んでいて事故にあうケースも目立ちます。小学生の事故は自宅から500メートル以内の場所で起きることが多いのも特徴のひとつ。
自宅近くの道路で交通事故が多いのは、安心感や開放感からくる気の緩みで、注意不足になってしまうことが原因と考えられます。また小学1~2年生の歩行中の死傷事故における、7割近くの子どもに違反があり、そのうちの約6割が「飛び出し」による事故でした。
一時停止や安全確認を怠って道路に飛び出した事故のほか、ボールを追いかけて路上に走りだすなども「飛び出し」に含まれます。
▼ 子どもの性格や成長度合いに応じて交通事故防止策を考える
小学生になると、子ども同士で遊ぶ約束をして出かけることもあると思いますが、そんなときどんなふうに道を歩いているか、確認したことはありますか?慣れないうちは慎重に左右を見ながら歩いていた子も、だんだん「これくらい大丈夫」と無理な横断をしようとしたり、おしゃべりに夢中で周りの状況に気づかなかったりすることがあるかもしれません。
この時期にこそもう一度、お子さんの「歩き方」を再確認することをおすすめします。
幼い子どもは大人よりも視野が狭く、ひとつのものに注意が向くと周囲が目に入らなくなってしまう傾向があります。またお友だちが一緒だと注意が散漫になり、危険が察知できなくなったり、安全確認を忘れてしまったりすることがあります。
交通ルールを教え込むだけではなく、子どもの性格も考慮して、交通事故防止を考えることが大切。どのように伝えれば気をつけるようになるか、分かるのは親御さんだけだと思います。
・迷ったときは待つ。
・車が待ってくれるハズという思い込みを捨てる。このふたつは、繰り返し伝えてください。
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事故の恐ろしさをしっかりと教えれば、低学年のお子さんでも必ず理解します。
厳しい言葉であっても、命を守るためには必要です。小学生に多い交通事故について理解し、いっしょに安全対策を考えてみてください。
2014.05.22