子どものベランダ転落事故を防ぐポイント
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セコムの舟生です。
インフルエンザが今年も猛威をふるっていますね。国立感染症研究所から発表される情報からも警報レベルに達する地域が増加していることがわかります。
インフルエンザ予防の基本であるうがい、手洗いを徹底しましょう。さて今回は、子どもの転落事故をテーマに取り上げます。
先月の20日、愛知県のマンションで小学男児がベランダから転落する事故がおきました。
大変痛ましい出来事ですが、子どもがベランダや窓から転落する事故というのは毎年数件、発生しています。子どものいるご家庭なら、他人ごとで済ませることはできないのではないでしょうか。今回は、事故が起きやすい状況や転落を回避するためのポイントをまとめます。安全だと思っていたご家庭内にも、転落の危険が潜んでいるかもしれません。
ぜひ今回の記事を参考にして、家の中をチェックしてください。
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▼ 小学生以上の子どもの転落事故の特徴は?
小学生の学年が進むにつれ、危険に対する理解も進んでいきます。ただ不幸な偶然が重なったり、危険に対する予測を誤ったりすれば、転落事故につながります。転落事故の発生状況はさまざまですので、一概には言えませんが、好奇心の強い子どもは「どうなるのかな」「ちょっとやってみよう」という思いつきから、突発的に危険な行動を取ってしまうことがあります。火遊びによる火災や遊具での事故などもそうですね。
普通に行動していれば転落事故など起きそうもないような場所でも、身を乗り出したり下をのぞきこんだりすれば、落ちてしまうことがあるということを改めて言い聞かせましょう。"命に関わること=絶対にやってはいけないこと"だと心にしみれば、危険な行動を自制することにつながっていくのではないでしょうか。
また、窓掃除をしていた子どもが転落した事故も過去に何度か起きています。転落の危険がある場所で何か作業をさせるときは、十分な安全対策と大人の監視が必要なことは言うまでもありませんし、そのような危険が伴う作業は、できるだけ子どもにさせない方が良いでしょう。
▼ 子どもの転落事故を防ぐ対策
ご家庭内の転落事故を防ぐために、どのような場所に対策を施したらいいかまとめてみます。(1) 窓
施錠していても油断は禁物。転落の危険がある窓には、子どもが開けられない補助錠や、一定以上窓が開かないよう固定するロックなどを活用することも検討しましょう。(2) 窓下
子どもには届かないと思われる高窓も危険箇所のひとつ。足場になるものが近くにあれば、よじ登れてしまうかもしれません。窓下には極力、物を置かないようにしましょう。(3) ベランダ
なるべく物を置かないのが原則。荷物、イスやテーブル、三輪車などのおもちゃ、新聞や家庭ゴミなど、足場になる可能性のあるものは一時的であっても置いておくのは危険です。植木鉢やラティス(木製の柵)といったガーデニング用品が足場になることもあります。やむをえず物を置く場合でも、手すりとの間に十分な距離をとり、子どもが動かせないような工夫をしてください。
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子どもの行動はときに予測が難しく、事故が発生して初めて要因が見えてくることも多々あります。保護者がどんなに注意していても、防げない事態もあるかもしれません。しかし、生活の場から潜在的な危険を排除する努力は、常に怠らないようにしたいものです。子どもの発達段階によって、危険な箇所も変わってくると思います。成長にあわせて環境を整えることも大事です。今、何に関心を持っているか、どんな行動パターンが考えられるかなどを思い浮かべて、改めて家の中を見渡してみてください。「もしかしたら危ないかもしれない」と思うものがあれば、今すぐにでも適切な対策を立てましょう。
2013.02.04