日没が早まる季節!子どもの帰宅時の安全確保
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セコムの舟生です。
9月の半ばを過ぎても、蒸し暑い日がありますね。
まだ熱中症にも注意が必要です。
運動会のシーズンでもありますので、連日の練習でバテ気味になるお子さんも少なくありません。しっかり睡眠と食事をとって、学校ではこまめに水分補給をするよう、お子さんに伝えてくださいね。
さて、夏の名残がまだ色濃い季節ですが、日ごとに日没が早まっています。
日が傾きはじめると、暗くなるのも早いですから、習い事や塾、遊びの帰り道が心配です。
秋に向けて子どもに伝えておきたい「帰り道の安全対策」をまとめます。
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▼ 「わが家のルール」の見直しを
9月も半ば、夏休みが終わり小学校での生活リズムが戻ったころではないでしょうか。
小学校からの下校後、夏休みに比べて自由になる時間が短く、遊び足りなさを感じているお子さんもいるかもしれませんね。
遊びに行くときのルールは、きちんと守られていますか。
【遊びに行くときの基本ルール】
以下のことを伝えてから出かける
(1) 誰と遊ぶのか?
(2) どこで何をして遊ぶのか?
(3) 何時に帰ってくるのか?
遊びに行くときの基本となる3つの約束。
子どもが安全に過ごすための基本ですが、慣れてくるとおろそかになりがち。
なかでも日没が早まる今の時期に徹底したいのが「帰宅時間の確認」です。
人間の目は明るさの変化に適応しにくいと言われています。
日が傾いてくると明るく感じられても、次第に視認性は低下していきます。
具体的には、周囲の気配に気づきにくくなる、距離感の見極めが難しくなるなど、犯罪や事故に対する危険センサーが日中より効きにくくなるということです。
暗くなるのが早くなれば、同じ道、同じ場所でも、昼間より危険が増していると考えるようにしましょう。
日没が早まりますので、帰宅の時間を夏場よりも1時間早めるなど「わが家のルール」の見直しが必要です。
また、季節によって人の流れや周辺環境が変わることもあります。
親子で一緒に夕方の街を歩いて、どの道を通って帰宅するのが安全かなどを確認しておくことが子どもの防犯対策として効果的です。
▼ 遅くなったら保護者がお迎えを!
習い事や塾に通っているお子さんは、帰宅時間が遅くなりがち。
帰宅のころにはすっかり暗くなっている...というケースもあるでしょう。
暗くなってから帰宅するときは、保護者のお迎えをするようにしてください。
途中で待ち合わせをする場合は、人通りにむらがあるバス停や路上で待ち合わせるより、コンビニや交番の前など、明るくひと目が多い場所のほうが安心です。
周辺環境を考慮して、どこで待ち合わせるのが安全かを、お子さんと話し合ってみてください。
ご家庭の事情でどうしてもお迎えが難しいときは、お子さんには以下のようなことに気をつけるよう教えましょう。
<夜道を歩くときに注意すること>
(1)明るい道や人通りの多い道を選ぶ
少し遠回りでも、できるだけガードレールがあって歩道と車道がはっきりと区別されている、明るくて人通りの多い道を歩かせるようにしてください。
路上に停車中の車、電柱や自動販売機などのものかげ、集合住宅の側道や通路、非常用階段など日没後、不審者が身を隠しやすい場所がたくさんあります。なるべく避けて通るよう、注意したい場所や歩き方を教えておきましょう。
(2)防犯ブザーを持ち、すぐに使える状態にしておく
ひとりで歩くときは防犯ブザーを手に持っていつでも使える状態にし、警戒心があることを周囲に見せるようにしましょう。
「携帯電話で話しながら歩く」のは安全対策としてはおすすめできません。音や気配に気づきにくくなります。
それより五感を働かせ、「怖い」と感じたらすぐに道を変える、助けを求められる場所に行くなど、とっさのときでも確実な安全対策がとれるようにしておくことが肝心です。
(3)早歩きでキビキビ歩く
急いでいる人には話しかけにくいものです。周囲に目を配りながらキビキビと早歩きで家を目指しましょう。
しかし、慌てすぎは事故のもと。道を渡るときは走って飛び出したりせず、左右と前後を見て安全確認をすることもよく伝えてください。
▼ 子どもに教えておきたいエレベーター内での安全対策
エレベーター内で子どもが犯罪に巻き込まれるケースがたびたび発生しています。
警視庁から「自宅マンションのエレベーターで扉が閉まる直前に男が乗ってきて、後ろから口をふさがれ、わいせつ行為をされた」という事例が紹介されているほか、今年2月には、兵庫県で小学2年生の女児が、自宅マンションのエレベーターに乗り込んできた男にわいせつ行為をされる犯罪が発生しています。
過去には雑居ビル内にある塾に向かう女児が、エレベーターで男に襲われる事件もありました。
自宅でも、塾でも、エレベーターを利用する場合は、十分な警戒が必要です。
エレベーターで起きる犯罪は、後ろから乗り込んでくるケースがほとんど。
エレベーターに乗る前から子どもを狙い定めている可能性があります。
子どもが多く通う学習塾が入居しているビルなら、「子どもがひとりでエレベーターに乗り込むタイミング」を見計らっているかもしれません。
<子どもがエレベーターに乗るときの注意点>
・ エレベーターホールに不審な人物がいないかよく見る
・ 非常ボタンや各階のボタンをすぐに押せる位置に立つ
・ 後ろから襲われないよう、エレベーターの壁を背にして立つ
・ 危険を感じたら、ボタンを全部押して止まった階で降りる
知らない人がエレベーターに一緒に乗ろうとしたときは、用事を思い出したふりをして同乗しないくらいの警戒心が必要です。
心配なときは、塾のあるビルや、自宅マンションの前などまで、親御さんが迎えに行くようにしましょう。
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日が傾いてからの時間は、慣れた道でも決して安全ではありません。
なるべく安全に帰宅できる時間に帰る方法を話し合いましょう。
暗くなってしまったときは、「これぐらい大丈夫」ではなく、「なんだか怖い」という直感を信じて、より安全に帰宅する方法をとることが大切です。2019.09.19