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[特別連載/後編]スマホは子どもの目に悪い?~ゲーム機やスマホとの適切な付きあい方~

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千葉中央メディカルセンター眼科部長、池尻充哉先生にデジタル機器と子どもの目への影響について、伺いました。セコムの舟生です。

特別連載「デジタル機器と子どもの目」。
前編では、「子どもとブルーライト、VDT症候群」をテーマに、千葉中央メディカルセンターの眼科部長、池尻充哉先生との対談をお届けしました。

パソコンやスマホ、携帯ゲーム機などの多用による子どもの視力低下や、心身への影響をご心配されている保護者の方には、とても参考になる話が伺えたと思います。

今回は、特別連載の後編。
池尻先生のお話を参考に、子どもの目にとっての健全なデジタル機器との付きあい方やルールづくりのポイントなどをまとめました

 

* * * * * * * * *


▼ 近視、VDT症候群をもたらす「3つの悪い習慣」とは?
池尻先生との対談でわかったことは、人間の目は、ある程度離れた場所のものを見るより、すぐ近くのものを見るほうが、負担がかかるということ。しかし、子どもたちは、日常的に携帯ゲーム機やスマホ、パソコン、タブレット端末などのデジタル機器と接しており、「近くのものを凝視する」時間が長くなっています。

池尻先生は、目の負担になる3大要因をあげられました。

<目を疲れさせる3つの要因>
(1)至近距離で見る
離れた場所よりも近くを見るほうが目への負担は大きくなります。

(2)光を発するものをじっと見る
ブルーライトにはチラつきがあるため、頻繁にピントあわせをしなくてはならないことから、目に負担がかかっています。

(3)うつむいた姿勢で見る
姿勢は、目の疲れに大きく影響しています。うつむいて首が曲がった姿勢は、目の緊張から頭痛や肩こりといった全身症状にまで波及します。


目を疲れさせる3つの要因は、どれも携帯ゲーム機やスマホに興じる子どもにあてはまることですね。

デジタル機器が普及する以前から、勉強や読書のときにはよく「姿勢を良くしなさい」と言われたものですが、これには、対象物と適切な距離をとることや、首や肩といった目の筋肉の影響を受けやすい部位の負担を減らす意味もあったのかもしれませんね。


▼ 子どもの目の負担を軽減する方法
近年、近視で眼科を訪れるお子さんは確実に増えているとのことです。
近視には遺伝も関係することがあるため、デジタル機器だけが原因とは言えないそうですが、「うつむいた姿勢で」「光を発するものを」「至近距離で見る」生活が、目に負担をかけていることはたしかで、視力低下の引き金になることも考えられます。

デジタル機器との付きあい方を見て、「うちの子の目は大丈夫かな?」と感じている親御さんは、以下のことを意識してみてください。

<目に負担を軽減するには?>
(1)画面との距離は50cm離す
(2)50cm離してラクに見えるサイズの画面を選ぶ
(3)首を真っすぐにして正面から画面を見る
(4)まばたきをするよう、声をかける
(5)50分に一度は休憩する
(6)休憩の際には、5m先のものを3分間じっと見る

比較的画面が大きいパソコンやタブレット機なら、50cm離しても見えますし、姿勢に関しても問題なさそうです。一方で、スマホや携帯ゲーム機は50cmも離したら、画面が見えませんよね。50cm以下の至近距離にピントをあわせ続ければ、目の疲れにつながりますから、(5)や(6)のような、休憩と目のリラックスを頻繁におこなうようにしたほうがいいかもしれません。

また子どもは集中しているとまばたきの回数が減るそうです。
目が乾くとドライアイや目に傷がつく原因になります。大人が声かけして、まばたきを促したり、休憩させたりするようにしてくださいね。


▼ デジタル機器とのつきあい方をルール化しておきましょう
うつむいて手元ばかり見ている生活は、目だけではなく、心身の成長にとっても望ましいことではない」と池尻先生は警鐘を鳴らします。

子どもたちの生活のなかから携帯ゲーム機やスマホを排除することはもはや困難。こうした環境下だからこそ、池尻先生は、ルールづくりが肝要だとおっしゃいます。

「 "スマホ中毒"なんていう言葉も聞かれますが、手放せなくなるのは、それ自体が悪いからではありません。携帯ゲーム機やスマホを持たせるなら、持ち始めのときにしっかりルールをつくって、習慣化しておくことが大事なんです。自由に使わせたあとに、急にルールを押しつけたところで、子どもは受け入れません。小学生のうちに適切な使い方を身につけておけば、大きくなってからもそれが当たり前になります。」

池尻先生からのお話を参考に、スマホやゲーム機を使わせるうえでのルールづくりのポイントをまとめました。

(1)使う時間や場所を決める
(2)必要最小限の使わせ方を親が考える
(3)スマホやゲームより外遊びを優先させる
(4)親子で話しあいながら決める

「やりすぎない環境づくり」をして、デジタル機器との距離感をコントロールするのが、親御さんの役割だと池尻先生はおっしゃっていました。


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子どもの目の健康から考えても、ペアレンタルコントロールが不可欠だということですね。

子どもの見本となるべき大人が、何かというとスマホをいじっているようでは、「使いすぎちゃダメ」と注意しても、あまり説得力がありません。お子さんが携帯ゲーム機やスマホを持ち始めたら、それは親御さん自身もデジタル機器との付きあい方を見直すチャンスなのかもしれませんね。

2014.06.19

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