子どもの安全ブログ

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安全のプロのママと話そう!【6】
子供だけでお留守番させるときの注意点について教えて

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セコムの舟生です。

子供だけでのお留守番寒い日が続いていますが、お子さんは元気に登園・登校していますか? この春、幼稚園や小学校にあがるお子さんをお持ちのご家庭では、そろそろ入学準備をスタートする時期。4月の入学式に向けてなにかと忙しくなりますね。風邪やインフルエンザも流行っているようです。体調に気をつけて頑張りましょう(^_^)/

さて今回は、「子供だけでのお留守番」について座談会を催しました。

◎今回の座談会にご協力いただいた皆さん

横矢さん 横矢さんNPO法人 子どもの危険回避研究所所長。『「まさか」の犯罪・事故からわが子を守る7つのルール』(講談社)、『身近な危険から子どもを守る本 ~子どもの安全・安心ノート~』(大和書房)など、子供の安全に関する書籍を数多く執筆している、子供の安全における第一人者のおひとりです。今回も子供の安全を考えるプロとしてアドバイスをいただきます。

西江さん
西江さんNPO法人 子どもの危険回避研究所副所長。小学4年生、6歳、1歳、三姉妹のママでもあります。お子さんの性格は三者三様で、とても賑やかで楽しいご家庭だとか。子育てに、仕事に、頑張るお母さんです。

赤阪さん
赤阪さん小学4年生の息子さん、小学1年生の娘さんのママです。お留守番に関する失敗談があるとか。マンションにお住まいの専業主婦のお母さんです。


沖津さん
沖津さん小学4年生の娘さんのママです。トールペイントの講師をなさっているのでときどきお子さんにお留守番をさせることがあるそうですが、ご家庭でお留守番のときの約束事を決めて対処なさっているそうです。

横山 *セコムショップより参加
セコムショップ立川 横山小学5年生の娘さん、小学3年生の息子さん、5歳の娘さん、3児のママ。セコムショップでお客様担当をしています。セコム株式会社 子を持つ親の安全委員会にも参加し、子供向けの防犯絵本『白いおばけのスー』(駒草出版)の監修にも携わっています。

* * * * * *

■ 何歳くらいからお留守番をさせていましたか? 舟生:私の娘はまだ小学1年生なので留守番をさせてはいませんが、みなさんのご家庭では、お子さんが何歳くらいになった頃から留守番をさせていましたか?

赤阪さん:上の子(お兄ちゃん)は小学1年生からです。お留守番の日には、鍵をランドセルに付け、カバンの中にしまうようにして持たせました。

舟生:お子さんが自分で鍵を開けて、家に入るんですね。

子供だけでのお留守番赤阪さん:そうなんです。専業主婦で学童保育が利用できないので、お留守番をしてもらっていました。その頃(小学1年生)はお留守番といっても短時間でしたが、4年生にもなると家族が出かけるとき、「1人で待っているよ」と言って留守番をすることもあります。

横山:うちの場合は、1年生~3年生まで学童保育に入れるんですけど、人数的にはやはり1年生がすごく多いんですね。それが3年生の時に申し込んだら漏れてしまったんです。それで止むを得ず、長女は3年生でお留守番を始めました。弟は学童保育に入れたので、私が仕事を終えてから迎えに行っていました。

西江さん:うちは基本的に学童保育に行っています。一番上の子は4年生ですけど、うちの学童保育では6年生まで見てくれるんです。今、学童保育に行っているので基本的にお留守番はさせていないのですが、やはり3人子供がいると上の子供たちだけ短時間のお留守番をさせたりすることもあります。でも長くて30~40分くらいで、1時間は留守番させないようにしてます。もうすぐ、上の子は5年生になるので、学童保育側では「預かってくれる」と言っていますが今、ちょっと検討中です。もしかしたら、5年生になる時に学童保育をやめさせるかもしれません。ですので、そろそろ留守番のきちんとしたルールを考えなければいけない時期だとは感じています。

沖津さん:私が住んでいるのは川崎市なのですが、学校の敷地内で、夕方6時まで預かっていただける制度があるんです。娘も低学年の頃はそちらへ行っていましたが、3年生になってから、自宅で留守番をすることもあります。お留守番をさせるようになってから携帯電話も持たせています。


■ お留守番のルール ~宅配便について~
子供だけでのお留守番舟生:わが家はマンションなので「車から荷物を取ってくるから部屋にいてね」くらいのことはありますが、先程もお話ししたように基本的には留守番はさせていません。みなさんのお宅では、お留守番をさせるとき、不安を感じることや困ったことはありますか?

横山:一番下の子は保育園で預かってくれるので安心なのですが、小学生の2人は家でお留守番をして待っています。その間に宅配便が来たりですとか、電話がかかってきたりですとか、そういったときの対応について不安を感じます。

赤阪さん:うちのマンションではインターホンに訪問者の顔が出るので、郵便配達はこの人、新聞の集金はこの人、宅配便ならあの人とこの人といったように決めておいて、「その人だったらハンコを押す」とルールを決めています。知らない人がピンポン押したときには開けない、モニターで見てわからなかったら集合ポストを利用するように伝える、なども決めています。でも、知らない人だったら「絶対、開けない」って本人も言っていたんですけれども、私が帰ったら宅配便が受け取ってあったことがあって。で、「役に立ったぞ」みたいな感じで、褒めてほしそうな顔をすると「ありがとう」としか言えないんですけれども。

舟生:そうですね。そこは、1回は褒めてあげてよいと思いますよ。ただ、その時にそれをきっかけにしてね、きちんと話ができるといいですよね。「悪い事をする人がいるかもしれないから」と指導をしておかないと。褒めて貰ったという嬉しい気持ちは、それは成長につながるんで1ついいんですけど、それが癖になっちゃうと、誰でもかんでもになるといけませんから。

子供だけでのお留守番沖津さん:私のうちも、しょっちゅう来る宅配便の方は決まっているので、名前を指定して「この方とこの方とこの方だったら受け取っていい」と決めています。顔も知っているのでモニターでチェックして「○○さんですか?」って言うようにさせています。仕事柄、どうしても子供に宅配便を受け取っておいてもらわないと困ることもあるんですが、それ以外の人の場合は「出ないでいい」とルールを決めています。

西江さん:出ないでいいというのは、インターホンにも出ないということでしょうか?

沖津さん:インターホンには出てもらって「お母さんは、今トイレに入っています」と言うように話しています。「コンコンしても出てこないの?」と言われても、「怒られるから出られません」って。本当は嫌なんですけれど、お風呂って言っちゃうと夕方だとちょっと不自然じゃないですか。だから「トイレ」という設定にしています。

子供だけでのお留守番横山:うちは宅配便が来たら、顔を知っている人でも「また来てください」って言うように決めています。ところが宅配便も忙しいものだから、「お願いだから、受け取って」と子供にお願いしちゃったことがあって。その時には子供も迷ったそうです。大人にお願いされてしまうと、子供は困ってしまいますよね。そういったとき、チェーンを締めたままで伝票だけ受け取ってハンコだけ押して、「荷物は外に置いておいてください」という方法もありますよね。

舟生:ただ、ハンコを子供に押させるというのは少し心配ですね。もし、詐欺みたいなもので「ちょっと、ここにハンコを押して」と言われてハンコを押しちゃったらマズイものかもしれません。まだあまり判断力のない年齢のお子さんであれば、再配達してもらうようにしたほうが安全でしょう。

西江さん:うちは長時間の留守番をさせていませんので、今のところは居留守です。もし数十分の間に宅配便や電話が来ても出ないように言っています。空き巣が不在を確認している...という心配もありますが短時間というのもありますし、玄関ドアには複数の鍵とチェーンと補助錠が付いているので、戸締まりだけきちんとして「出なくていい」「知らんぷりしていい」と決めています。あと、電話も留守番電話にしてあるので、お母さんからの場合は「お母さんだよ」と大きな声で言うから、そうしたら取ってもいいけれども、それ以外の電話は「留守番電話のまま触らないで」って。今後、長時間の留守番をお願いするようになったときには、もう少しドアなどの防犯対策も強化しなければいけないなとは思っています。

舟生:「(危ないから)居留守は使うな」と言う意見もあるようですが、お子さんの年齢によっては、まだ、きちんとした対応ができないのであれば、1人でいることはバレバレですから、それだったら「出ない」と決めておいた方がよいと思います。

横矢さん:小学生だけではなく、中・高校生ぐらいのお子さんでも「留守番の時に宅配便をもし受け取らねばならないときは、チェーンをしたままサインをして受け取るようにして」と話すようにしています。実はお母さんたちだって、女性という意味で心配なのは同じなんですよ。女性が家に1人でいると悟られない工夫もしておいたほうが安全でしょう。私の場合、宅配便を受け取るときにわざと夫や息子の名前を呼んで「○○出て~!」と、ひと芝居してから出たりしています。


■ お留守番のルール ~鍵の扱いと玄関のドアを開けるとき~
沖津さん:うちの子供が通う学校では、家の鍵も、携帯電話も、それらに付属するチェーンなども、外から見えないようにランドセルの中へしまうように小学校から指示されています。家が留守だとわかってしまうからだそうです。

横矢さん:鍵を持っていると周りからわからないようにするのは大切ですね。でも、家の鍵を開けるために、ランドセルを置いて、鍵を出してって、そうやっているのをみると、家にだれもいないことがかえって分かってしまう気もします。それに、そうやって鍵をランドセルから取り出すためにゴソゴソしているときに、狙われないかが心配ですね。

舟生:基本的には、鍵は身につけたほうがいいと私は思います。ズボンのポケットに入れて、チェーンでとめるとか。ただ、女の子は難しいかもしれませんけど...。すぐに取り出せますし、カバンに入れておくとカバンを紛失したりしたときが心配です。

赤阪さん:首から下げて服の中に入れるのはどうですか?

横矢さん:首にかけたままで公園とかで遊ぶのは、遊具にひっかかってしまうことも考えられるのでとても危険なんです。鍵でも、携帯電話でも、首に物をかけておくのはちょっと心配ですね。

子供だけでのお留守番舟生:以前、我々が監修して、子供向けの『白いおばけのスー おるすばん、危機一髪!』という防犯絵本を作りました。2人姉妹がちょっとしたお留守番をするという設定のお話ですが、この中で"留守番をするときのお約束"を紹介しています。最初は家に入る時ですね。鍵を開けるときには周りを確認して変な人がじっと見てたりしないかチェックする。もしそういう人がいたらドアを開けないで、人がいるところへ行ってちょっと様子をみましょう...みたいな説明が分かりやすく書かれています。

横矢さん:あとは「家に誰もいなくても"ただいま"と言いながら入る」、そして意外と子供が忘れがちなのが「ドアを閉めたら鍵をかける」ということ。それから「鍵を見えないように持つ」。私も『身近な危険から子どもを守る本』(大和書房)という本を出させていただいていますが、子供の性格別にどうしたらいいかという"性格クイズ"もありますので、参考にしていただけると思います。

沖津さん:私が子供のころ、うちの母は専業主婦でずっと家にいたんですけど、小学4~5年生の時に、昔は首から鍵をかけてるのが格好いいと言うか・・ステイタスっぽいところがあったじゃないですか。鍵っ子に憧れまして。「お願いだから、お母さん。私を鍵っ子にして」と懇願したことがあります。で、しょうがないから母は、週に1度、私が下校時間になると出かけて...なんてこともありました。

舟生:自分が鍵を開けて入ることに、すごい喜びを感じるんですね。

横矢さん:留守番のときになにを、どこまで教えておくかと考える際に、鍵の扱い方というのが一つの大きなステップだと思っています。鍵がきちんと扱えないうちは、やっぱりまだ留守番させるには早いんじゃないかと思います。鍵の重要さをお子さんが理解できているかがポイントではないでしょうか。

舟生:本当は子供の成長段階でそれを教えるタイミングというのは"その大事さ"と"怖さ"を理解できるようになったときに、教えてあげられるといいんですね。それが全然理解できないうちから「ダメなんだよ」「ダメなんだよ」と言っても理解できないですよね。「これは大事なんだとか」「これって怖いんだ」と思えるときが、教えられるタイミングなんだと。逆にそこを過ぎてからも、それはどんどん話してあげる。

横矢さん:おっしゃる通り、子供の環境とか年齢とか性格によっても違うんです。「あれとこれができればもうひとりで留守番できますよ」ということではないと思うんですね。基本的には、できるだけ留守番をさせないのが安全だと思います。留守番の危険度は高いんです。それを認識した上で、どうやって危険度を下げていくか、さまざまな工夫をしていくことが大切だと思います。

* * * * * *

子供にお留守番をさせるときは、まず子供に合わせたルールをしっかりと決めることです。お留守番のルールは家によって違ってきます。電話や宅配便などへの対応については、いろんな本を読むと、いろんなやり方が出ています。方法はひとつではありません。そのお子さんのレベルに合わせて徐々に変えていけばいいと思います。今回の座談会で横矢さんもおっしゃっていましたが、留守番の危険度は高いものです。

しかしご家庭の事情もありますし、いつまでもお留守番をさせないというのは現実的に難しいことです。お子さんもいずれは成長して、親の手元を巣立っていきます。さまざまな工夫をして、できる限り安全策を施してあげることが、親としてできることではないでしょうか?

留守番の基本は、家に入る前に周囲に不審者がいないか確認すること、だれもいなくても「ただいま」と言って家に入ること、家に入ったらすぐに鍵をかけること、ドアは開けないことです。

子供自身が「これは大切なことなんだ」「これって、怖いことなんだ」と思えるときが、防犯について教えるタイミングです。それが全然理解できないうちから「ダメなんだよ」と言っても理解できないですよね。逆に理解できるようになったら、機会あるごとに話題に出してドンドン教えてあげることです。

ただし、横矢さんがおっしゃっていましたが、お子さんの性格を見極めて、怖がらせないように気をつけることは大切です。こういった細やかなケアは保護者でなければなかなかできません。また、お子さんが約束を守ったとき、良いことをしたときには、褒めてあげることもしてあげてください。

<今回、登場した「セコムの食」のお菓子>

カイザーテークーヘン

カイザーテークーヘン


西宮市の大隅さんがつくる「カイザーテークーヘン」は、卵、バター、砂糖、アーモンドプードルでつくった生地をクッキー生地でサンドし焼き上げたドイツの洋菓子で、上と下がサクサク、中はシットリとしています。職人さんが手間をかけてつくるお菓子。その美味しさをぜひお楽しみください。座談会でも大好評でした。

→セコムの食はこちら


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2009.01.21

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